CSSの単位「pt」と「px」、使い分けでデザインをレベルアップ!

2024-05-25

CSSにおける「pt」と「px」の使い分け

CSSでテキストサイズや要素の寸法を指定する際、「pt」と「px」という2つの単位がよく用いられます。一見同じような単位に見えますが、実はそれぞれ異なる用途に適しており、使い分けが重要です。

pt (point)

  • 定義: 1ptは72dpi(1インチあたり72ドット)のディスプレイにおける1ドットのサイズに相当します。
  • 用途: 印刷物やPDFなどのデザインにおいて、サイズを一定に保つために使用されます。
  • 特徴:
    • デバイスや画面解像度によって表示サイズが変化しないため、デザインの意図を忠実に再現できます。
    • 印刷時にサイズが崩れないため、レイアウトの安定性を確保できます。

px (pixel)

  • 定義: 1pxは画面上の1つのピクセルに相当します。
  • 用途: ウェブサイトやアプリなどの画面表示において、要素のサイズをピクセル単位で正確に制御するために使用されます。
  • 特徴:
    • デバイスや画面解像度によって表示サイズが変化するため、柔軟なレイアウト設計が可能になります。
    • 具体的なピクセル値でサイズを指定できるため、細かい調整が可能です。

使い分けのポイント

  • 印刷物やPDF: ptを使用することで、デバイスや画面解像度に依存せず、意図したサイズで表示できます。
  • ウェブサイトやアプリ: pxを使用することで、デバイスや画面解像度に合わせて要素のサイズを調整し、見やすいレイアウトを実現できます。
  • フォントサイズ: 一般的に、フォントサイズはpxで指定するのが一般的です。ptを使用すると、異なる画面解像度においてフォントサイズが大きく変化してしまう可能性があるためです。
  • レスポンシブデザイン: レスポンシブデザインにおいては、メディアクエリを用いて、pxとem/rem単位を組み合わせることで、様々な画面サイズに最適な表示を実現できます。

「pt」と「px」は、それぞれ異なる特性を持つ単位です。用途に合わせて適切な単位を選択することで、デザインの意図を正確に表現し、見やすいレイアウトを実現できます。




    <!DOCTYPE html>
    <html lang="ja">
    <head>
      <meta charset="UTF-8">
      <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
      <title>ptとpxのサンプル</title>
      <style>
        /* 16ptのフォントサイズ (印刷物やPDF向け) */
        .pt16 {
          font-size: 16pt;
        }
    
        /* 16pxのフォントサイズ (画面表示向け) */
        .px16 {
          font-size: 16px;
        }
    
        /* 21.28pxのフォントサイズ (16ptと同等サイズ、画面表示向け) */
        .px21_28 {
          font-size: 21.28px;
        }
      </style>
    </head>
    <body>
      <p class="pt16">16ptのフォントサイズ (印刷に適しています)</p>
      <p class="px16">16pxのフォントサイズ (画面表示に適しています)</p>
      <p class="px21_28">21.28pxのフォントサイズ (16ptと同等サイズ、画面表示に適しています)</p>
    </body>
    </html>
    
    • pt16クラス: フォントサイズを16ptに設定します。これは、印刷物やPDFなど、サイズを一定に保ちたい場合に適しています。
    • px21_28クラス: フォントサイズを21.28pxに設定します。これは、1インチあたり72dpiのディスプレイにおいて、16ptと同等のサイズになるように計算された値です。画面表示において、16ptのフォントサイズと視覚的に同じ大きさになるように設定したい場合に適しています。

    この例を参考に、状況に応じて適切な単位を選択してください。




    CSSにおける「pt」と「px」の使い分け:その他の方法

    相対単位の活用

    • em: 現在設定されているフォントサイズの相対的な大きさでサイズを指定します。例えば、font-size: 1.2em;は、現在のフォントサイズよりも120%大きいサイズになります。

    これらの相対単位は、ユーザーの環境に合わせてフォントサイズを自動的に調整するのに役立ちます。

    /* 現在のフォントサイズよりも120%大きいフォントサイズ */
    .em120 {
      font-size: 1.2em;
    }
    
    /* ルート要素のフォントサイズよりも150%大きいフォントサイズ */
    .rem150 {
      font-size: 1.5rem;
    }
    

    メディアクエリの利用

    • メディアクエリを使用して、デバイスや画面解像度に応じて異なる単位を使用することができます。
    • 例えば、スマートフォン向けにはpx単位でサイズを指定し、パソコン向けにはem/rem単位でサイズを指定することができます。
    /* スマートフォン */
    @media (max-width: 600px) {
      .element {
        font-size: 16px; /* px単位でサイズを指定 */
      }
    }
    
    /* パソコン */
    @media (min-width: 601px) {
      .element {
        font-size: 1.2em; /* em単位でサイズを指定 */
      }
    }
    

    変数による柔軟な制御

    • CSS変数を使用して、単位を動的に設定することができます。
    • 例えば、--font-sizeという変数に「16pt」を代入し、要素のフォントサイズをその変数で指定することができます。
    :root {
      --font-size: 16pt; /* 変数に単位を設定 */
    }
    
    .element {
      font-size: var(--font-size); /* 変数を参照してサイズを指定 */
    }
    

    「pt」と「px」を使い分ける以外にも、様々な方法があります。状況に応じて適切な方法を選択することで、より柔軟で効果的なデザインを実現できます。


    css


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