【初心者向け】JavaScript ソースマップでデバッグを楽々!仕組みと使い方を徹底解説

2024-06-17

JavaScript ソースマップ(.map ファイル)の使い方

JavaScript ソースマップは、開発者が 変換・最適化 された JavaScript コードと 元のソースコード の間の対応関係を保持するファイルです。コードが圧縮・結合・トランスパイルなどの処理を受けると、元のコードとの関連性が失われてしまいます。ソースマップはこの問題を解決し、デバッグを容易にします。

ソースマップの利点

  • デバッグの容易化: エラーメッセージやスタックトレースが元のソースコード行にマップされるため、問題箇所を特定しやすくなります。
  • コードの理解: 変換後のコードがどのように元のコードから生成されたのかを確認できます。
  • 開発ワークフローの効率化: ビルドツールが自動的にソースマップを生成し、デバッガツールが対応してくれます。

ソースマップは、以下の情報を JSON 形式で記述します。

  • 生成されたコード: 各行が元のソースコードのどの行に対応しているかを記載します。
  • 元のソースコード: 変換前のソースコードを保持します。(省略される場合もあります。)
  • 名前マッピング: 変換後の変数名と元の変数名との対応関係を記載します。
  1. ソースマップの生成: ビルドツール(Webpack、Rollupなど)を使用して、ソースマップを生成します。
  2. Webサーバーの設定: 生成されたソースマップファイルを、生成された JavaScript コードと同じディレクトリに配置し、Webサーバーで適切に配信されるように設定します。
  3. デバッガツールの設定: ブラウザのデバッガツール(DevToolsなど)で、ソースマップの読み込みを有効にします。
// 元のソースコード
function add(a, b) {
  return a + b;
}

// 生成されたコード
function add(a,b){return a+b}

この例では、add 関数が圧縮されていますが、ソースマップがあれば、デバッガツールで元のソースコードを表示することができます。

    • ソースマップは、すべてのブラウザでサポートされているわけではありません。古いブラウザでは、動作しない可能性があります。
    • ソースマップは、コードを圧縮・結合・トランスパイルするツールによって生成方法が異なります。詳細は、ツールのドキュメントを参照してください。



    JavaScript ソースマップのサンプルコード

    元ソースコード

    function add(a, b) {
      return a + b;
    }
    
    console.log(add(1, 2)); // 3 を出力
    

    ビルド手順

    1. Node.js と npm をインストールします。
    2. 以下のコマンドを実行して、プロジェクトを初期化します。
    npm init -y
    npm install webpack
    
    1. webpack.config.js ファイルを作成し、以下の内容を記述します。
    const path = require('path');
    
    module.exports = {
      mode: 'production',
      devtool: 'source-map',
      output: {
        filename: 'bundle.js',
        path: path.resolve(__dirname, 'dist'),
      },
    };
    
    1. 以下のコマンドを実行して、コードを圧縮し、ソースマップを生成します。
    npx webpack
    

    生成されたコード

    dist ディレクトリに、bundle.js ファイルと bundle.js.map ファイルが生成されます。

    // bundle.js
    function add(a,b){return a+b}
    console.log(add(1,2));
    

    ソースマップファイル

    {
      "version": 3,
      "file": "bundle.js",
      "sources": ["src/index.js"],
      "names": [],
      "mappings": ";cAAM,CAAC,CAAC",
      "sourceContent": ["function add(a, b) {\n  return a + b;\n}"]
    }
    

    デバッグ

    ブラウザのデバッガツールで bundle.js ファイルを開くと、ソースマップが適用され、元のソースコードが表示されます。

    この例は、ソースマップの基本的な仕組みを理解するためのものです。実際の開発では、より複雑なコードを扱うことになるでしょう。




      JavaScript ソースマップを生成するその他的方法

      Babel は、JavaScript コードをトランスパイルするツールです。ソースマップの生成機能も備えています。

      npx babel src/index.js -o dist/index.js --source-maps
      
      npx rollup -c rollup.config.js
      
      npx uglifyjs src/index.js -o dist/index.js --source-map
      

      オンラインツール

      手動で生成

      ソースマップの仕組みを理解している場合は、手動で生成することもできます。これは、複雑な場合や、特殊な要件がある場合に役立ちます。

      各方法の比較

      方法利点欠点
      Webpack多くの機能が備わっている複雑な設定が必要
      Babelトランスパイルとソースマップ生成をまとめて行えるWebpackほど多くの機能はない
      Rollupモジュールバンドリングとソースマップ生成をまとめて行えるBabelほど多くの機能はない
      UglifyJS圧縮に特化しているトランスパイル機能はない
      オンラインツール手軽に利用できる機能が限られている
      手動生成柔軟性が高い複雑で時間が必要

      選択のポイント

      • 使用している他のツールとの互換性
      • 必要な機能
      • 開発者のスキル

        javascript source-maps


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        このエラーにはいくつかの原因が考えられます。ソースマップが破損している: ソースマップファイルが破損している場合、DevTools はそれを正しく読み込めません。ソースマップが間違った場所にある: ソースマップファイルが拡張機能のコードと同じディレクトリにない場合、DevTools はそれを 찾을 수 없습니다