複数のフォントウェイトを1つに統合

2024-10-14

複数のフォントウェイトを一つの@font-faceクエリで指定する (CSS、フォント、@font-face)

日本語訳

CSSでフォントを指定する際に、複数のフォントウェイト (太さ) を一つの@font-faceクエリで指定する方法について説明します。

詳細

通常、異なるフォントウェイトのフォントをウェブサイトで使用する場合、それぞれのウェイトごとに個別の@font-faceクエリを記述する必要があります。しかし、CSS3では、font-weightプロパティの値としてfont-variant-glyphsプロパティを使用することで、複数のウェイトを一つのクエリで指定することが可能になりました。


@font-face {
  font-family: 'MyCustomFont';
  src: url('MyCustomFont-Regular.woff2') format('woff2'),
       url('MyCustomFont-Regular.woff') format('woff');
  font-weight: 400; /* Regular weight */
  font-variant-glyphs: 'http://www.w3.org/2005/06/variations-profiles#woff2';
}

@font-face {
  font-family: 'MyCustomFont';
  src: url('MyCustomFont-Bold.woff2') format('woff2'),
       url('MyCustomFont-Bold.woff') format('woff');
  font-weight: 700; /* Bold weight */
  font-variant-glyphs: 'http://www.w3.org/2005/06/variations-profiles#woff2';
}

この例では、MyCustomFontというフォントファミリのレギュラーウェイトとボールドウェイトをそれぞれ一つの@font-faceクエリで指定しています。font-variant-glyphsプロパティの値は、フォントファイルのウェイト変種を指定するためのURLです。

メリット

  • 管理が簡単になる: 複数の@font-faceクエリを管理するよりも、一つのクエリを管理する方が簡単です。
  • ファイルサイズを削減できる: 複数のウェイトを一つのクエリで指定することで、必要なフォントファイルの数を減らすことができます。

注意

  • ブラウザのサポート状況を確認する必要があります。
  • この方法を使用できるのは、フォントファイルがウェイト変種をサポートしている場合に限られます。



複数のフォントウェイトを1つの@font-faceクエリで指定する例コード解説

コードの解説

@font-face {
  font-family: 'MyCustomFont';
  src: url('MyCustomFont-Regular.woff2') format('woff2'),
       url('MyCustomFont-Regular.woff') format('woff');
  font-weight: 400; /* Regular weight */
  font-variant-glyphs: 'http://www.w3.org/2005/06/variations-profiles#woff2';
}

@font-face {
  font-family: 'MyCustomFont';
  src: url('MyCustomFont-Bold.woff2') format('woff2'),
       url('MyCustomFont-Bold.woff') format('woff');
  font-weight: 700; /* Bold weight */
  font-variant-glyphs: 'http://www.w3.org/2005/06/variations-profiles#woff2';
}

各要素の役割

  • font-variant-glyphs: 'http://www.w3.org/2005/06/variations-profiles#woff2';
    このプロパティがポイントで、フォントファイル内に複数のウェイトが含まれていることをブラウザに伝えます。これにより、一つのフォントファイルから様々な太さの文字を表示することができます。
  • font-weight: 400;
    フォントの太さを数値で指定します。400は通常、通常の太さを表します。
  • src: url('MyCustomFont-Regular.woff2') format('woff2'), url('MyCustomFont-Regular.woff') format('woff');
    フォントファイルのパスとフォーマットを指定します。woff2はより新しいフォーマットで、多くのブラウザでサポートされています。
  • font-family: 'MyCustomFont';
    フォントファミリ名を指定します。この名前を使ってHTMLでフォントを呼び出します。
  • @font-face
    カスタムフォントを定義する際に使用するCSSのルールです。

コードの働き

  1. 複数の@font-faceルール
    上記のコードでは、MyCustomFontというフォントファミリに対して、RegularウェイトとBoldウェイトの2つの@font-faceルールが定義されています。
  2. font-variant-glyphs
    それぞれのルールでfont-variant-glyphsプロパティに同じ値が設定されています。これは、両方のフォントファイルが同じウェイト変種プロファイルを持っていることを示しています。
  3. ブラウザの解釈
    ブラウザは、HTMLでfont-family: 'MyCustomFont';と指定された部分で、指定されたウェイトの文字をフォントファイルから探し出し、表示します。

