MVC ボタン呼び出し解説
HTML ボタンから ASP.NET MVC のコントローラーとアクションメソッドを呼び出す方法
ASP.NET MVC で、HTML ボタンを使ってコントローラーの特定のアクションメソッドを呼び出す方法について説明します。
フォームを利用した方法
最も一般的な方法は、ボタンをフォーム内に配置し、フォームの送信によってアクションメソッドを呼び出す方法です。
HTML (cshtml)
<form action="@Url.Action("Index", "Home")" method="post">
<button type="submit">送信</button>
</form>
method="post"
は、フォーム送信時にサーバーにデータを送信する方法を指定しています (POST メソッド)。@Url.Action
ヘルパーは、指定したコントローラーとアクションメソッドの URL を生成します。
JavaScript を利用した方法
JavaScript を使って、ボタンのクリックイベントを発生させた際に、アクションメソッドを呼び出すこともできます。
<button id="myButton">クリック</button>
JavaScript
document.getElementById("myButton").addEventListener("click", function () {
// 送信先の URL を生成
var url = "@Url.Action("MyAction", "MyController")";
// 非同期通信 (AJAX) を利用してアクションメソッドを呼び出す
fetch(url)
.then(response => response.text())
.then(data => {
// レスポンスを処理
})
.catch(error => {
console.error(error);
});
});
- 上記の例では、ボタンのクリックを検出して、
fetch
API を使ってアクションメソッドへ非同期通信 (AJAX) を行っています。
どちらの方法が適切か?
一般的には、フォームを利用した方法が推奨されます。フォームを利用することで、ASP.NET MVC の機能 (モデルバインディング、バリデーションなど) を活用しやすくなります。
HTML ボタンから MVC コントローラーのアクションメソッドを呼び出す: コード例解説
<form action="@Url.Action("Index", "Home")" method="post">
<button type="submit">送信</button>
</form>
- method="post"
- フォーム送信時に、入力されたデータをサーバーに送信する方法を指定します。
post
メソッドは、データがサーバーに送信される際に、HTTP の POST メソッドを使って送信されることを意味します。
- @Url.Action("Index", "Home")"
- この部分は、ASP.NET MVC の Razor シンタックスを使って、動的に URL を生成しています。
Index
は呼び出したいアクションメソッドの名前、Home
はコントローラーの名前を表します。- このコードが実行されると、
http://yourdomain.com/Home/Index
のようなURLに変換されます。
動作
- ユーザーが「送信」ボタンをクリックします。
- ブラウザは、フォームの
action
属性で指定された URL に対して、フォーム内の入力データを含めた HTTP POST リクエストを送信します。 - サーバーは、リクエストを受け取り、
Home
コントローラーのIndex
アクションメソッドを実行します。 Index
アクションメソッドは、リクエストされたデータに基づいて処理を行い、結果をビューに返します。
document.getElementById("myButton").addEventListener("click", function () {
var url = "@Url.Action("MyAction", "MyController")";
fetch(url)
.then(response => response.text())
.then(data => {
// レスポンスを処理
})
.catch(error => {
console.error(error);
});
});
- .catch(error => { ... })
- リクエスト中にエラーが発生した場合に、エラー処理を行います。
- .then(data => { ... })
- 取得したテキストデータに対して、何かしらの処理を行います。
- .then(response => response.text())
- サーバーから返ってきたレスポンスをテキスト形式で取得します。
- fetch(url)
- var url = "@Url.Action("MyAction", "MyController")";
- アクションメソッドの URL を変数
url
に格納しています。
- アクションメソッドの URL を変数
- document.getElementById("myButton").addEventListener("click", function () { ... })
- JavaScript で、ID が
myButton
の要素(ボタン)に対して、クリックイベントが発生した際に実行する関数を登録しています。
- JavaScript で、ID が
- JavaScript コードが実行され、指定された URL に対して HTTP GET リクエストが送信されます。
- アクションメソッドは、処理結果をレスポンスとして返します。
- JavaScript は、レスポンスを受け取り、
then
ブロック内の処理を実行します。
どちらの方法を選ぶべきか
- JavaScript
- ページ遷移なしに、部分的な更新を行いたい場合
- ユーザーインターフェースをよりインタラクティブにしたい場合
- AJAX による非同期通信を利用したい場合
- フォーム
- ASP.NET MVC の機能をフルに活用したい場合
- ページ遷移を伴う場合
- サーバー側の処理結果に基づいて、ページ全体を更新したい場合
HTML ボタンから MVC コントローラーのアクションメソッドを呼び出すには、フォームを利用する方法と、JavaScript を利用する方法の2つの主な方法があります。どちらの方法を選ぶかは、実現したい機能や、アプリケーションの設計によって異なります。
MVC ボタン呼び出し解説
- 部分ビュー
JavaScript を利用した方法では、部分ビューを更新することで、ページの一部だけを更新することができます。 - バリデーション
モデルにバリデーションルールを設定することで、入力データの妥当性をチェックすることができます。 - モデルバインディング
フォームを利用した方法では、フォームの入力データをモデルのプロパティに自動的にバインドすることができます。
- SPA (Single Page Application)
モダンな Web アプリケーションでは、SPA (Single Page Application) が多く採用されています。SPA では、ページ遷移を伴わずに、JavaScript で動的に画面を更新します。 - Ajax
JavaScript を利用した方法は、Ajax (Asynchronous JavaScript and XML) と呼ばれる技術の一種です。Ajax を利用することで、ページ全体を再読み込みせずに、部分的な更新を行うことができます。
jQuery を利用した方法
jQuery は、JavaScript のライブラリであり、DOM 操作やイベント処理を簡潔に記述することができます。
HTML
<button id="myButton">クリック</button>
JavaScript (jQuery)
$(document).ready(function() {
$("#myButton").click(function() {
var url = "@Url.Action("MyAction", "MyController")";
$.ajax({
url: url,
type: "POST", // または GET
success: function(data) {
// レスポンスを処理
},
error: function(error) {
console.error(error);
}
});
});
});
Vue.js を利用した方法
Vue.js は、JavaScript のフレームワークであり、宣言的なテンプレート構文とリアクティブなデータバインディングを提供します。
<button @click="callAction">クリック</button>
new Vue({
el: "#app",
data: {
// 必要なデータ
},
methods: {
callAction: function() {
var url = "@Url.Action("MyAction", "MyController")";
fetch(url)
.then(response => response.json())
.then(data => {
// レスポンスを処理
})
.catch(error => {
console.error(error);
});
}
}
});
React を利用した方法
React は、JavaScript のライブラリであり、コンポーネントベースの開発を可能にします。
<button onClick={this.callAction}>クリック</button>
class MyComponent extends React.Component {
callAction() {
var url = "@Url.Action("MyAction", "MyController")";
fetch(url)
.then(response => response.json())
.then(data => {
// レスポンスを処理
})
.catch(error => {
console.error(error);
});
}
render() {
return (
<div>
<button onClick={this.callAction}>クリック</button>
</div>
);
}
}
これらの代替方法では、HTML ボタンのクリックイベントを検出して、コントローラーのアクションメソッドを呼び出すという基本的な仕組みは同じです。ただし、使用するライブラリやフレームワークによって、コードの書き方や機能が異なります。
- React
コンポーネントベースの開発を可能にする。 - Vue.js
宣言的なテンプレート構文とリアクティブなデータバインディングを提供する。 - jQuery
DOM 操作やイベント処理を簡潔に記述できる。
html asp.net-mvc