Node.js セキュアランダムトークン生成

2024-09-29

Node.jsにおけるセキュアランダムトークンについて

Node.jsでは、セキュアなランダムトークンを生成するために、cryptoモジュールが提供されています。このモジュールは、暗号化関連の操作を行うための機能を備えています。

crypto.randomBytes()メソッド

セキュアなランダムバイト列を生成するには、crypto.randomBytes()メソッドを使用します。このメソッドは、指定したバイト数のランダムなバッファーを生成します。

const crypto = require('crypto');

// 32バイトのランダムなバッファーを生成
const randomBytes = crypto.randomBytes(32);
console.log(randomBytes);

Base64エンコード

生成されたランダムバイト列は、通常、人間が読みやすい形式であるBase64に変換されます。Base64は、バイナリデータを文字列に変換するエンコーディング方式です。

const base64Token = randomBytes.toString('base64');
console.log(base64Token);

セキュアランダムトークンの用途

セキュアランダムトークンは、さまざまな用途に使用されます。以下は、その例です。

  • CSRFトークン
    クロスサイトリクエストフォージェリ攻撃を防ぐために使用されます。
  • パスワードリセットトークン
    パスワードをリセットするためのリンクを生成するために使用されます。
  • APIキー
    APIへのアクセスを認証するために使用されます。
  • セッショントークン
    ユーザーのセッション情報を追跡するために使用されます。



コード例1:基本的なランダムトークン生成

const crypto = require('crypto');

function generateRandomToken() {
  // 32バイトのランダムなバッファーを生成
  const randomBytes = crypto.randomBytes(32);

  // Base64エンコードしてトークンとして返す
  return randomBytes.toString('base64');
}

const token = generateRandomToken();
console.log(token);
  • toString('base64')
  • crypto.randomBytes(32)
    • cryptoモジュールはNode.jsに組み込みの暗号化モジュールです。
    • randomBytes()メソッドは、指定したバイト数のランダムなバッファーを生成します。ここでは32バイトを指定しているので、非常にランダム性の高い16進数の文字列が得られます。

コード例2:URLセーフなランダムトークン生成

const crypto = require('crypto');

function generateUrlSafeToken() {
  // URLセーフなBase64エンコード
  return crypto.randomBytes(32).toString('base64url');
}

const urlSafeToken = generateUrlSafeToken();
console.log(urlSafeToken);
  • toString('base64url')

コード例3:カスタム文字セットによるトークン生成

const crypto = require('crypto');

function generateCustomToken(length, charset) {
  const array = new Uint8Array(length);
  crypto.randomFillSync(array);

  return array.reduce((acc, char) => {
    return acc + charset[char % charset.length];
  }, '');
}

const customToken = generateCustomToken(16, 'ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZabcdefghijklmnopqrstuvwxyz0123456789');
console.log(customToken);
  • reduce()
  • charset
  • crypto.randomFillSync()
    • 指定したバッファーをランダムなバイトで埋めます。

コード解説のポイント

  • カスタム文字セット
    特定の文字のみを使用したい場合に有効です。
  • base64urlエンコーディング
    URLやファイル名で安全に使用できるエンコーディング方式です。
  • Base64エンコーディング
    生成されたバイト列を人間が読みやすい文字列に変換します。
  • crypto.randomBytes()
    Node.jsでセキュアなランダムなバイト列を生成する最も一般的な方法です。
  • トークンの有効期限
    セキュリティ上の観点から、トークンの有効期限を設定することを推奨します。
  • トークンの保存
    トークンは安全な場所に保存してください。データベースに保存する場合は、暗号化することを検討しましょう。
  • トークンの長さ
    トークンの長さはセキュリティ要件によって異なりますが、一般的に32バイト以上が推奨されます。
  • トークンの有効期限の設定方法
  • トークンのセキュリティに関する注意点
  • 特定の用途に合わせたトークン生成方法
  • Uint8Array
    0から255までの整数値を要素とする配列です。ランダムなバイト列を扱う際に使用されます。
  • Base64
    バイナリデータをテキストデータに変換するエンコーディング方式です。URLセーフなBase64は、URLやファイル名で安全に使用できるよう、一部の特殊文字を置き換えたものです。
  • cryptoモジュール
    Node.jsに標準で搭載されている暗号化モジュールで、セキュアなランダムなバイト列の生成、ハッシュ関数、暗号化アルゴリズムなどの機能を提供します。
  • セキュアランダムトークン
    予測不可能なランダムな文字列であり、セッション管理、API認証、パスワードリセットなど、セキュリティに敏感な場面で利用されます。



uuidモジュールを利用したUUID生成

  • 特徴
    • 長く、ランダム性が高い。
    • バージョンによって構造が異なる(バージョン4がランダムに生成されたUUID)。
    • 多くのプログラミング言語でサポートされている。
  • UUID (Universally Unique Identifier)
    世界中で一意な識別子です。
const { v4: uuidv4 } = require('uuid');

const uuid = uuidv4();
console.log(uuid); // 例: f383e121-3b54-429e-8b14-58d6a1ee4909
  • デメリット
  • メリット
    • シンプルで使いやすい。
    • UUIDは広く利用されており、多くのシステムでサポートされている。

第三者ライブラリを利用

  • 特徴
    • 短いIDを生成できる。
    • アルファベットと数字を組み合わせて生成できる。
    • カスタムの文字セットを指定できる。
  • nanoid
    短く、安全なユニークなIDを生成するライブラリです。
const { nanoid } = require('nanoid');

const nanoidToken = nanoid();
console.log(nanoidToken); // 例: UjP2M9CQhT
  • デメリット
  • メリット
    • 短いIDで済むため、URLやデータベースのインデックスに適している。
    • 高いパフォーマンス。

カスタム関数による生成

  • 特徴
    • 完全なカスタマイズが可能。
    • 特定の文字セットや長さのトークンを生成できる。
function generateRandomString(length) {
  const characters = 'ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZabcdefghijklmnopqrstuvwxyz0123456789';
  let result = '';
  for (let i = 0; i < length; i   ++) {
    result += characters.charAt(Math.floor(Math.random() * characters.length));
  }
  return result;
}

const    customToken = generateRandomString(16);
console.log(customToken);
  • デメリット
    • Math.random()は真の乱数ではないため、セキュリティ的に弱い可能性がある。
    • カスタム実装はバグのリスクも高まる。
  • メリット
    • 自由度が高い。

どの方法を選ぶべきか?

  • セキュリティが特に重要な場合
    crypto.randomBytes()をベースにしたカスタム関数
  • 高度なカスタマイズが必要な場合
    カスタム関数
  • 短いトークンが必要な場合
    nanoidがおすすめ
  • シンプルで汎用的な用途
    uuidモジュールがおすすめ

注意点

  • トークンの長さ
    トークンの長さは、セキュリティレベルと衝突の可能性を考慮して決定する必要があります。
  • 乱数の質
    セキュアなランダムトークン生成には、真の乱数が必要です。Math.random()は擬似乱数であり、セキュリティに弱い可能性があるため、注意が必要です。

Node.jsでセキュアなランダムトークンを生成する方法は、crypto.randomBytes()以外にも様々な方法があります。それぞれの方法には特徴があり、状況に応じて最適な方法を選択することが重要です。セキュリティレベルやパフォーマンス、カスタマイズ性などを考慮して、適切な方法を選びましょう。

  • 各方法のセキュリティレベルの比較

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