複数のフォントウェイトを1つに統合するメリット

  • 管理の容易さ
    複数のフォントファイルを管理する手間が省けます。
  • HTTPリクエストの削減
    複数のフォントファイルをダウンロードする代わりに、1つのファイルのみをダウンロードすればよいため、サーバーへの負荷を軽減できます。

注意点

  • フォントエディタ
    フォントファイルを編集する際には、ウェイト変種を適切に設定できるフォントエディタを使用する必要があります。
  • フォントファイルの形式
    フォントファイルは、ウェイト変種をサポートしている形式である必要があります。一般的にはwoff2形式が推奨されます。
  • ブラウザのサポート
    font-variant-glyphsプロパティは、すべてのブラウザで完全にサポートされているわけではありません。古いブラウザでは、意図した通りに動作しない可能性があります。

font-variant-glyphsプロパティを利用することで、複数のフォントウェイトを1つの@font-faceクエリで指定し、より効率的なフォントの利用が可能になります。ただし、ブラウザのサポート状況やフォントファイルの形式など、注意すべき点もあります。




従来の方法と課題

font-variant-glyphsプロパティを用いて、複数のフォントウェイトを1つの@font-faceクエリに統合する方法が一般的ですが、この方法には以下の課題があります。

  • フォントファイルの生成
    ウェイト変種をサポートするフォントファイルを生成するためには、専用のフォントエディタやツールが必要となる場合があります。
  • ブラウザのサポート
    すべてのブラウザがfont-variant-glyphsを完全にサポートしているわけではありません。

代替方法

これらの課題を解決するために、以下のような代替方法が考えられます。

複数の@font-faceルールを使用する

最もシンプルな方法です。それぞれのウェイトごとに@font-faceルールを定義します。

@font-face {
  font-family: 'MyCustomFont';
  src: url('MyCustomFont-Regular.woff2') format('woff2'),
       url('MyCustomFont-Regular.woff') format('woff');
  font-weight: 400;
}

@font-face {
  font-family: 'MyCustomFont';
  src: url('MyCustomFont-Bold.woff2') format('woff2'),
       url('MyCustomFont-Bold.woff') format('woff');
  font-weight: 700;
}
  • デメリット
    ファイルサイズが大きくなり、HTTPリクエスト数が増える可能性があります。
  • メリット
    すべてのブラウザで確実に動作します。

SVGフォントを使用する

SVGフォントは、ベクター形式のフォントであり、CSSで直接スタイルを適用することができます。

<svg class="icon">
  <use xlink:href="#icon-search" />
</svg>
  • デメリット
    ファイルサイズが大きくなる可能性があります。JavaScriptによるレンダリングが必要な場合もあります。
  • メリット
    高い柔軟性と表現力があります。CSSで色やサイズなどを細かく調整できます。

Font Awesomeなどのアイコンフォントを使用する

Font Awesomeのようなアイコンフォントは、Webフォントの一種で、様々な種類のアイコンを簡単に利用できます。

  • デメリット
    アイコンフォントに限定された利用になります。
  • メリット
    豊富なアイコンが用意されており、簡単に実装できます。

CSSのfont-weightプロパティと相対的な値を使用する

.bold-text {
  font-weight: bold;
}

.lighter-text {
  font-weight: lighter;
}
  • デメリット
    フォントファイルに含まれるウェイトが限定されるため、細かい調整が難しい場合があります。
  • メリット
    シンプルな実装で、ブラウザのサポートも問題ありません。

選択する際のポイント

  • 機能
    アイコンフォントはアイコンの表示に特化している。
  • デザインの自由度
    SVGフォントはデザインの自由度が高いが、実装が複雑になる可能性がある。
  • ファイルサイズ
    ページの読み込み速度を重視する場合は、ファイルサイズが小さい方法を選ぶ。
  • ブラウザのサポート
    どの程度のブラウザに対応させたいか。

複数のフォントウェイトを1つの@font-faceクエリに統合する方法としては、font-variant-glyphsプロパティが最も効率的ですが、ブラウザのサポート状況やフォントファイルの生成に注意が必要です。 上記の代替方法を状況に応じて使い分けることで、より最適な実装が可能になります。

  • Webフォントサービス
    Google FontsやTypekitなどのWebフォントサービスを利用すると、簡単に様々なフォントを利用できます。
  • フォント最適化ツール
    フォント最適化ツールを使用することで、ファイルサイズを削減し、読み込み速度を向上させることができます。

css fonts font-face



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