プライベートリポジトリをnpm依存性として使う
「Node.js」で「GitHub」のプライベートリポジトリを「npm」依存性として使う方法
Node.jsでプライベートなGitHubリポジトリをnpm依存性として使うことで、プロジェクト間で共通のコードを管理し、再利用することができます。この方法では、npmのレジストリに公開せずに、プライベートリポジトリから直接コードを取得します。
手順
-
GitHubリポジトリの作成
- GitHubアカウントにログインし、新しいリポジトリを作成します。
- リポジトリをプライベートモードに設定します。
-
npmパッケージの初期化
- ターミナルを開き、プロジェクトのディレクトリに移動します。
npm init
コマンドを実行して、パッケージの初期化を行います。
-
.npmrcファイルの作成
- プロジェクトのルートディレクトリに
.npmrc
ファイルを作成します。 - このファイルに以下の内容を追加します。
@scope:registry=https://registry.npmjs.org/ //your-username.github.com/:_authToken=your-personal-access-token
your-username
はGitHubのユーザー名、your-personal-access-token
はGitHubのパーソナルアクセストークンに置き換えてください。パーソナルアクセストークンはGitHubの設定から生成できます。
- プロジェクトのルートディレクトリに
-
package.jsonファイルの編集
package.json
ファイルを開き、依存性としてプライベートリポジトリを追加します。
{ "name": "your-project-name", "version": "1.0.0", "description": "", "main": "index.js", "scripts": { "test": "echo "Error: no test specified" && exit 1" }, "author": "", "license": "ISC", "dependencies": { "@scope/your-private-package": "git+https://github.com/your-username/your-private-repo.git" } }
- `@scope`は任意のスコープ名、`your-private-package`はパッケージ名、`your-username`と`your-private-repo`はGitHubのリポジトリ情報に置き換えてください。
5. **依存性のインストール:**
- ターミナルで`npm install`コマンドを実行して、依存性をインストールします。
**使い方**
- インストールされたプライベートパッケージは、他のパッケージと同じように使用することができます。
- 例えば、`require('@scope/your-private-package')`でパッケージをインポートし、その機能を利用できます。
**注意**
- パーソナルアクセストークンは秘密扱いしてください。公開しないように注意してください。
- リポジトリのアクセス権限を適切に管理してください。必要なメンバーにのみアクセス権を付与してください。
**補足**
- npmのレジストリに公開する必要がある場合、`npm publish`コマンドを使用して公開することができます。ただし、プライベートリポジトリの場合は公開できません。
- GitHub ActionsなどのCI/CDツールを使用して、自動的に依存性をインストールすることができます。
以上の手順に従うことで、Node.jsでプライベートなGitHubリポジトリをnpm依存性として使用することができます。
Node.jsでプライベートGitHubリポジトリをnpm依存性として使う際のコード例解説
package.json ファイルの記述
{
"name": "my-project",
"version": "1.0.0",
// ... その他の設定 ...
