ASP.NET MVCで動的キャッシュを制御:VaryByHeaderとCustomCacheKeyを活用
ASP.NET MVCにおける特定のアクションのキャッシュ無効化:属性を使用した方法
キャッシュ無効化にはいくつかの方法がありますが、最も簡単なのは、OutputCacheAttribute 属性を使用する方法です。この属性は、アクションまたはコントローラーレベルで適用でき、キャッシュポリシーを詳細に制御できます。
OutputCacheAttribute の使用方法
OutputCacheAttribute を使用するには、以下の手順に従います。
- アクションメソッドに OutputCacheAttribute 属性を適用します。
- 属性のプロパティを使用して、キャッシュポリシーを指定します。
以下は、OutputCacheAttribute の一般的なプロパティと説明です。
- NoCache: ブラウザとサーバーの両方でキャッシュを無効にします。
- CacheDuration: キャッシュが有効な期間(秒単位)を指定します。
- VaryByParam: キャッシュキーに含めるクエリ文字列パラメーターを指定します。
- Location: キャッシュする場所を指定します(サーバーのみ、クライアントのみ、または両方)。
例
[OutputCache(NoCache = true)]
public ActionResult MyAction()
{
// アクションのロジック
return View();
}
この例では、MyAction アクションの結果はキャッシュされません。
その他のキャッシュ無効化方法
OutputCacheAttribute 以外にも、ASP.NET MVC でキャッシュを無効化する方法があります。
- VaryByHeader: レスポンスヘッダーに基づいてキャッシュキーを生成できます。これは、ユーザー認証情報などの動的データに基づいてキャッシュを制御する場合に役立ちます。
- CustomCacheKey: カスタムキャッシュキーを生成できます。これは、より複雑なキャッシュポリシーを実装する場合に役立ちます。
- HttpCachePolicy: キャッシュヘッダーを直接設定できます。これは、高度なキャッシュ制御が必要な場合に役立ちます。
ASP.NET MVCにおける特定のアクションのキャッシュ無効化:サンプルコード
シナリオ
このシナリオでは、以下のコントローラーとアクションを持つ ASP.NET MVC アプリケーションがあると仮定します。
public class HomeController : Controller
{
public ActionResult Index()
{
// 現在の日付と時刻を取得
var now = DateTime.Now;
// ビューに現在の日付と時刻を渡す
return View(now);
}
[OutputCache(NoCache = true)]
public ActionResult GetCurrentTime()
{
// 現在の日付と時刻を取得
var now = DateTime.Now;
// JSON オブジェクトとして現在の日付と時刻を返す
return Json(new { time = now.ToString() });
}
}
Index アクション は、現在の時刻をビューに表示します。このアクションはキャッシュされないため、ユーザーがページを再読み込みするたびに、常に最新の時間が表示されます。
GetCurrentTime アクション は、現在の時刻を JSON オブジェクトとして返します。このアクションには OutputCacheAttribute 属性が適用されているため、キャッシュされません。つまり、このアクションを呼び出すたびに、常に最新の時間が返されます。
コードの説明
- OutputCacheAttribute 属性: この属性は、GetCurrentTime アクションの結果をキャッシュしないことを示します。
このサンプルコードは、ASP.NET MVC で特定のアクションのキャッシュを無効化する方法を理解するための出発点として役立ちます。実際のアプリケーションでは、独自の要件に応じて、キャッシュポリシーを調整する必要がある場合があります。
VaryByHeader 属性
利点:
- 動的データに基づいてキャッシュを制御できる
- 特定のユーザーまたはクライアントのみをキャッシュから除外できる
- OutputCacheAttribute 属性よりも複雑
- すべてのキャッシュヘッダーを考慮する必要がある
例:
[OutputCache(VaryByHeader = "X-User-Id")]
public ActionResult GetUserData(int userId)
{
// ユーザー `userId` のデータをデータベースから取得
var userData = GetUserDataFromDatabase(userId);
// JSON オブジェクトとしてユーザーデータを返す
return Json(userData);
}
この例では、GetUserData アクションの結果は、X-User-Id ヘッダーに基づいてキャッシュされます。つまり、同じユーザー ID に対してアクションが呼び出された場合、結果はキャッシュから取得されます。異なるユーザー ID に対してアクションが呼び出された場合、新しい結果が生成され、キャッシュに保存されます。
CustomCacheKey メソッド
- 完全なキャッシュキー制御が可能
- 複雑なキャッシュポリシーを実装できる
- カスタムロジックを実装する必要がある
public class MyCustomCacheKeyGenerator : IOutputCacheKeyGenerator
{
public string GetCacheKey(HttpContext context, ActionDescriptor descriptor, params object[] arguments)
{
var controllerName = descriptor.ControllerName;
var actionName = descriptor.ActionName;
var userId = (int)arguments[0];
// カスタムキャッシュキーを生成
var cacheKey = $"{controllerName}-{actionName}-{userId}";
return cacheKey;
}
}
public ActionResult GetUserData(int userId)
{
// MyCustomCacheKeyGenerator クラスを使用する
var cacheKey = new MyCustomCacheKeyGenerator().GetCacheKey(HttpContext.Current, descriptor, userId);
// キャッシュポリシーを指定して OutputCacheAttribute を使用する
[OutputCache(CacheKey = cacheKey, Duration = 60)]
{
// ユーザー `userId` のデータをデータベースから取得
var userData = GetUserDataFromDatabase(userId);
// JSON オブジェクトとしてユーザーデータを返す
return Json(userData);
}
}
この例では、MyCustomCacheKeyGenerator クラスを使用して、GetUserData アクションのキャッシュキーを生成します。このクラスは、コントローラー名、アクション名、およびユーザー ID を含むカスタムキャッシュキーを生成します。
- 最も複雑な方法
- キャッシュヘッダーの詳細な知識が必要
public ActionResult GetUserData(int userId)
{
// ユーザー `userId` のデータをデータベースから取得
var userData = GetUserDataFromDatabase(userId);
// JSON オブジェクトとしてユーザーデータを返す
var result = Json(userData);
// キャッシュヘッダーを設定
result.Headers.CacheControl = new CacheControlHeaderValue()
{
NoCache = true,
NoStore = true
};
return result;
}
この例では、GetUserData アクションの結果に対して Cache-Control ヘッダーを設定します。このヘッダーにより、ブラウザとサーバーの両方でキャッシュが無効化されます。
ASP.NET MVC で特定のアクションのキャッシュを無効化するには、さまざまな方法があります。OutputCacheAttribute 属性が最も簡単で一般的な方法ですが、VaryByHeader 属性、CustomCacheKey メソッド、**Http
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