CSSメディアクエリの中間幅
CSSメディアクエリで2つの幅の間のデバイスをターゲットにする
CSSのメディアクエリを使用すると、特定の画面幅やデバイスに合わせてスタイルを適用することができます。この中で、「2つの幅の間のデバイス」をターゲットにする方法があります。
基本的な構文
@media (min-width: 480px) and (max-width: 768px) {
/* このスタイルは、幅が480px以上768px未満のデバイスに適用されます */
}
and
: 両方の条件を満たすデバイスを対象とします。max-width: 768px
: 幅が768px未満のデバイスを対象とします。
例
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>Media Queries Example</title>
<style>
body {
font-size: 16px;
}
@media (min-width: 480px) and (max-width: 768px) {
body {
font-size: 20px;
}
}
</style>
</head>
<body>
This is a sample text.
</body>
</html>
この例では、幅が480px以上768px未満のデバイスでは、フォントサイズが20pxに設定されます。それ以外のデバイスでは、デフォルトのフォントサイズである16pxが使用されます。
応用例
- レイアウトの調整:異なる画面サイズに合わせてレイアウトを調整することができます。
- 特定の画面サイズ:特定の画面サイズを持つデバイスを対象にすることができます。
- タブレットデバイス:幅がスマートフォンよりも広く、デスクトップコンピュータよりも狭いタブレットデバイスをターゲットにすることができます。
注意点
- メディア機能:メディアクエリでは、画面幅だけでなく、色深度、アスペクト比などのメディア機能も指定することができます。
- 複数の条件:複数の条件を組み合わせて、より複雑なターゲティングを行うことができます。
- 単位:幅の単位にはpx(ピクセル)、em(フォントサイズ)、rem(ルートフォントサイズ)などを使用できます。
コード例1:基本的な構文
@media (min-width: 480px) and (max-width: 768px) {
/* 幅が480px以上768px未満のデバイスに適用されるスタイル */
body {
font-size: 20px;
background-color: lightblue;
}
}
body { font-size: 20px; background-color: lightblue; }
: この中のスタイルは、上記の条件を満たすデバイスにのみ適用されます。ここでは、フォントサイズを20px、背景色を水色に設定しています。@media (min-width: 480px) and (max-width: 768px)
: この部分がメディアクエリの条件部分です。and
: 複数の条件を組み合わせる際に使用します。ここでは、min-width
とmax-width
の両方の条件を満たす必要があります。
このコードの意味
画面幅が480px以上768px未満のデバイス(例えば、多くのタブレット端末)にアクセスした場合、このスタイルが適用され、ページのフォントサイズが20pxになり、背景色が水色になります。
コード例2:複数のメディアクエリ
@media (min-width: 320px) {
/* 幅が320px以上のデバイスに適用されるスタイル */
body {
font-size: 16px;
}
}
@media (min-width: 480px) and (max-width: 768px) {
/* 幅が480px以上768px未満のデバイスに適用されるスタイル */
body {
font-size: 20px;
}
}
@media (min-width: 768px) {
/* 幅が768px以上のデバイスに適用されるスタイル */
body {
font-size: 24px;
}
}
- 768px以上
デスクトップパソコンなど、画面幅が広いデバイスでは、フォントサイズが24pxになります。 - 480px以上768px未満
タブレット端末などでは、フォントサイズが20pxになります。 - 320px以上
スマートフォンなど、比較的画面幅が狭いデバイスでは、フォントサイズが16pxになります。
このように、複数のメディアクエリを組み合わせることで、様々な画面サイズに対応したレイアウトを構築することができます。
コード例3:レイアウトの調整
@media (min-width: 480px) and (max-width: 768px) {
.container {
width: 80%;
margin: 0 auto;
}
}
幅が480px以上768px未満のデバイスでは、container
クラスを持つ要素の幅を80%にし、左右にマージンを自動設定することで、中央寄せのレイアウトにします。
メディアクエリを使用することで、デバイスの画面幅に合わせて、フォントサイズ、レイアウト、背景色などを動的に変更することができます。これにより、様々なデバイスで快適に閲覧できるWebサイトを構築することができます。
ポイント
- よく使われる画面幅のブレイクポイントとして、320px(スマートフォン)、480px(タブレット)、768px(タブレットまたは小さいデスクトップ)などが挙げられます。
- 複数のメディアクエリを記述することで、より複雑なレイアウトを構築できます。
and
で複数の条件を組み合わせることができます。min-width
とmax-width
を組み合わせることで、特定の幅範囲を指定できます。
応用
- オリエンテーションの変更
横向き、縦向きなど、デバイスの向きに合わせてスタイルを変更できます。 - 特定のデバイスのターゲティング
特定のデバイス(タブレットなど)に特化したデザインを作成できます。 - レスポンシブデザイン
画面サイズに合わせてレイアウトを自動で調整するレスポンシブデザインを実現できます。
- メディアクエリは、ブラウザの開発者ツールで確認することができます。
- メディアクエリは、CSSだけでなく、SassやLessなどのCSSプリプロセッサでも使用できます。
より詳しく知りたい方へ
CSS メディアクエリの中間幅の代替方法
CSS メディアクエリで2つの幅の間のデバイスをターゲットにする方法は、これまで説明した min-width
と max-width
を組み合わせる方法が一般的です。しかし、より簡潔で直感的な記述方法として、新しいCSSの機能やCSSプリプロセッサを活用する方法も存在します。
CSS Range Syntax (CSS範囲表記)
- 注意点
- メリット
- 読みやすく、記述量が減る
- 範囲指定が直感的
- 構文
@media (width >= 600px and width < 800px) { /* 幅が600px以上800px未満のデバイスに適用されるスタイル */ }
CSS変数 (CSS Custom Properties)
- メリット
- コードの可読性向上
- 再利用性が高い
- 複数のメディアクエリで同じ値を使用する場合に便利
- 構文
:root { --tablet-min-width: 480px; --tablet-max-width: 768px; } @media (min-width: var(--tablet-min-width)) and (max-width: var(--tablet-max-width)) { /* タブレット向けのスタイル */ }
CSSプリプロセッサ (Sass, Lessなど)
- メリット
- ネストや関数など、より高度な機能が利用できる
- 大規模なスタイルシートの管理が容易になる
CSS GridとFlexbox
- メリット
- レイアウトの柔軟性が高い
- メディアクエリを減らすことができる場合がある
どの方法を選ぶべきか?
- ブラウザサポート
CSS Range Syntaxは、まだ全てのブラウザでサポートされていないことに注意が必要です。 - 柔軟性
CSS GridやFlexboxは、より複雑なレイアウトに対応できます。 - 可読性
CSS変数やSass/Lessは、コードの可読性を高めることができます。 - 簡潔さ
CSS Range Syntaxが最も簡潔です。
CSSメディアクエリの中間幅の指定方法は、従来の min-width
と max-width
の組み合わせだけでなく、CSS Range Syntax、CSS変数、CSSプリプロセッサ、CSS GridやFlexboxなど、様々な方法があります。プロジェクトの規模や複雑さ、チームの開発環境に合わせて、最適な方法を選択することが重要です。
- JavaScript
JavaScriptを利用することで、より複雑な条件分岐や動的なスタイル変更を実現することができます。 - CSS Module
CSS Moduleは、CSSのスコープを限定し、スタイルの衝突を防ぐための仕組みです。メディアクエリと組み合わせることで、より効率的なスタイル管理が可能になります。
css media-queries