【パフォーマンス爆上げ】 JavaScript Array.sort を高速化するテクニック

2024-07-27

JavaScript Array.sortの実装

Array.prototype.sort() は、JavaScriptで配列をソートするための標準的な方法です。このメソッドは、デフォルトではクイックソートアルゴリズムを使用しますが、オプションで他のアルゴリズムを指定することもできます。

アルゴリズム

Array.prototype.sort() は、以下のアルゴリズムを使用できます。

  • クイックソート: 分割統治法を用いるソートアルゴリズムです。平均的な時間計算量は O(n log n) ですが、最悪の場合 O(n^2) になります。
  • マージソート: 安定ソートアルゴリズムです。時間計算量は常に O(n log n) です。
  • 挿入ソート: 小規模な配列に有効なソートアルゴリズムです。時間計算量は O(n^2) です。
  • 選択ソート: 繰り返し最小値を見つけて配列の先頭に挿入していくソートアルゴリズムです。時間計算量は O(n^2) です。

実装例

以下の例は、Array.prototype.sort() メソッドを使用して配列をソートする方法を示します。

// 数字の配列をソートする
const numbers = [10, 2, 5, 1, 7];
numbers.sort();
console.log(numbers); // [1, 2, 5, 7, 10]

// 文字列の配列をソートする
const strings = ["a", "c", "b", "d"];
strings.sort();
console.log(strings); // ["a", "b", "c", "d"]

// 比較関数を使用してソートする
const objects = [{ name: "John", age: 30 }, { name: "Mary", age: 25 }];
objects.sort((a, b) => a.age - b.age);
console.log(objects); // [{ name: "Mary", age: 25 }, { name: "John", age: 30 }]

比較関数

Array.prototype.sort() メソッドの第二引数に比較関数を指定することができます。比較関数は、配列の要素を比較して、ソート順序を決定するために使用されます。

比較関数は、以下の引数を受け取ります。

  • a: 比較する要素1

比較関数は、以下の値を返す必要があります。

  • ab より小さい場合: 負の値
  • ab と等しい場合: 0

安定ソート

安定ソートアルゴリズムは、元の配列で要素の相対的な順序が等しい場合、ソート後もその順序を維持します。

JavaScript の Array.prototype.sort() メソッドは、デフォルトでは安定ソートアルゴリズムを使用しません。ただし、比較関数を使用して安定ソートアルゴリズムを実装することができます。

以下の例は、安定ソートアルゴリズムを実装する比較関数の例です。

function stableSort(a, b) {
  const order = a.age - b.age;
  return order === 0 ? a.id - b.id : order;
}

この比較関数は、まず年齢で比較します。年齢が等しい場合は、IDで比較します。




// 数字の配列をソートする
const numbers = [10, 2, 5, 1, 7];
numbers.sort();
console.log(numbers); // [1, 2, 5, 7, 10]
// 文字列の配列をソートする
const strings = ["a", "c", "b", "d"];
strings.sort();
console.log(strings); // ["a", "b", "c", "d"]

比較関数を使用してソートする

// 比較関数を使用してソートする
const objects = [{ name: "John", age: 30 }, { name: "Mary", age: 25 }];
objects.sort((a, b) => a.age - b.age);
console.log(objects); // [{ name: "Mary", age: 25 }, { name: "John", age: 30 }]

安定ソートアルゴリズムを実装する

// 安定ソートアルゴリズムを実装する
function stableSort(a, b) {
  const order = a.age - b.age;
  return order === 0 ? a.id - b.id : order;
}

const objects = [{ name: "John", age: 30, id: 1 }, { name: "Mary", age: 25, id: 2 }, { name: "Alice", age: 25, id: 3 }];
objects.sort(stableSort);
console.log(objects); // [{ name: "Mary", age: 25, id: 2 }, { name: "Alice", age: 25, id: 3 }, { name: "John", age: 30, id: 1 }]

ソートオプションを使用する

// ソートオプションを使用する
const numbers = [10, 2, 5, 1, 7];
numbers.sort({
  locale: "en-US", // 地域を指定
  numeric: true, // 数値としてソート
});
console.log(numbers); // [1, 2, 5, 7, 10]



ループと比較

単純な方法として、ループと比較を使用して配列をソートすることができます。

function sort(arr) {
  for (let i = 0; i < arr.length - 1; i++) {
    for (let j = i + 1; j < arr.length; j++) {
      if (arr[i] > arr[j]) {
        // 要素を入れ替える
        const temp = arr[i];
        arr[i] = arr[j];
        arr[j] = temp;
      }
    }
  }
  return arr;
}

const numbers = [10, 2, 5, 1, 7];
const sortedNumbers = sort(numbers);
console.log(sortedNumbers); // [1, 2, 5, 7, 10]

この方法は、小規模な配列には有効ですが、大規模な配列には非効率的です。

ライブラリの使用

Array.prototype.sort 以外にも、さまざまなソートアルゴリズムを実装したライブラリが多数存在します。

代表的なライブラリは以下の通りです。

これらのライブラリを使用することで、さまざまなソートアルゴリズムを簡単に利用することができます。

手動によるソート

特定の要件に合わせて、手動でソートアルゴリズムを実装することもできます。

代表的なソートアルゴリズムは以下の通りです。

  • クイックソート: 分割統治法を用いるソートアルゴリズム
  • マージソート: 安定ソートアルゴリズム
  • 挿入ソート: 小規模な配列に有効なソートアルゴリズム
  • 選択ソート: 繰り返し最小値を見つけて配列の先頭に挿入していくソートアルゴリズム

これらのアルゴリズムは、それぞれ異なる特性を持っています。

どの方法を使用するべきか

どの方法を使用するべきかは、以下の要素を考慮する必要があります。

  • 配列のサイズ: 小規模な配列であれば、ループと比較によるソートでも十分な場合があります。
  • ソートアルゴリズム: 必要なソートアルゴリズムが Array.prototype.sort で提供されているかどうかを確認する必要があります。
  • パフォーマンス: 大規模な配列をソートする場合は、効率的なソートアルゴリズムを実装する必要があります。
  • コードの簡潔性: ライブラリを使用することで、コードを簡潔に記述することができます。

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