Lambda関数間の呼び出し (Node.js)

2024-10-01

AWS Lambda 関数から別の関数を呼び出す (Node.js)

AWS Lambda では、単一の関数内で複数の処理を実行するのではなく、複数の小さな関数を組み合わせて複雑なアプリケーションを構築することが推奨されています。このアプローチは、サーバーレスアーキテクチャの利点を最大限に引き出すための重要な要素です。

呼び出し方法

  1. インラインコード

    • Lambda関数のコード内で直接、別の関数を呼び出すことができます。
    • この方法では、呼び出される関数のARN (Amazon Resource Name) を指定します。
    const AWS = require('aws-sdk');
    const lambda = new AWS.Lambda();
    
    exports.handler = async (event) => {
        const params = {
            FunctionName: 'my-other-function',
            Payload: JSON.stringify({ message: 'Hello from the other side!' })
        };
    
        try {
            const response = await lambda.invoke(params).promise();
            console.log(response);
        } catch (err) {
            console.error(err);
        }
    };
    
  2. AWS SDK

    • Node.jsの aws-sdk モジュールを使用して、Lambda関数を呼び出すことができます。
    • この方法では、呼び出される関数のARNを指定します。
  3. API Gateway

    • API Gatewayを使用して、Lambda関数をREST APIとして公開し、他の関数がそのAPIを呼び出すことができます。
    • この方法では、API Gatewayのエンドポイントを指定します。

考慮事項

  • パフォーマンス
  • エラー処理
  • 同期呼び出し vs. 非同期呼び出し
    • 同期呼び出しでは、呼び出し元の関数は呼び出される関数が完了するまで待機します。
    • 非同期呼び出しでは、呼び出し元の関数はすぐに返され、呼び出される関数はバックグラウンドで実行されます。

活用事例

  • マイクロサービスアーキテクチャ
  • イベント駆動型処理
  • ワークフロー



AWS Lambda 関数間の呼び出し (Node.js) のコード例

インラインコードによる呼び出し

const AWS = require('aws-sdk');
const lambda = new AWS.Lambda();

exports.handler = async (event) => {
    const params = {
        FunctionName: 'my-other-function', // 呼び出される関数のARN
        Payload: JSON.stringify({ message: 'Hello from the other side!' })
    };

    try {
        const response = await lambda.invoke(params).promise();
        console.log(response);
    } catch (err) {
        console.error(err);
    }
};
  • Payload に呼び出される関数に渡すペイロードを指定します。
  • FunctionName に呼び出される関数の ARN を指定します。
  • invoke() メソッドを使用して、指定された関数を呼び出します。
  • AWS.Lambda() で Lambda クライアントを作成します。

AWS SDK を使用した呼び出し

const AWS = require('aws-sdk');
const lambda = new AWS.Lambda();

exports.handler = async (event) => {
    const params = {
        FunctionName: 'my-other-function',
        Payload: JSON.stringify({ message: 'Hello from the other side!' })
    };

    lambda.invoke(params, (err, data) => {
        if (err) {
            console.error(err);
        } else {
            console.log(data);
        }
    });
};
  • invoke() メソッドにコールバック関数を渡して、非同期呼び出しを行います。

API Gateway を使用した呼び出し

const AWS = require('aws-sdk');
const https = require('https');

exports.handler = async (event) => {
    const options = {
        hostname: 'your-api-gateway-endpoint',
        path: '/your-path',
        method: 'POST',
        headers: {
            'Content-Type': 'application/json'
        }
    };

    const req = https.request(options, (res) => {
        res.on('data', (d) => {
            process.stdout.write(d);
        });
    });

    req.on('error', (error) => {
        console.error(error);
    });

    req   .write(JSON.stringify({ message: 'Hello from the other side!' }));
    req.end();
};
  • API Gateway が呼び出される関数を呼び出し、結果を返します。
  • API Gateway のエンドポイントとパスを指定して、HTTP リクエストを送信します。



Step Functions

  • エラー処理
    Step Functions はエラー処理の機能を提供し、失敗したタスクを再試行したり、別のパスに切り替えることができます。
  • 状態マシンの定義
    ステートマシンと呼ばれるグラフ構造を使用して、関数の呼び出し順序や条件分岐を指定します。
  • ワークフローの管理
    Step Functions を使用して、複数の Lambda 関数を連携させ、複雑なワークフローを定義することができます。

EventBridge

  • デカップリング
    EventBridge を介することで、関数の依存関係を緩くし、スケーラビリティと柔軟性を向上させることができます。
  • ルールによるトリガー
    ルールを作成して、特定のイベントパターンにマッチするイベントが発生した場合に Lambda 関数を呼び出します。
  • イベント駆動型アーキテクチャ
    EventBridge を使用して、さまざまなイベントソースからイベントを収集し、Lambda 関数をトリガーすることができます。

SNS (Simple Notification Service)

  • 非同期処理
    SNS は非同期メッセージ配信を提供するため、Lambda 関数はメッセージを受信したときにバックグラウンドで処理を開始します。
  • Lambda 関数のトリガー
    Lambda 関数を SNS のサブスクライバーとして登録し、メッセージを受信したときに呼び出すことができます。
  • メッセージの配信
    SNS を使用して、メッセージを複数のサブスクライバーに配信することができます。

SQS (Simple Queue Service)

  • 負荷分散
    SQS を使用することで、複数の Lambda 関数がメッセージを処理し、負荷を分散することができます。
  • ポーリングによる処理
    Lambda 関数が SQS のキューをポーリングし、メッセージを処理します。
  • メッセージキュー
    SQS を使用して、メッセージをキューに保存し、Lambda 関数が処理するまで待機させることができます。

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