JavaScriptで通貨フォーマット
JavaScript で数値を通貨形式に変換する
JavaScript では、数値を通貨形式の文字列に変換する方法はいくつかあります。最も一般的な方法は、toLocaleString()
メソッドと Intl.NumberFormat()
オブジェクトを使用することです。
toLocaleString()
メソッド
このメソッドは、ロケール固有の形式で数値を文字列に変換します。通貨形式を使用するには、オプションとして style: 'currency'
を指定します。
const number = 1234.56;
const formattedCurrency = number.toLocaleString('ja-JP', { style: 'currency', currency: 'JPY' });
console.log(formattedCurrency); // 出力: ¥1,234.56
currency: 'JPY'
は通貨コードを指定します。'ja-JP'
はロケールを表し、日本での形式を使用します。
Intl.NumberFormat()
オブジェクト
このオブジェクトは、より細かい制御を提供します。ロケール、通貨、スタイル、最小/最大桁数などを指定できます。
const number = 1234.56;
const formatter = new Intl.NumberFormat('ja-JP', { style: 'currency', currency: 'JPY' });
const formattedCurrency = formatter.format(number);
console.log(formattedCurrency); // 出力: ¥1,234.56
- 正規表現
正規表現を使用して数値をフォーマットすることもできますが、複雑で読みづらくなる可能性があります。 - 単純な連結
'$' + number.toFixed(2)
のように、通貨記号と数値を連結することもできますが、ロケールに依存しないため、推奨されません。
重要なポイント
- 小数点以下の桁数や通貨記号の表示方法はロケールによって異なるため、注意が必要です。
Intl.NumberFormat()
はより柔軟な制御を提供しますが、コードが少し長くなる場合があります。- ロケールによって通貨形式は異なります。
例
const number = 1234567.89;
// toLocaleString()
const formattedCurrency1 = number.toLocaleString('en-US', { style: 'currency', currency: 'USD' });
console.log(formattedCurrency1); // 出力: $1,234,567.89
// Intl.NumberFormat()
const formatter = new Intl.NumberFormat('de-DE', { style: 'currency', currency: 'EUR' });
const formattedCurrency2 = formatter.format(number);
console.log(formattedCurrency2); // 出力: 1.234.567,89 €
これらの例では、異なるロケールと通貨を使用して数値をフォーマットしています。
JavaScriptでの数値の通貨フォーマットのコード解説
const number = 1234.56;
const formattedCurrency = number.toLocaleString('ja-JP', { style: 'currency', currency: 'JPY' });
console.log(formattedCurrency); // 出力: ¥1,234.56
console.log(formattedCurrency)
: フォーマットされた通貨文字列を出力します。{ style: 'currency', currency: 'JPY' }
: オプションオブジェクトで、通貨形式 (style: 'currency'
) と通貨コード (currency: 'JPY'
) を指定します。'ja-JP'
: 日本語ロケールを指定します。toLocaleString()
: 数値をロケール固有の文字列に変換するメソッドです。number
: フォーマットしたい数値を格納する変数です。
const number = 1234.56;
const formatter = new Intl.NumberFormat('ja-JP', { style: 'currency', currency: 'JPY' });
const formattedCurrency = formatter.format(number);
console.log(formattedCurrency); // 出力: ¥1,234.56
formatter.format(number)
: フォーマッターを使用して数値をフォーマットします。Intl.NumberFormat()
: 数値フォーマッターを作成するコンストラクターです。
コード例3: シンプルな連結 (推奨されません)
const number = 1234.56;
const formattedCurrency = '$' + number.toFixed(2);
console.log(formattedCurrency); // 出力: $1234.56
'$' +
: ドル記号を文字列の先頭に連結します。toFixed(2)
: 小数点以下2桁に丸めた数値を文字列に変換します。
注意
この方法はロケールに依存しないため、一般的には推奨されません。
これらのコード例は、JavaScript で数値を通貨形式に変換する基本的な方法を示しています。実際のアプリケーションでは、ロケールや通貨コードを動的に設定したり、より複雑なフォーマットオプションを使用することがあります。
ポイント
- シンプルな連結は簡単ですが、ロケールに依存しないため、推奨されません。
Intl.NumberFormat()
は柔軟性が高く、さまざまなロケールや通貨に対応できます。toLocaleString()
は簡潔ですが、細かい制御ができません。
手動フォーマッティング
- 問題点
ロケールや通貨形式に依存するため、柔軟性がなく、エラーが発生しやすいです。 - 直接操作
数値を文字列に変換し、通貨記号や千単位の区切りを直接挿入します。
function formatCurrency(number) {
const parts = number.toString().split('.');
parts[0] = parts[0].replace(/\B(?=(\d{3})+(?!\d))/g, ',');
return '$' + parts.join('.');
}
const formattedCurrency = formatCurrency(1234567.89);
console.log(formattedCurrency); // 出力: $1,234,567.89
ライブラリ利用
- デメリット
ライブラリの依存関係が発生します。 - メリット
複雑なフォーマットやユーティリティ関数を提供する場合に便利です。 - サードパーティライブラリ
特定のフォーマッティング機能を提供するライブラリを使用します。
// 例:accounting.js
const accounting = require('accounting');
const formattedCurrency = accounting.formatMoney(1234567.89, { symbol: '$', format: '%v %s' });
console.log(formattedCurrency); // 出力: $1,234,567.89
正規表現
- 問題点
複雑で読みづらく、エラーが発生しやすいです。 - パターンマッチング
正規表現を使用して数値を解析し、フォーマットします。
function formatCurrency(number) {
return number.toLocaleString('en-US', { style: 'currency', currency: 'USD' }).replace(/\$/g, '');
}
const formattedCurrency = formatCurrency(1234567.89);
console.log(formattedCurrency); // 出力: 1,234,567.89
- 特殊な要件がある場合やパフォーマンスが重要な場合は、これらの代替方法を検討できますが、慎重に実装する必要があります。
- 手動フォーマッティング、ライブラリ利用、正規表現は一般的に推奨されません。
toLocaleString()
とIntl.NumberFormat()
が最も推奨される方法です。
javascript formatting currency