HTML5 ARIA の解説
HTML5 ARIAの解説 (日本語)
HTML5 ARIAの主な役割
- カスタムコントロールの定義
HTMLの標準的な要素では表現できない複雑なコントロールを定義し、アクセシブルにすることができます。 - キーボード操作の改善
ARIA属性により、キーボードのみでWebコンテンツを操作できるようになります。 - スクリーンリーダーとの連携
ARIA属性を使用することで、スクリーンリーダーがWebコンテンツの構造や意味を理解し、適切な情報をユーザーに伝達します。
HTML5 ARIAの具体的な使い方
<button aria-label="検索">検索</button>
上記の例では、aria-label
属性を使用してボタンのラベルを指定しています。これにより、スクリーンリーダーがボタンの機能を適切に読み上げてくれます。
aria-expanded
: 要素が展開されているかどうかを指定しますaria-hidden
: 要素を非表示にするかどうかを指定しますrole
: 要素の役割を定義します (e.g.,role="button"
,role="tablist"
)
HTML5 ARIAの活用によるアクセシビリティの向上
HTML5 ARIAを活用することで、Webコンテンツをより多くの人々が利用できるようになります。特に、視覚障害や聴覚障害を持つユーザーにとって、ARIAは非常に重要な役割を果たします。
HTML5 ARIAの具体的なコード例 (日本語)
基本的なARIA属性の使用
<button aria-label="検索">検索</button>
- 説明
aria-label
属性を使用して、ボタンのラベルを指定しています。スクリーンリーダーは、このラベルを読み上げてくれます。
<nav role="navigation">
<ul>
<li><a href="/">ホーム</a></li>
<li><a href="/about">会社概要</a></li>
<li><a href="/contact">お問い合わせ</a></li>
</ul>
</nav>
- 説明
role="navigation"
属性を使用して、ナビゲーションの役割を定義しています。スクリーンリーダーは、これを認識して適切な読み上げを行います。
カスタムコントロールの作成
<div role="slider" aria-valuemin="0" aria-valuemax="100" aria-valuenow="50">
<div role="progressbar" style="width: 50%;"></div>
</div>
- 説明
スライダーコントロールを作成しています。aria-valuemin
,aria-valuemax
,aria-valuenow
属性を使用して、スライダーの最小値、最大値、現在の値を指定しています。
複合要素の定義
<div role="tabpanel">
<h3 role="tab">タブ1</h3>
<p>タブ1の内容</p>
<h3 role="tab">タブ2</h3>
<p>タブ2の内容</p>
</div>
- 説明
タブパネルを作成しています。role="tabpanel"
を使用してタブパネルの役割を定義し、role="tab"
を使用してタブの役割を定義しています。
キーボード操作のサポート
<button aria-label="検索" tabindex="0">検索</button>
- 説明
tabindex="0"
属性を使用して、ボタンをタブ順序に追加しています。これにより、キーボードのTabキーでフォーカスを移動できるようになります。
複合要素の例: アコーディオン
<div role="tablist">
<button role="tab" aria-controls="panel1" aria-expanded="false">アコーディオン項目1</button>
<div role="tabpanel" id="panel1" aria-labelledby="tab1" hidden>
アコーディオン項目1の内容
</div>
<button role="tab" aria-controls="panel2" aria-expanded="false">アコーディオン項目2</button>
<div role="tabpanel" id="panel2" aria-labelledby="tab2" hidden>
アコーディオン項目2の内容
</div>
</div>
- 説明
アコーディオンを作成しています。role="tablist"
を使用してタブリストの役割を定義し、role="tab"
を使用してタブの役割を定義しています。aria-controls
属性を使用してパネルとタブを関連付け、aria-expanded
属性を使用してパネルの展開状態を管理しています。
JavaScriptによるアクセシビリティの制御
- ライブラリの活用
jQuery UIやアクセシビリティ専用のライブラリを使用することで、複雑なアクセシビリティ機能を簡単に実装できます。 - 直接操作
JavaScriptを使用して、要素の属性やスタイルを動的に変更し、アクセシビリティを制御します。
CSSによるアクセシビリティの向上
- メディアクエリ
異なるデバイスやスクリーンサイズに合わせて、アクセシビリティを最適化します。 - スタイルの調整
CSSを使用して、要素の表示やレイアウトを適切に調整し、アクセシビリティを改善します。
HTMLの構造と意味論の活用
- ランドマークの活用
ARIAのランドマーク要素 (e.g.,<header>
,<main>
,<nav>
) を使用して、ページの重要な領域を定義します。 - 適切な要素の使用
HTMLのセマンティックな要素 (e.g.,<header>
,<nav>
,<main>
,<footer>
) を適切に使用することで、コンテンツの構造を明確にします。
アクセシビリティツールとテスト
- マニュアルテスト
キーボード操作やマウス操作など、さまざまな方法でコンテンツをテストします。 - アクセシビリティチェッカー
自動化されたアクセシビリティチェックツールを使用して、問題を検出します。 - スクリーンリーダーテスト
実際のスクリーンリーダーを使用して、コンテンツが正しく読み上げられることを確認します。
注意
これらの代替的な手法は、ARIAの機能を完全に置き換えるものではありません。適切な状況で、ARIAと組み合わせることで、より柔軟かつ効果的なアクセシビリティを実現することができます。
const button = document.getElementById('myButton');
button.addEventListener('click', function() {
button.setAttribute('aria-pressed', true);
// ボタンが押されたことを示す処理
});
このコードでは、JavaScriptを使用してボタンのaria-pressed
属性を変更し、ボタンが押されたことを示しています。
html wai-aria