TypeScriptにおけるpublic static const: 詳細解説とサンプルコード

2024-04-02

TypeScriptにおけるpublic static constの詳細解説

宣言方法

public static const 定数名: 型 = 初期値;

// 例
public static const PI: number = Math.PI;
public static const MAX_SIZE: number = 100;

上記のように、publicstaticconstの3つのキーワードを順番に記述し、定数名、型、初期値を指定します。

  • public: クラス外部からアクセス可能
  • static: クラスインスタンスではなく、クラス自体に紐づく
  • const: 定数であることを示す

メリット

コードの読みやすさ向上

public static constを用いることで、以下の利点があります。

  • 定数を一目で識別可能
  • クラス外部からのアクセスを一元管理
  • 定数の意味をコード内で明確に示せる

保守性の向上

定数をクラスにまとめることで、以下の利点があります。

  • 定数の変更箇所を明確化
  • コード全体の整合性を保ちやすい
  • 定数の再利用性を高める

安全性の向上

constキーワードにより、誤って定数値を変更してしまうリスクを防ぎ、コードの安全性を高めることができます。

使用例

数学定数

export class MathUtils {
  public static const PI: number = Math.PI;
  public static const E: number = Math.E;

  // ...
}

// 使用例
const radius = 5;
const area = MathUtils.PI * radius ** 2;

設定値

export class Config {
  public static const MAX_SIZE: number = 100;
  public static const DEFAULT_COLOR: string = '#ffffff';

  // ...
}

// 使用例
const input = document.getElementById('input');
if (input.value.length > Config.MAX_SIZE) {
  // エラー処理
}

注意点

  • 定数は変更不可なので、初期値は慎重に設定しましょう。

まとめ

public static constは、TypeScriptでクラス外部からアクセス可能な定数を宣言するための便利な修飾子です。コードの読みやすさ、保守性、安全性を向上させるために積極的に活用しましょう。




数学定数

export class MathUtils {
  public static const PI: number = Math.PI;
  public static const E: number = Math.E;

  public static calculateCircleArea(radius: number): number {
    return this.PI * radius ** 2;
  }
}

// 使用例
const radius = 5;
const area = MathUtils.calculateCircleArea(radius);
console.log(`半径${radius}の円の面積は${area}です。`);

設定値

export class Config {
  public static const MAX_SIZE: number = 100;
  public static const DEFAULT_COLOR: string = '#ffffff';

  public static validateInput(input: string): boolean {
    return input.length <= this.MAX_SIZE;
  }
}

// 使用例
const input = document.getElementById('input')!.value;
if (!Config.validateInput(input)) {
  alert('入力値が長すぎます。');
} else {
  // 入力値を処理
}

エラーメッセージ

export class ErrorCodes {
  public static const INVALID_ARGUMENT: number = 400;
  public static const UNAUTHORIZED: number = 401;
  public static const FORBIDDEN: number = 403;

  public static getErrorMessage(code: number): string {
    switch (code) {
      case this.INVALID_ARGUMENT:
        return '不正な引数です。';
      case this.UNAUTHORIZED:
        return '認証が必要です。';
      case this.FORBIDDEN:
        return 'アクセス権限がありません。';
      default:
        return '不明なエラーが発生しました。';
    }
  }
}

// 使用例
try {
  // 処理
} catch (error) {
  const message = ErrorCodes.getErrorMessage(error.code);
  alert(message);
}

その他

  • アプリケーション設定
  • エラーコード
  • メッセージ
  • ファイルパス
  • URL

など、コード全体で共有する必要がある定数を定義する際に有効です。

まとめ

public static constは、コードの読みやすさ、保守性、安全性を向上させるために役立ちます。サンプルコードを参考に、ぜひ積極的に活用してみてください。




public static const の代替方法

readonly 修飾子は、変数の値を変更できないようにするものです。public static と組み合わせることで、クラス外部からアクセス可能な定数を宣言できます。

export class MyClass {
  public static readonly PI: number = Math.PI;

  // ...
}

readonly を使用した場合、定数を変更しようとするとコンパイルエラーが発生します。

プライベート変数とゲッター

private 変数とゲッターを使用する方法も考えられます。

export class MyClass {
  private static _pi: number = Math.PI;

  public static get PI(): number {
    return this._pi;
  }

  // ...
}

この方法では、_pi 変数はクラス外部から直接アクセスできません。PI ゲッターを通じてのみ値を取得できます。

列挙型

複数の関連する定数を定義する場合は、列挙型を使用できます。

export enum ErrorCode {
  INVALID_ARGUMENT = 400,
  UNAUTHORIZED = 401,
  FORBIDDEN = 403,
}

列挙型を使用すると、コードの可読性と保守性を向上させることができます。

どの方法を選択するべきかは、状況によって異なります。以下のような点を考慮する必要があります。

  • 定数の変更頻度
  • 定数のスコープ
  • コードの可読性
  • 保守性

public static const は最もシンプルで使いやすい方法ですが、定数を変更する可能性がある場合は readonly やゲッターの使用を検討しましょう。複数の関連する定数を定義する場合は、列挙型が有効です。

public static const は、クラス外部からアクセス可能な定数を宣言するための便利な方法ですが、状況によっては他の方法の方が適切な場合もあります。それぞれの方法の特徴を理解し、適切な方法を選択するようにしましょう。


typescript


TypeScriptで安全なコードを書くためのコールバック型

コールバック型の定義には、いくつかの方法があります。インターフェースを使用する最も一般的な方法は、インターフェースを使用してコールバック関数の型を定義することです。この例では、Callbackというインターフェースを定義し、dataという文字列型の引数を受け取り、void型の戻り値を返す関数を型としています。...


Angular CLIで生成されるspec.tsファイルの役割

spec. tsファイルとはspec. tsファイルは、単体テスト用のファイルです。単体テストとは、個々のコンポーネントやサービスなど、アプリケーションの小さな部分を独立してテストする方法です。spec. tsファイルには、以下の内容が含まれます。...


Angular で非同期データ処理を極める:RxJS、ngFor、Async Pipe の連携技

シナリオデータソースから取得した Observable オブジェクトの配列を、テンプレートでループ処理して表示したいとします。それぞれのオブジェクトは非同期で取得されるため、Observable を適切に処理する必要があります。解決策async パイプを使用する...


サンプルコードで理解を深める: TypeScript で Object.values を使う

この例では、person オブジェクトの全てのプロパティの値が values 配列に格納されます。TypeScript では、Object. values の戻り値の型を注釈することができます。これにより、コンパイラが型チェックを行い、潜在的なエラーを防ぐことができます。...


【初心者向け】Angular 5 で Enter キーでフォーム送信! 3 つの方法を徹底解説

Angular 5 では、ngSubmit イベントと type="submit" 属性を使用して、Enter キーを押すとボタンをサブミットすることができます。この方法は、フォーム内のすべての入力フィールドに焦点を当てずに、ユーザーが Enter キーを押すだけでフォームを簡単にサブミットできるようにします。...


SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



TypeScriptでクラス定数を定義する:4つの方法とそれぞれのメリット・デメリット

コード例利点シンプルで分かりやすい他のクラスメンバーと同様にアクセスできる欠点型推論が働かない値の変更ができない型安全性が高い値のリストを簡単に定義できる数値リテラル以外の値を定義できない関連する定数をまとめて定義できる名前空間スコープによって衝突を回避できる