TypeScript エラー「Object literal may only specify known properties」の解決方法

2024-04-02

TypeScriptでオブジェクトリテラルに存在しないプロパティを指定した時に発生するエラー「Object literal may only specify known properties」について

エラーの原因

このエラーが発生する主な理由は以下の2つです。

  1. オブジェクトリテラルに存在しないプロパティを指定している
  2. プロパティの型が間違っている

オブジェクトリテラルに存在しないプロパティを指定している

以下の例のように、オブジェクトリテラルに存在しないプロパティ "age" を指定している場合、エラーが発生します。

const person: {
  name: string;
} = {
  name: "John Doe",
  age: 30, // エラー: "age" は存在しないプロパティです
};

プロパティの型が間違っている

以下の例のように、プロパティ "name" の型が string ではなく number となっている場合、エラーが発生します。

const person: {
  name: string;
} = {
  name: 12345, // エラー: "name" の型が間違っています
};

エラーの解決方法

このエラーを解決するには、以下の方法があります。

  1. インターフェースまたは型エイリアスでオブジェクトのプロパティを定義する

オブジェクトリテラルで使用するプロパティをインターフェースまたは型エイリアスで事前に定義することで、TypeScriptはオブジェクトリテラルに指定できるプロパティを認識することができます。

interface Person {
  name: string;
  age: number;
}

const person: Person = {
  name: "John Doe",
  age: 30,
};
  1. as キーワードを使用して型アサーションを行う

as キーワードを使用して型アサーションを行うことで、TypeScriptにオブジェクトリテラルの型を強制的に指定することができます。ただし、この方法は型安全性保証が弱くなるため、注意が必要です。

const person = {
  name: "John Doe",
  age: 30,
} as Person;
  1. 存在しないプロパティを無視する

noImplicitAny オプションを無効にすることで、存在しないプロパティを無視することができます。ただし、この方法はコードの品質を低下させるため、推奨されません。

// tsconfig.json
{
  "compilerOptions": {
    "noImplicitAny": false
  }
}

const person = {
  name: "John Doe",
  age: 30, // エラーが発生しない
};

TypeScriptでオブジェクトリテラルを使用する際には、インターフェースまたは型エイリアスで事前にプロパティを定義しておくことで、型安全性とコードの可読性を向上させることができます。




インターフェースを使用する

interface Person {
  name: string;
  age: number;
}

const person: Person = {
  name: "John Doe",
  age: 30,
};

型エイリアスを使用する

type Person = {
  name: string;
  age: number;
};

const person: Person = {
  name: "John Doe",
  age: 30,
};

as キーワードを使用する

const person = {
  name: "John Doe",
  age: 30,
} as Person;

noImplicitAny オプションを無効にする

// tsconfig.json
{
  "compilerOptions": {
    "noImplicitAny": false
  }
}

const person = {
  name: "John Doe",
  age: 30, // エラーが発生しない
};



オブジェクトリテラルに存在しないプロパティを指定するその他の方法

Object.assign() メソッドを使用して、既存のオブジェクトに新しいプロパティを追加することができます。

const person: {
  name: string;
} = {
  name: "John Doe",
};

Object.assign(person, {
  age: 30,
});

console.log(person.age); // 30

プロパティのキーを動的に生成する

[] 演算子を使用して、プロパティのキーを動的に生成することができます。

const person: {
  [key: string]: any;
} = {
  name: "John Doe",
};

person["age"] = 30;

console.log(person.age); // 30

Proxy オブジェクトを使用して、オブジェクトのプロパティアクセスをインターセプトすることができます。

const person = {
  name: "John Doe",
};

const proxy = new Proxy(person, {
  get: (target, property) => {
    if (property === "age") {
      return 30;
    }

    return Reflect.get(target, property);
  },
});

console.log(proxy.age); // 30

注意点

これらの方法は、オブジェクトリテラルに存在しないプロパティを指定する代替手段として使用できます。ただし、これらの方法は型安全性保証が弱くなるため、注意が必要です。

特に、noImplicitAny オプションを無効にする方法は、コードの品質を低下させるため、推奨されません。

オブジェクトリテラルに存在しないプロパティを指定する必要がある場合は、インターフェースまたは型エイリアスで事前にプロパティを定義することを推奨します。


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