Node.js 開発者必見! Git で "node_modules" フォルダを賢く管理する方法
Git リポジトリに "node_modules" フォルダを含めるべきか?
一般的に、"node_modules" フォルダを Git リポジトリに含めるべきではありません。理由は以下の通りです。
- 再現性の問題
異なる環境でプロジェクトをビルドする場合、"node_modules" フォルダが存在しなくても、package.json
ファイルとnpm install
コマンドを使用して必要なパッケージをすべてインストールすることができます。これは、プロジェクトの再現性を高め、異なる環境での動作を保証するのに役立ちます。 - 依存関係の管理
Node.js パッケージの依存関係は、package.json
ファイルで管理されます。このファイルには、プロジェクトに必要なすべてのパッケージとそのバージョンがリストされています。 "node_modules" フォルダを Git に含めると、この情報が冗長になり、管理が複雑になります。 - 容量が大きくなる
"node_modules" フォルダは、プロジェクトで使用しているすべての Node.js パッケージのライブラリファイルを含むため、非常に大きくなります。これは、リポジトリのサイズを肥大化させ、バージョン管理や共有を難しくします。
例外
いくつかの例外的な状況では、"node_modules" フォルダを Git リポジトリに含めることが適切な場合があります。
- 特定のパッケージのバージョンを固定する必要がある場合
特定のパッケージのバージョンを固定する必要がある場合は、"node_modules" フォルダを Git に含めることが必要になる場合があります。 - オフライン環境での作業
インターネット接続がない環境で作業する場合は、"node_modules" フォルダを Git に含めておくと、必要なパッケージをすべて手元に置いておくことができます。 - 小規模なプロジェクト
プロジェクトが非常に小さく、"node_modules" フォルダが小さい場合は、Git に含めても問題ない場合があります。
代替手段
"node_modules" フォルダを Git リポジトリに含めない場合は、以下の代替手段を検討することができます。
- CI/CD パイプラインを使用する
CI/CD パイプラインを使用して、プロジェクトをビルドするたびに "node_modules" フォルダを自動的にインストールすることができます。これにより、開発者は "node_modules" フォルダを Git に含める必要がなくなり、プロジェクトの再現性を高めることができます。 - Git LFS (Large File Storage) を使用する
Git LFS は、Git リポジトリで大きなファイルを効率的に管理するための拡張機能です。 "node_modules" フォルダを Git LFS で管理することで、リポジトリのサイズを小さくしながら、必要なファイルをすべて追跡できます。
# .gitignore ファイルの例
node_modules/
npm-debug.log
yarn-lock.json
# package.json ファイルの例
{
"name": "my-project",
"version": "1.0.0",
"private": true,
"dependencies": {
"express": "^4.17.1",
"mongoose": "^5.10.2",
"body-parser": "^1.19.0"
}
}
package.json
ファイルには、プロジェクトに必要な Node.js パッケージとそのバージョンがリストされています。上記の例では、"express"、"mongoose"、"body-parser" パッケージがプロジェクトに必要なことが示されています。.gitignore
ファイルには、Git リポジトリに含めないファイルをリストします。上記の例では、"node_modules" フォルダと "npm-debug.log" ファイル、"yarn-lock.json" ファイルが Git から無視されます。
この設定により、"node_modules" フォルダは Git リポジトリに含まれず、プロジェクトのサイズは小さくなります。必要なパッケージは、npm install
コマンドを使用してインストールすることができます。
- Git LFS や CI/CD パイプラインを使用する場合は、上記の設定をさらに拡張する必要があります。
- 上記はあくまで例であり、プロジェクトの要件に応じて .gitignore ファイルと package.json ファイルを編集する必要があります。
Git submodule を使用すると、別の Git リポジトリをサブモジュールとして現在のリポジトリに埋め込むことができます。これは、"node_modules" フォルダを専用の Git リポジトリとして管理する場合に役立ちます。
この方法の利点は、"node_modules" フォルダを独立して管理できることです。また、サブモジュールのコミット履歴を追跡することもできます。
ただし、この方法にはいくつかの欠点もあります。
- リポジトリの構造が複雑になる可能性があります。
- サブモジュールの更新が複雑になる可能性があります。
Yarn Plug'n'Play を使用する
Yarn Plug'n'Play は、Yarn の新しい機能で、プロジェクトの依存関係を効率的に管理するのに役立ちます。Plug'n'Play を使用すると、"node_modules" フォルダを Git に含める必要がなくなります。
Plug'n'Play は、グローバルなキャッシュを使用して、必要なパッケージをすべて保存します。プロジェクトを新しい環境にデプロイする場合は、yarn install
コマンドを実行するだけで、必要なすべてのパッケージがインストールされます。
この方法は、"node_modules" フォルダを Git に含める必要がないため、プロジェクトを軽量化したい開発者に適しています。
ただし、Plug'n'Play は比較的新しい機能であり、すべての開発環境でサポートされているわけではないことに注意する必要があります。
NX を使用する
NX は、大規模な JavaScript アプリケーションを開発するためのフレームワークです。NX を使用すると、"node_modules" フォルダを個別のワークスペースに管理することができます。
この方法は、複数のプロジェクトで同じ依存関係を使用している場合に役立ちます。
NX は、大規模なモノリシックなリポジトリを管理する必要がある開発者に適しています。
ただし、NX は複雑なツールであり、習得に時間がかかる場合があります。
どの方法を選択すべきか
どの方法を選択するかは、プロジェクトの要件によって異なります。
- プロジェクトが大きくなり、"node_modules" フォルダをより効率的に管理する必要がある場合は、Git submodule、Yarn Plug'n'Play、または NX を検討することができます。
- 小規模なプロジェクトの場合は、単に .gitignore ファイルを使用して "node_modules" フォルダを無視するのが最善の方法です。
git node.js version-control