TypeScript プログラマー必見!「重複する識別子」エラーの徹底解説
TypeScript エラーメッセージ「重複する識別子」:詳細解説と解決方法
TypeScript コンパイル時に "Duplicate identifier" エラーが発生すると、コード内の同じ名前が複数回使用されていることを示します。これは、変数、関数、クラス、インターフェースなど、さまざまな識別子に適用されます。
原因
このエラーの原因は、主に以下の3つです。
- 単純なスペルミス: 同じ名前の識別子を誤って複数回記述してしまう。
- 大文字と小文字の区別: TypeScript は大文字と小文字を区別するため、同じ名前でも大文字と小文字が異なると別の識別子として扱われます。
- スコープの問題: 同じ名前の識別子を異なるスコープで使用すると、重複とみなされます。
エラーメッセージには、重複している識別子の名前と、識別子が使用されているファイルと行番号が表示されます。
解決方法
以下の方法でエラーを解決できます。
- スペルミスを確認: すべての識別子のスペルミスがないか確認します。
- 大文字と小文字を確認: 識別子の名前が正しい大文字と小文字で使用されていることを確認します。
- エイリアスを使用: 同じ名前の識別子を異なる意味で使用したい場合は、エイリアスを使用できます。
- 名前を変更: 識別子の名前を変更して、重複を回避できます。
以下の情報源が、エラーメッセージ「重複する識別子」の詳細な理解と解決に役立ちます。
補足
- TypeScript では、
const
キーワードを使用して、変数を定数として宣言できます。定数は一度宣言されると、そのスコープ内で再宣言することはできません。 let
キーワードを使用して、変数をブロックスコープ変数として宣言できます。ブロックスコープ変数は、宣言されたブロック内でのみ有効です。
これらの知識を活用することで、"Duplicate identifier" エラーを効率的に解決し、 TypeScript コードの品質を向上させることができます。
例1:単純なスペルミス
// エラー発生
const foo = 10;
const bar = 10;
const foobar = foo + bar; // "foobar" は "foo" と重複
// 解決方法
const foo = 10;
const bar = 10;
const fooBar = foo + bar; // "fooBar" に修正
例2:大文字と小文字の区別
// エラー発生
const foo = 10;
const Foo = 10; // "Foo" は "foo" と重複
// 解決方法
const foo = 10;
const bar = 10; // "bar" に変更
例3:スコープの問題
// エラー発生
function func() {
const foo = 10;
{
const foo = 20; // "foo" は重複
}
}
// 解決方法
function func() {
const foo = 10;
{
const bar = 20; // "bar" に変更
}
}
例4:エイリアスの使用
// エラー発生
import { readFileSync } from "fs";
const readFile = readFileSync; // "readFile" は重複
// 解決方法
import { readFileSync as read } from "fs";
const readFile = read; // "read" エイリアスを使用
例5:名前の変更
// エラー発生
interface User {
name: string;
age: number;
id: number; // "id" は "age" と重複
}
// 解決方法
interface User {
name: string;
age: number;
userId: number; // "id" を "userId" に変更
}
これらのサンプルコードを参考に、"Duplicate identifier" エラーの原因を理解し、適切な解決方法を適用してください。
TypeScript エラー「重複する識別子」を解決するその他の方法
型エイリアスを使用する
同じ型を複数の場所で使用する必要がある場合は、型エイリアスを使用して、識別子の重複を回避することができます。
type MyNumber = number;
const foo: MyNumber = 10;
const bar: MyNumber = 20;
インターフェースを使用する
複数のオブジェクトに共通するプロパティを持つ場合は、インターフェースを使用して、識別子の重複を回避することができます。
interface User {
name: string;
age: number;
}
const user1: User = {
name: "John Doe",
age: 30,
};
const user2: User = {
name: "Jane Doe",
age: 25,
};
モジュールを使用する
// file1.ts
export const foo = 10;
// file2.ts
import { foo } from "./file1";
const bar = foo + 1;
名前空間を使用する
異なるライブラリやフレームワークが同じ名前の識別子を使用している場合は、名前空間を使用して、識別子の衝突を回避することができます。
// ライブラリA
namespace LibA {
export const foo = 10;
}
// ライブラリB
namespace LibB {
export const foo = 20;
}
const a = LibA.foo;
const b = LibB.foo;
注意事項
- 型エイリアス、インターフェース、モジュール、名前空間を使用する場合は、コードの意味が分かりやすくなるように、適切な名前を付けるようにしましょう。
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