画像の一部を切り出す方法
HTML/CSSで画像の一部だけを表示する方法
HTMLとCSSを使って画像の一部だけを表示する方法について説明します。
HTMLで画像を配置
まず、HTMLファイルで画像を配置します。img
タグを使用して、画像のソースファイル(URL)を指定します。
<img src="image.jpg" alt="画像の代替テキスト">
alt
属性:画像が表示できない場合に表示されるテキストを指定します。src
属性:画像ファイルのパスまたはURLを指定します。
CSSで画像を切り抜き
次に、CSSを使って画像を切り抜きます。background-image
プロパティを使用して画像を設定し、background-position
、background-size
、background-repeat
プロパティを使って切り抜きを制御します。
.cropped-image {
background-image: url("image.jpg");
background-position: 0 0; /* 切り抜きの開始位置 */
background-size: 200px 100px; /* 切り抜きの幅と高さ */
background-repeat: no-repeat; /* 画像の繰り返しを禁止 */
}
background-repeat
:画像の繰り返しを制御します。no-repeat
は繰り返しを禁止します。background-size
:切り抜きの幅と高さを指定します。値はパーセントまたはピクセルで指定できます。background-image
:画像ファイルのパスまたはURLを指定します。
例
<div class="cropped-image"></div>
.cropped-image {
width: 200px; /* 切り抜かれた画像の幅 */
height: 100px; /* 切り抜かれた画像の高さ */
background-image: url("image.jpg");
background-position: 50px 0; /* 左から50px、上から0pxの位置から切り抜き */
background-size: 300px 200px; /* 画像の幅と高さを指定 */
background-repeat: no-repeat;
}
この例では、image.jpg
から幅300px、高さ200pxの領域を切り抜き、左から50px、上から0pxの位置から表示します。
注意
background-repeat
プロパティを使用して、画像を繰り返すこともできます。- 切り抜きの位置とサイズは、画像のサイズと相対的な値で指定されます。
- 画像の切り抜きはCSSで制御します。HTMLの
img
タグは画像全体を表示します。
HTML/CSSで画像の一部を切り出す方法:コード例の詳細解説
コード例1:基本的な画像の切り抜き
<div class="cropped-image"></div>
.cropped-image {
width: 200px; /* 切り抜かれた画像の幅 */
height: 100px; /* 切り抜かれた画像の高さ */
background-image: url("image.jpg");
background-position: 50px 0; /* 左から50px、上から0pxの位置から切り抜き */
background-size: 300px 200px; /* 画像の幅と高さを指定 */
background-repeat: no-repeat;
}
解説
- CSS
.cropped-image
クラスにスタイルを適用します。width
とheight
で、切り抜かれた画像の表示サイズを指定します。background-image
で、切り出す元の画像を指定します。background-position
で、切り抜きの開始位置を指定します。この例では、左から50px、上から0pxの位置から切り抜きが始まります。background-size
で、切り出す画像の元のサイズを指定します。この例では、元の画像は300px x 200pxのサイズであることを示しています。background-repeat
で、画像の繰り返しを禁止しています。
- HTML
このコードで何が起こっているか
image.jpg
という画像が、background-image
プロパティによって背景画像として設定されます。background-size
で指定されたサイズで、画像全体がdiv要素の中に収まるように拡大または縮小されます。background-position
で指定された位置から、width
とheight
で指定されたサイズ分の画像が切り出され、div要素の中に表示されます。
コード例2:様々な切り出し方
異なる切り出し位置の指定
/* 左上から切り出す */
background-position: 0 0;
/* 中央から切り出す */
background-position: 50% 50%;
/* 右下から切り出す */
background-position: 100% 100%;
パーセンテージとピクセルの併用
/* 左上から50px、上から20%の位置から切り出す */
background-position: 50px 20%;
画像の繰り返し
/* 画像を水平方向に繰り返す */
background-repeat: repeat-x;
/* 画像を垂直方向に繰り返す */
background-repeat: repeat-y;
- ブラウザの互換性
ほとんどのモダンブラウザでこの手法はサポートされていますが、古いブラウザでは一部の機能がサポートされていない場合があります。 - 切り出す位置
background-position
で、小数点や負の値を指定することもできます。 - 切り出す画像のサイズ
background-size
で指定するサイズは、切り出す元の画像のサイズと一致している必要はありません。拡大縮小して表示することも可能です。
HTMLとCSSのbackground
関連のプロパティを組み合わせることで、画像の一部を切り出して表示することができます。この手法は、レスポンシブデザインやデザインの自由度を高めるために非常に役立ちます。
追加で知りたいこと
- レスポンシブデザインでの切り出し
- SVG画像の切り出し
- JavaScriptと組み合わせた動的な切り出し
- 特定の画像形式での注意点
object-fitプロパティを使う方法
object-fit
プロパティは、画像をコンテナ内にフィットさせるためのプロパティです。background-image
プロパティと異なり、img
タグに直接適用することができます。
<img src="image.jpg" alt="画像の代替テキスト" style="width: 200px; height: 100px; object-fit: cover;">
- scale-down
contain
とnone
を組み合わせたような動作をします。 - none
画像を元のサイズで表示し、はみ出す場合は切り取られます。 - fill
画像をコンテナ全体に引き伸ばします。 - contain
画像をコンテナ内に収まるように縮小し、余白を作ります。 - cover
画像をコンテナ内に収まるように拡大し、はみ出した部分を切り取ります。
メリット
- レスポンシブデザインに適している。
img
タグに直接記述できるため、シンプルで分かりやすい。
background-image
プロパティほど細かい制御ができない場合がある。
SVG (Scalable Vector Graphics) を使う方法
SVGはベクター画像形式であり、CSSで任意の形状を切り出すことができます。
<svg width="200" height="100">
<image href="image.jpg" x="0" y="0" width="200" height="100" />
</svg>
- インタラクティブな要素を追加できる。
- CSSで自由な形状に切り出すことができる。
- ベクター画像なので、拡大縮小しても画質が劣化しない。
- SVGの記述が複雑になる場合がある。
- すべてのブラウザで完全にサポートされているわけではない。
JavaScriptを使う方法
Canvas APIやImageBitmap APIを使うことで、JavaScriptで直接画像を操作し、任意の部分を切り出すことができます。
- 動的な効果の実現が可能。
- 非常に柔軟な処理が可能。
- ブラウザの互換性を考慮する必要がある。
- JavaScriptの知識が必要。
CSS GridやFlexboxを使う方法
CSS GridやFlexboxを使って、複数の画像を配置し、一部だけを表示させることも可能です。
- レイアウトの自由度が高い。
- 複雑なレイアウトになる場合がある。
どの方法を選ぶべきか?
- 複雑なレイアウト
CSS GridやFlexboxが有効です。 - 動的な切り出し
JavaScriptが適しています。 - 高品質な切り出し
SVGがおすすめです。 - シンプルな切り出し
object-fit
プロパティが簡単で便利です。
画像の一部を切り出す方法は、HTMLとCSSの組み合わせだけでなく、SVGやJavaScriptなど、様々な方法があります。それぞれの方法に特徴がありますので、ご自身のプロジェクトの要件に合わせて最適な方法を選択してください。
より詳しく知りたいこと
- アクセシビリティとの関係
- それぞれの方法のメリット・デメリットを比較したい
- 特定の方法についての具体的なコード例
html css image