JavaScriptにおけるクロスドメイン通信とAccess-Control-Allow-Originヘッダー
JavaScriptにおけるクロスドメイン通信と Access-Control-Allow-Origin ヘッダー
CORS (Cross-Origin Resource Sharing) は、この制限を安全な方法で回避するための仕組みです。CORS を使用するには、サーバー側で Access-Control-Allow-Origin
ヘッダーを設定する必要があります。
Access-Control-Allow-Origin
ヘッダーは、以下の情報をブラウザに伝えます。
- 特定のオリジンからのリクエストを許可するかどうか
- 許可するオリジンのリスト
例:
Access-Control-Allow-Origin: https://example.com
この例では、https://example.com
からのオリジンからのリクエストのみ許可されます。
Access-Control-Allow-Origin: *
ワイルドカード (*
) を使用すると、すべてのオリジンからのリクエストを許可することができます。ただし、セキュリティ上のリスクが高まるため、ワイルドカードの使用は推奨されません。
資格情報付きのリクエスト:
Cookie や HTTP 認証などの資格情報を含むリクエストの場合、Access-Control-Allow-Credentials
ヘッダーも設定する必要があります。
Access-Control-Allow-Origin: https://example.com
Access-Control-Allow-Credentials: true
CORS の設定方法
CORS は、サーバー側の設定が必要です。設定方法は、使用しているサーバーソフトウェアによって異なります。
- Apache:
.htaccess
ファイルに設定を記述します。 - Nginx: 設定ファイルに
location
ブロックを追加します。 - Node.js:
express
などのフレームワークを使用して設定します。
Access-Control-Allow-Origin
ヘッダーは、クロスドメイン通信を安全な方法で許可するために使用されます。設定方法はサーバーソフトウェアによって異なりますが、設定自体は比較的簡単です。
CORS に関する詳細は、上記の参考資料を参照してください。
CORS サンプルコード
サーバー側 (Node.js)
const express = require('express');
const app = express();
app.get('/api/data', (req, res) => {
// 許可するオリジンのリスト
const allowedOrigins = ['https://example.com', 'https://localhost:3000'];
// リクエストヘッダーからオリジンを取得
const origin = req.headers['origin'];
// 許可するオリジンに含まれる場合のみ、リクエストを許可
if (allowedOrigins.includes(origin)) {
res.setHeader('Access-Control-Allow-Origin', origin);
res.json({ data: 'Hello, world!' });
} else {
res.status(403).send('Forbidden');
}
});
app.listen(3000, () => {
console.log('Server listening on port 3000');
});
クライアント側 (JavaScript)
const fetch = require('fetch');
fetch('https://localhost:3000/api/data')
.then(res => res.json())
.then(data => console.log(data));
- リクエストヘッダーからオリジンを取得
- 許可するオリジンに含まれる場合のみ、リクエストを許可
クライアント側は、fetch
APIを使用してサーバーにリクエストを送信しています。
このサンプルコードは、基本的な CORS 設定の例です。詳細については、上記の参考資料を参照してください。
CORS を設定するその他の方法
CORS プロキシは、異なるオリジン間でリソースを仲介するサーバーです。クライアントは直接サーバーにリクエストするのではなく、プロキシ経由でリクエストを送信します。
メリット:
- サーバー側の設定を変更する必要がない
- 簡単な設定
- パフォーマンスの低下
- 追加のセキュリティリスク
JSONP を使用する
JSONP は、JavaScript を使用してクロスドメイン通信を行う方法です。
- 設定が簡単
- 古いブラウザでも使用可能
- JSON 形式でのデータ送信しかできない
- セキュリティ上のリスク
XMLHttpRequest レベル 2 は、CORS をサポートする API です。
- 柔軟な設定
- さまざまなデータ形式に対応
- 設定が複雑
最適な方法は、要件と環境によって異なります。
- 簡単な設定でクロスドメイン通信を行いたい場合は、CORS プロキシまたは JSONP を使用するのがおすすめです。
- より柔軟な設定が必要な場合は、XMLHttpRequest レベル 2 を使用するのがおすすめです。
javascript cross-domain cors