offsetParent、getBoundingClientRect、IntersectionObserver:それぞれのメリットとデメリット

2024-04-02

JavaScript で要素が DOM に表示されているかどうかを確認するには、いくつかの方法があります。 以下では、代表的な方法とそのメリット・デメリットについて解説します。

方法 1: offsetParent プロパティを使用する

  • 概要: offsetParent プロパティは、要素の親要素の中で、スクロール可能な要素を指します。 このプロパティが null でない場合、要素は DOM に表示されていることになります。
  • メリット: シンプルで軽量な方法です。
  • デメリット: 要素がスクロール可能な要素内にない場合、正しく判定できない場合があります。
  • コード例:
const element = document.getElementById('my-element');

if (element.offsetParent !== null) {
  // 要素は DOM に表示されています
} else {
  // 要素は DOM に表示されていません
}

方法 2: getBoundingClientRect() メソッドを使用する

  • 概要: getBoundingClientRect() メソッドは、要素の座標とサイズを取得します。 このメソッドの返り値の topbottom プロパティを使用して、要素が画面内に表示されているかどうかを判定できます。
  • デメリット: offsetParent プロパティを使用するよりも複雑な方法です。
const element = document.getElementById('my-element');

const rect = element.getBoundingClientRect();

if (rect.top >= 0 && rect.bottom <= window.innerHeight) {
  // 要素は DOM に表示されています
} else {
  // 要素は DOM に表示されていません
}

方法 3: IntersectionObserver API を使用する

  • 概要: IntersectionObserver API は、要素が画面に表示されたり、非表示になったりしたことを監視する API です。
  • メリット: 要素が画面に表示されたり、非表示になったりしたタイミングを正確に把握できます。
  • デメリット: ブラウザの対応状況が限定されています。
const element = document.getElementById('my-element');

const observer = new IntersectionObserver((entries) => {
  entries.forEach((entry) => {
    if (entry.isIntersecting) {
      // 要素は DOM に表示されました
    } else {
      // 要素は DOM から非表示になりました
    }
  });
});

observer.observe(element);

上記の方法のいずれを使用するかは、状況によって異なります。 シンプルで軽量な方法を求める場合は offsetParent プロパティを使用し、より正確な判定が必要な場合は getBoundingClientRect() メソッドを使用するとよいでしょう。 IntersectionObserver API は、要素の表示状態を監視したい場合に有効です。




HTML

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
  <meta charset="UTF-8">
  <title>Check if element is visible in DOM</title>
</head>
<body>
  <div id="my-element">
    要素
  </div>
</body>
</html>

JavaScript

// offsetParent プロパティを使用する

const element = document.getElementById('my-element');

if (element.offsetParent !== null) {
  console.log('要素は DOM に表示されています');
} else {
  console.log('要素は DOM に表示されていません');
}

// getBoundingClientRect() メソッドを使用する

const rect = element.getBoundingClientRect();

if (rect.top >= 0 && rect.bottom <= window.innerHeight) {
  console.log('要素は DOM に表示されています');
} else {
  console.log('要素は DOM に表示されていません');
}

// IntersectionObserver API を使用する

const observer = new IntersectionObserver((entries) => {
  entries.forEach((entry) => {
    if (entry.isIntersecting) {
      console.log('要素は DOM に表示されました');
    } else {
      console.log('要素は DOM から非表示になりました');
    }
  });
});

observer.observe(element);

実行方法

上記コードを HTML ファイルに保存し、ブラウザで開きます。 コンソールを確認すると、要素が表示されているかどうかが出力されます。

補足

上記コードは、基本的な例です。 実際の使用例では、必要に応じてコードを修正する必要があります。




  • document.hidden プロパティを使用する

document.hidden プロパティは、ページが非表示になっているかどうかを示します。 このプロパティが true の場合、要素は DOM に表示されていないことになります。

if (document.hidden) {
  // 要素は DOM に表示されていません
} else {
  // 要素は DOM に表示されています
}
  • Element.prototype.contains() メソッドを使用する

Element.prototype.contains() メソッドは、指定された要素が別の要素の子孫であるかどうかを判定します。

const parentElement = document.getElementById('parent-element');
const childElement = document.getElementById('child-element');

if (parentElement.contains(childElement)) {
  // 要素は DOM に表示されています
} else {
  // 要素は DOM に表示されていません
}
  • JavaScript フレームワークを使用する

Vue.js や React などの JavaScript フレームワークを使用している場合は、フレームワークが提供する機能を使用して、要素が表示されているかどうかを確認できます。

注意事項

  • 上記の方法を使用する際は、要素が DOM に存在していることを確認する必要があります。
  • 要素が非表示の場合、offsetParent プロパティや getBoundingClientRect() メソッドは正しく判定できない場合があります。
  • IntersectionObserver API は、ブラウザの対応状況が限定されています。

javascript html dom


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