jQueryでケースインセンシティブな:containsセレクタを使う
jQueryでケースインセンシティブな:containsセレクタを使用する
jQueryの:containsセレクタは、要素内のテキスト内容を検索し、一致する要素を選択します。デフォルトでは大文字と小文字を区別しますが、ケースインセンシティブな検索を行う方法もあります。
ケースインセンシティブな:containsセレクタの必要性
Webサイトのコンテンツは、大文字と小文字が混在している場合があります。例えば、ユーザーが入力した検索ワードと、データベースに保存されたデータの文字列で大文字と小文字が異なる場合、デフォルトの:containsセレクタでは一致せず、目的の要素が見つからない可能性があります。
jQueryには、:containsセレクタの動作を変更する修飾子がいくつか用意されています。ケースインセンシティブな検索を行うには、以下のいずれかの方法を使用できます。
:icontainsセレクタを使用する
jQuery 1.6以降では、:icontainsセレクタを使用することで、ケースインセンシティブな:containsセレクタを実現できます。
// 大文字と小文字を区別せずに "Hello" を含む要素を取得
$( "div:icontains('Hello')" ).css( "color", "red" );
:contains() メソッドの第二引数に i オプションを渡す
jQuery 1.3以降では、:contains() メソッドの第二引数に i
オプションを渡すことで、ケースインセンシティブな検索を行うことができます。
// 大文字と小文字を区別せずに "Hello" を含む要素を取得
$( "div" ).filter( ":contains('Hello', i)" ).css( "color", "red" );
toLowerCase() メソッドと $.trim() メソッドを使用する
以下のコードのように、toLowerCase()
メソッドと $.trim() メソッドを使用して、要素内のテキストと検索ワードを小文字に変換してから比較することもできます。
// 大文字と小文字を区別せずに "Hello" を含む要素を取得
$( "div" ).filter( function() {
return $( this ).text().toLowerCase().indexOf( "hello".toLowerCase() ) !== -1;
} ).css( "color", "red" );
注意点
- ケースインセンシティブな検索は、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
- 上記の例では、要素内のテキスト全体を検索しています。部分一致で検索したい場合は、:contains() メソッドの引数に正規表現を使用できます。
<div>
<h1>Hello World</h1>
<p>This is a paragraph with some text.</p>
<p>This is another paragraph with some more text.</p>
</div>
JavaScript
// 1. :icontainsセレクタを使用する
$( "div:icontains('Hello')" ).css( "color", "red" );
// 2. :contains() メソッドの第二引数に `i` オプションを渡す
$( "div" ).filter( ":contains('Hello', i)" ).css( "color", "red" );
// 3. toLowerCase() メソッドと $.trim() メソッドを使用する
$( "div" ).filter( function() {
return $( this ).text().toLowerCase().indexOf( "hello".toLowerCase() ) !== -1;
} ).css( "color", "red" );
実行結果
上記のコードを実行すると、以下のようになります。
- 2番目の <p> 要素内の "Hello" が赤色になります。
上記は単純な例です。実際の使用例では、より複雑な条件を設定する必要がある場合があります。例えば、部分一致で検索したい場合は、:contains() メソッドの引数に正規表現を使用できます。
// 部分一致で "Hello" を含む要素を取得
$( "div" ).filter( ":contains('Hello.*')" ).css( "color", "red" );
$.fn.extend() メソッドを使用して、独自のセレクタを作成できます。
$.fn.extend({
icontains: function( text ) {
return this.filter( function() {
return $( this ).text().toLowerCase().indexOf( text.toLowerCase() ) !== -1;
} );
}
});
// "Hello" を含む要素を取得
$( "div" ).icontains( "Hello" ).css( "color", "red" );
Sizzle セレクタを使用する
Sizzle は、jQueryで使用されているセレクタエンジンです。Sizzle セレクタを使用して、ケースインセンシティブな:containsセレクタを直接記述できます。
// 大文字と小文字を区別せずに "Hello" を含む要素を取得
$( "div:contains(Hello, i)" ).css( "color", "red" );
Lodashなどのライブラリを使用する
Lodashなどのライブラリには、ケースインセンシティブな比較を行う関数などが用意されています。これらの関数を使用して、独自のセレクタを作成できます。
// Lodashを使用して大文字と小文字を区別せずに "Hello" を含む要素を取得
$( "div" ).filter( function() {
return _.includes( $( this ).text().toLowerCase(), "hello" );
} ).css( "color", "red" );
どの方法を使用するべきか
どの方法を使用するかは、状況によって異なります。
- Sizzle セレクタや Lodash などのライブラリを使用すると、より高度な検索を行うことができます。
- より複雑な条件を設定する必要がある場合は、$.fn.extend() メソッドを使用して独自のセレクタを作成するのが良いでしょう。
- シンプルなケースでは、:icontainsセレクタを使用するのが最も簡単です。
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