CommonJSモジュールのエクスポートの違い

2024-10-20

JavaScriptにおけるCommonJSモジュールシステムでのmodule.exportsexportsの違い

CommonJSモジュールシステムは、Node.jsやブラウザ環境でJavaScriptのコードをモジュール化するための規格です。このシステムでは、モジュールは独立したファイルとして存在し、他のモジュールからrequire関数を使用してインポートされます。

exportsオブジェクト

  • このオブジェクトのプロパティやメソッドを他のモジュールからインポートすることができます。
  • exportsオブジェクトは、モジュールがデフォルトで公開するオブジェクトです。
// module.js
exports.name = "John Doe";
exports.age = 30;

// main.js
const module = require('./module');
console.log(module.name); // Output: John Doe
console.log(module.age);  // Output: 30

module.exportsオブジェクト

  • module.exportsを直接変更することで、モジュールが公開するオブジェクトをカスタマイズすることができます。
  • exportsオブジェクトは、module.exportsオブジェクトのエイリアスとして扱われます。
  • module.exportsオブジェクトは、モジュールが実際に公開されるオブジェクトです。
// module.js
module.exports = {
  name: "John Doe",
  age: 30
};

// main.js
const module = require('./module');
console.log(module.name); // Output: John Doe
console.log(module.age);  // Output: 30

いつどちらを使うべきか

  • カスタムオブジェクトを公開する場合
    module.exportsを直接変更して、任意のオブジェクトを公開することができます。
  • 通常の場合
    exportsオブジェクトを使用するのが一般的です。
  • exportsは、module.exportsのエイリアスであり、通常はexportsを使用します。



CommonJSモジュールシステムにおけるmodule.exportsexportsの違い:具体的なコード例と解説

exportsオブジェクトを使った例

// module.js
exports.name = 'Taro Yamada';
exports.age = 30;

// main.js
const module = require('./module');
console.log(module.name); // 出力: Taro Yamada
console.log(module.age);  // 出力: 30
  • 解説
    • module.jsexports.nameexports.ageのようにプロパティを直接追加することで、moduleオブジェクトのnameageプロパティとして外部からアクセスできるようにしています。
    • main.jsrequireを使ってmodule.jsをインポートし、module.namemodule.ageで値を取得しています。
// module.js
module.exports = {
  name: 'Hanako Suzuki',
  age: 25,
  greet: function() {
    console.log('こんにちは!');
  }
};

// main.js
const module = require('./module');
console.log(module.name); // 出力: Hanako Suzuki
module.greet();          // 出力: こんにちは!
  • 解説
    • module.exportsに直接オブジェクトを代入することで、そのオブジェクト全体をモジュールとして公開しています。
    • この例では、nameageというプロパティに加えて、greetという関数も公開しています。
    • main.jsmodule.greet()のように関数を実行することも可能です。

exportsとmodule.exportsを混在させた例 (推奨されない)

// module.js
exports.name = 'John Doe';
module.exports = {
  age: 30
};

// main.js
const module = require('./module');
console.log(module.name); // undefinedとなる可能性がある
console.log(module.age);  // 30が出力される
  • 解説
    • exportsmodule.exportsを両方使用した場合、module.exportsに最後に代入された値がモジュールとして公開されます。
    • この例では、module.exportsにオブジェクトが代入されたため、exports.nameは無視され、module.nameundefinedになる可能性があります。
    • このような書き方は混乱を招きやすく、推奨されません。
  • exportsmodule.exportsを混在させることは避けるべきです。
  • 通常はexportsを使用してプロパティを追加していくことで、モジュールを公開します。
  • シンプルなモジュールであれば、exportsを使用するのが一般的です。
  • CommonJSはNode.jsで広く利用されているモジュールシステムですが、最近のJavaScriptではES Modulesが主流になりつつあります。ES Modulesではexportimportキーワードを使用し、より簡潔な記述が可能になります。

より詳しく知りたい方へ

  • exportsmodule.exportsの違いについて、より詳細な解説や他の例を見たい場合は、以下のキーワードで検索してみてください。
    • CommonJS モジュールシステム exports module.exports 違い
    • Node.js モジュール exports module.exports
    • JavaScript モジュールシステム



直接module.exportsに値を代入

最も一般的な方法です。module.exportsに任意の値(オブジェクト、関数、プリミティブ型など)を直接代入することで、その値がモジュールのエクスポートとなります。

// module.js
module.exports = 42; // 数値をエクスポート

exportsオブジェクトのプロパティを直接変更

exportsオブジェクトは、module.exportsのエイリアスとして扱われます。そのため、exportsオブジェクトのプロパティを直接変更することで、module.exportsの内容も変更できます。

// module.js
exports.message = 'Hello, world!';

関数式

モジュールを関数として定義し、その関数の戻り値をmodule.exportsに代入することで、より複雑なエクスポートを実現できます。

// module.js
module.exports = function() {
  return {
    name: 'John Doe',
    age: 30
  };
};

クラス

ES6以降ではクラスが導入されました。module.exportsにクラスを代入することで、クラスをモジュールとしてエクスポートできます。

// module.js
class Person {
  constructor(name) {
    this.name = name;
  }
}

module.exports = Person;

複数の値をエクスポート

// module.js
module.exports = {
  name: 'Alice',
  age: 25,
  greet: function() {
    console.log('Hello!');
  }
};

どの方法を選ぶべきか

  • 複雑なロジック
    関数やクラスを定義し、module.exportsに代入する。
  • シンプルな値
    数値、文字列などの場合は、直接module.exportsに代入する。

注意点

  • module.exportsに一度値を代入すると、その後exportsオブジェクトのプロパティを追加しても、module.exportsには反映されません。

CommonJSモジュールシステムでは、module.exportsexports以外にも、さまざまな方法でモジュールをエクスポートできます。どの方法を選ぶかは、モジュールの構造やエクスポートしたい値の種類によって異なります。

  • 命名規則
    モジュール名を分かりやすくするために、PascalCase(大文字で始まる単語を連結)で命名することが一般的です。
  • ES Modules
    より新しいモジュールシステムであるES Modulesでは、exportキーワードを使用してモジュールをエクスポートします。CommonJSと比較して、より簡潔な記述が可能になります。

javascript node.js commonjs



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