"dependencies": {
"@my-scope/my-private-package": "git+https://github.com/your-username/your-private-repo.git"
}
}
- @my-scope/my-private-package
これはあなたのプライベートパッケージの名前です。任意のスコープと名前を付けることができます。
.npmrc ファイルの記述
@my-scope:registry=https://registry.npmjs.org/
//your-username.github.com/:_authToken=your-personal-access-token
コード例:プライベートパッケージの利用
const myPrivateModule = require('@my-scope/my-private-package');
// プライベートパッケージの機能を使う
myPrivateModule.someFunction();
コード例解説
- package.json ファイルにプライベートパッケージの依存関係を追加することで、npmは指定されたGitリポジトリからコードをダウンロードして、ローカルの
node_modules
ディレクトリにインストールします。 - .npmrc ファイルに認証情報を設定することで、npmはプライベートリポジトリにアクセスするための認証を行うことができます。
- JavaScriptファイル内で、
require
を使ってプライベートパッケージをインポートし、その中の関数や変数を利用できます。
ポイント
- Git URL
Git URLは、正確にリポジトリのURLを指定する必要があります。ブランチ名を指定したい場合は、#<branch-name>
のように記述します。 - .npmrc ファイル
このファイルは、npmの設定をカスタマイズするためのファイルです。グローバルな設定を変更する場合は、ユーザーディレクトリ配下の.npmrc
ファイルに記述します。 - スコープ
スコープは、パッケージの名前空間のようなものです。複数のプライベートパッケージを管理する際に、スコープを使うことで名前の衝突を防ぐことができます。 - パーソナルアクセストークン
GitHubのパーソナルアクセストークンは、あなたの代わりにGitHub APIにアクセスするためのトークンです。トークンを作成する際は、必要なスコープ(今回はrepo)に限定して作成しましょう。
Node.jsでプライベートGitHubリポジトリをnpm依存性として使うことで、チーム内で共通のコードを管理し、再利用することができます。この方法を使うと、以下のようなメリットがあります。
- 依存関係の管理
npmの機能を使って、依存関係を簡単に管理できる。 - バージョン管理
Gitの機能を使って、コードの変更履歴を管理できる。 - コードの再利用
複数のプロジェクトで同じコードを共有できる。
注意
パーソナルアクセストークンは秘密情報なので、厳重に管理してください。GitHub ActionsなどのCI/CDツールでこの設定を使う場合は、環境変数にトークンを保存するなど、適切なセキュリティ対策を講じてください。
- Verdaccio
Verdaccioは、オンプレミスで動作するプライベートなnpmレジストリです。 - GitHub Packages
GitHub Packagesは、GitHubが提供するパッケージレジストリです。npmレジストリと同様に、プライベートパッケージをホスティングすることができます。
プライベートGitHubリポジトリをnpm依存性として使う代替方法
Node.jsでプライベートGitHubリポジトリをnpm依存性として利用する際、.npmrc
ファイルにトークンを直接記述する方法以外にも、より安全かつ効率的な方法があります。
GitHub Packages
- 手順
- GitHub Packagesにパッケージを公開する
package.json
にGitHub Packagesのレジストリを指定npm install
でインストール
- メリット
- GitHubとの統合がスムーズ
- アクセス制御が細かく設定可能
- npmレジストリと同様の操作性
Verdaccio
- 手順
- Verdaccioをインストール・設定
- プライベートリポジトリのパッケージをVerdaccioにプロキシ
package.json
にVerdaccioのレジストリを指定
- メリット
- 自社内で完全な制御が可能
- 柔軟な設定が可能
Git Submodules
- デメリット
- パッケージ管理機能が限定的
- 手動で管理が必要
- メリット
npm Workspaces
- デメリット
- デメリット
- メリット
- npm Workspacesと同様の機能を提供
- yarn固有の機能を利用できる
選択基準
- プロジェクト規模
大規模なプロジェクトでは、npm Workspacesやyarn Workspacesが有効です。 - シンプルさ
Git Submodulesは、シンプルな構成で済ませたい場合に適しています。 - 柔軟性
Verdaccioは、高度なカスタマイズが必要な場合に適しています。 - 統合
GitHubとの連携を重視する場合はGitHub Packagesがおすすめです。 - セキュリティ
GitHub PackagesやVerdaccioは、トークン管理などを含め、より安全な方法を提供します。
プライベートGitHubリポジトリをnpm依存性として利用する方法は、プロジェクトの規模、セキュリティ要件、チームのスキルセットなどによって最適な方法が異なります。それぞれのメリットデメリットを考慮し、最適な方法を選択してください。
重要なポイント
- CI/CD
CI/CD環境での設定も考慮してください。 - アクセス権限
必要なメンバーにのみアクセス権を付与してください。 - トークンの管理
トークンは秘密情報なので、厳重に管理してください。
- npmレジストリのプライベートプランも利用できます。
- 上記以外にも、Bitbucket PipelinesやGitLab CI/CDなど、さまざまなCI/CDツールがプライベートリポジトリの管理をサポートしています。
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