未使用CSS特定と最適化

2024-10-16

複数のCSSファイルから未使用のCSS定義を特定する方法 (日本語)

プロジェクト内の複数のCSSファイルから、実際に使用されていないCSS定義を特定することは、パフォーマンスの最適化に役立ちます。未使用のCSS定義は、ブラウザのレンダリング時間を増やし、ファイルサイズを無駄に大きくします。

方法

  1. CSS分析ツールを使用する

    • CSSLint
      構文エラーや未使用の規則を検出します。
    • Stylelint
      カスタマイズ可能なルールセットで、より厳密なチェックが可能です。
    • PurifyCSS
      使用されているセレクタのみを残し、未使用の定義を削除します。
  2. ブラウザの開発者ツールを活用する

    • ネットワークパネル
      リクエストされたCSSファイルを確認し、どのセレクタが実際に使用されているかを確認します。
    • Elementsパネル
      ページの要素を検査し、どのCSSルールが適用されているかを確認します。
  3. 手動チェック

    • コードをレビューして、使用されていないセレクタやプロパティがないか確認します。
    • CSSファイル内のコメントや注釈を参照して、特定のスタイルがなぜ存在するかを確認します。

例 (CSSLint)

csslint mystyle.css

例 (PurifyCSS)

purifycss --css mystyle.css --html index.html --output purified.css

注意点

  • フレームワークやライブラリ
    使用しているフレームワークやライブラリが提供するCSSを考慮し、必要に応じて調整する必要があります。
  • 偽陰性
    複雑なセレクタや条件付きスタイルが、特定の状況でのみ使用される場合、偽陰性が発生する可能性があります。
  • 偽陽性
    使用されていないように見えるセレクタが、JavaScriptや他の手段で動的に追加される場合、偽陽性が発生する可能性があります。



未使用CSS特定と最適化のコード例解説

CSSLint

CSSLintは、CSSの構文エラーや未使用の規則などを検出するツールです。Node.jsで実行できます。

# CSSLintのインストール
npm install -g csslint

# CSSファイルのLint
csslint mystyle.css

このコマンドを実行すると、mystyle.cssファイル内のエラーや未使用の規則に関する詳細なレポートが表示されます。

Stylelint

Stylelintは、CSSLintよりもカスタマイズ性が高く、より厳密なチェックが可能なツールです。

# Stylelintのインストール
npm install -g stylelint

# CSSファイルのLint
stylelint mystyle.css

Stylelintは、様々なプラグインやルールセットをサポートしており、プロジェクトのコーディング規約に合わせて設定できます。

PurifyCSS

PurifyCSSは、HTMLファイルとCSSファイルから、実際に使用されているセレクタのみを抽出し、未使用の定義を削除するツールです。

# PurifyCSSのインストール
npm install -g purifycss

# 未使用CSSの削除
purifycss --css mystyle.css --html index.html --output purified.css

このコマンドを実行すると、index.htmlで実際に使用されているセレクタのみを含むpurified.cssファイルが生成されます。

ブラウザの開発者ツール

ブラウザの開発者ツールは、CSSの分析に非常に役立ちます。

例:Chromeの開発者ツール

  1. Chromeでページを開く
  2. F12キーを押して開発者ツールを開く
  3. ネットワークパネルでCSSファイルを選択
  4. Coverageタブで、使用されていないCSSを確認

JavaScriptによる動的スタイルの特定

JavaScriptで動的にスタイルを適用している場合は、上記のツールだけでは正確な分析ができない場合があります。このような場合は、JavaScriptコードを分析したり、専用のツールを使用したりする必要があります。

例:JavaScriptでスタイルを動的に追加する場合

const element = document.getElementById('myElement');
element.style.color = 'red';

この場合、PurifyCSSはelement.style.colorを未使用と判断してしまう可能性があります。

  • CSS-in-JS
    JavaScriptでCSSを記述し、動的なスタイルを簡単に管理できる。
  • CSS Modules
    CSSのスコープを限定し、名前の衝突を防ぐことができる。

未使用CSSの特定には、CSSLint、Stylelint、PurifyCSSなどのツールや、ブラウザの開発者ツールが有効です。JavaScriptで動的にスタイルを適用している場合は、JavaScriptコードも分析する必要があります。これらのツールを組み合わせることで、より正確かつ効率的に未使用CSSを特定し、Webサイトのパフォーマンスを向上させることができます。

  • メンテナンス
    CSSは頻繁に変更されるため、定期的に未使用CSSのチェックを行うことが重要です。
  • 偽陽性/偽陰性
    ツールによっては、偽陽性(使用されているCSSが未使用と判定される)や偽陰性(未使用のCSSが使用されていると判定される)が発生する場合があります。
  • プロジェクトの規模や複雑さによって、最適な手法は異なります。
  • より詳細な解説については、各ツールの公式ドキュメントを参照してください。



未使用CSS特定と最適化の代替手法 (日本語)

CSS Modules

CSS Modulesは、CSSのスコープを限定し、名前の衝突を防ぐことができる手法です。CSSファイルにモジュール名を指定し、セレクタにモジュール名をプレフィックスとして付けることで、他のCSSファイルとの名前の衝突を回避します。


// my-module.css
.my-module__button {
  // ...
}

CSS-in-JS

CSS-in-JSは、JavaScriptでCSSを記述し、動的なスタイルを簡単に管理できる手法です。Styled ComponentsやEmotionなどのライブラリを使用することで、CSSをJavaScriptのテンプレートリテラル内に記述し、コンパイル時にCSSファイルに変換します。

例 (Styled Components)

import styled from 'styled-components';

const Button = styled.button`
  background-color: blue;
  color: white;
`;

PostCSS プラグイン

PostCSSは、CSSのトランスパイルや解析を行うためのツールです。PostCSSのプラグインを使用することで、未使用CSSの特定や最適化を行うことができます。

# PurgeCSSのインストール
npm install -g postcss-cli postcss-purgecss

# 未使用CSSの削除
postcss --use postcss-purgecss --content index.html mystyle.css -o purified.css

Webpack Loader

Webpackのloaderを使用することで、CSSファイルの処理をカスタマイズすることができます。css-loaderやpostcss-loaderと組み合わせて、未使用CSSの特定や最適化を行うことができます。

// webpack.config.js
module.exports = {
  module: {
    rules: [
      {
        test: /\.css$/,
        use: [
          'style-loader',
          'css-loader',
          {
            loader: 'postcss-loader',
            options: {
              plugins: [
                require   ('postcss-purgecss')({
                  // ...
                })
              ]
            }
          }
        ]
      }
    ]
  }
};

手動チェックとレビュー

最も基本的な方法ですが、手動でコードをレビューし、未使用のセレクタやプロパティがないか確認することも有効です。特に、複雑なCSSやJavaScriptとの連携がある場合は、手動チェックが重要になります。


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