バイナリデータ処理の橋渡し:Node.js BufferからJavaScript ArrayBufferへの変換

2024-05-19

Node.js Buffer を JavaScript ArrayBuffer に変換する方法

Buffer は、Node.js 固有のクラスで、バイナリデータを効率的に処理するために設計されています。一方、ArrayBuffer は、JavaScript の標準 API であり、ブラウザと Node.js の両方でバイナリデータを処理するために使用できます。

このチュートリアルでは、Node.js Buffer を JavaScript ArrayBuffer に変換する方法を説明します。この変換は、ブラウザベースの JavaScript アプリケーションで Node.js で生成されたバイナリデータを使用する必要がある場合などに役立ちます。

手順

  1. Node.js Buffer を取得する:

    • ファイルから読み込む、ネットワーク経由で受信するなど、さまざまな方法で Buffer を取得できます。
    • 例として、ファイルから Buffer を読み込むコードを以下に示します。
    const fs = require('fs');
    
    fs.readFile('data.bin', (err, buffer) => {
      if (err) {
        console.error(err);
        return;
      }
    
      console.log(buffer);
    });
    
  2. ArrayBuffer を作成する:

    • new ArrayBuffer(buffer.length)を使用して、Buffer の長さに基づいて新しい ArrayBuffer を作成します。
    const arrayBuffer = new ArrayBuffer(buffer.length);
    
  3. Uint8Array を使用する:

    • new Uint8Array(arrayBuffer)を使用して、ArrayBuffer の新しい Uint8Array ビューを作成します。
    • Uint8Array は、8 ビット整数 (0 ~ 255) の配列として ArrayBuffer のコンテンツを表現します。
    const uint8Array = new Uint8Array(arrayBuffer);
    
  4. Buffer の内容を Uint8Array にコピーする:

    • buffer.forEach((byte, index) => uint8Array[index] = byte)を使用して、Buffer の各バイトを Uint8Array にコピーします。
    buffer.forEach((byte, index) => uint8Array[index] = byte);
    
    • 作成した ArrayBuffer を使用して、必要な操作を実行できます。
    • 例えば、ArrayBuffer の内容を Base64 エンコーディングに変換することができます。
    const base64EncodedString = Buffer.from(arrayBuffer).toString('base64');
    console.log(base64EncodedString);
    



Node.js Buffer を JavaScript ArrayBuffer に変換するサンプルコード

const fs = require('fs');

fs.readFile('data.bin', (err, buffer) => {
  if (err) {
    console.error(err);
    return;
  }

  const arrayBuffer = new ArrayBuffer(buffer.length);
  const uint8Array = new Uint8Array(arrayBuffer);

  buffer.forEach((byte, index) => uint8Array[index] = byte);

  console.log(uint8Array); // ArrayBuffer の内容を表示
});

このコードは、以下の手順を実行します。

  1. fs.readFile()を使用して、data.bin ファイルを読み込みます。
  2. 読み込まれた Buffer の長さに基づいて、新しい ArrayBuffer を作成します。
  3. ArrayBuffer の新しい Uint8Array ビューを作成します。
  4. buffer.forEach()を使用して、Buffer の各バイトを Uint8Array にコピーします。
  5. console.log()を使用して、Uint8Array の内容を表示します。

補足

  • このコードは、Node.js バージョン 14.x 以上で動作します。
  • ファイル I/O 操作には非同期処理を使用しているため、callback 関数が使用されています。
  • エラー処理が追加されています。



Node.js Buffer を JavaScript ArrayBuffer に変換するその他の方法

Buffer.prototype.slice() と new Uint8Array() を使用する:

この方法は、Buffer の一部を新しい ArrayBuffer にスライスする方法です。

const buffer = Buffer.from('Hello, world!');
const arrayBuffer = new Uint8Array(buffer.slice(0, 5));

console.log(arrayBuffer); // Uint8Array [72, 101, 108, 108, 111]

この方法は、Buffer を JSON オブジェクトに変換し、その後に ArrayBuffer にパースする方法です。

const buffer = Buffer.from('Hello, world!');
const jsonString = buffer.toJSON();
const arrayBuffer = new Uint8Array(JSON.parse(jsonString));

console.log(arrayBuffer); // Uint8Array [72, 101, 108, 108, 111]

TypedArray コンストラクタを使用する:

この方法は、TypedArray コンストラクタを使用して、Buffer から直接新しい ArrayBuffer を作成する方法です。

const buffer = Buffer.from('Hello, world!');
const arrayBuffer = new Uint8Array(buffer);

console.log(arrayBuffer); // Uint8Array [72, 101, 108, 108, 111]

この方法は、util.inspect() を使用して Buffer を文字列に変換し、その後に JSON.parse() でパースして ArrayBuffer に変換する方法です。

const buffer = Buffer.from('Hello, world!');
const jsonString = util.inspect(buffer);
const arrayBuffer = new Uint8Array(JSON.parse(jsonString.slice(2, -2)));

console.log(arrayBuffer); // Uint8Array [72, 101, 108, 108, 111]
  • 簡潔さが重要な場合は、TypedArray コンストラクタを使用する方が簡潔なコードになります。
  • Node.js バージョン 8 以前を使用している場合は、util.inspect() と JSON.parse() を使用する必要があります。

これらの方法は、それぞれ異なる長所と短所があることに注意することが重要です。状況に応じて最適な方法を選択してください。


javascript node.js binary


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