Node.js/Express での EADDRINUSE エラー: ポートが使用中の場合の対処法

2024-08-21

エラーの意味

EADDRINUSE は、Node.js や Express でサーバーを起動しようとした際に発生するエラーで、「アドレスが既に使用中」という意味です。つまり、プログラムが使用する予定のポート番号が、別のプロセスやアプリケーションによって既に占有されている状態です。

原因

このエラーは、主に以下の原因で発生します:

  • 同じポートを使用する別のプロセスが実行中: 同じポート番号を使用する他のアプリケーションや Node.js プロセスが稼働しています。
  • 以前の Node.js プロセスが正常に終了せず、ポートを解放していない: 以前実行した Node.js プログラムが異常終了したため、ポートが解放されずに残っている状態です。

解決方法

ポート番号の変更

  • 使用可能な別のポート番号に変更します。
  • プログラムのコード内でポート番号を指定している箇所を変更します。

ポートを占有しているプロセスの停止

  • ポートを占有しているプロセスを特定して停止します。
  • コマンドラインから確認する方法:
    lsof -i :<ポート番号>
    
    このコマンドで、指定したポートを使用しているプロセスの一覧が表示されます。
  • プロセスを停止する方法:
    kill <プロセスID>
    
    <プロセスID> の部分には、上で確認したプロセスの ID を入力します。

Node.js プロセスの再起動

  • Node.js プロセスを再起動することで、問題が解決する場合があります。
  • プロセスを終了して、再度起動します。

コード例

const express = require('express');
const app = express();
const port = 3000;

app.get('/', (req, res) => {
  res.send('Hello World!');
});

app.listen(port, () => {
  console.log(`Server listen   ing on port ${port}`);
});

上記のコードで port の値を変更することで、使用するポートを変更できます。また、エラーが発生した場合には、上記の手順に従ってポートを解放するプロセスを停止してください。

注意:

  • ポート番号は通常 1024 以上を使用します。
  • プロセスを強制終了する場合は、データの損失やシステム不安定化のリスクがあるため、慎重に行ってください。



コード例と解説

コード例 1: 基本的な Express サーバー

const express = require('express');
const app = express();
const port = 3000;

app.get('/', (req, res) => {
  res.send('Hello World!');
});

app.listen(port, () => {
  console.log(`Server listen   ing on port ${port}`);
});
  • 説明: このコードは、Express を使ってポート 3000 でシンプルなウェブサーバーを立ち上げます。
  • EADDRINUSE エラー対策: ポート番号を変更することで回避できます。例えば、port = 3001; と変更します。

コード例 2: ポートの確認とプロセス終了 (コマンドライン)

# ポートを使用中のプロセスを確認
lsof -i :3000

# プロセスを終了 (注意: 強制終了)
kill -9 <プロセスID>
  • 説明: lsof -i :3000 コマンドでポート 3000 を使用しているプロセスの一覧を表示します。
  • kill -9 <プロセスID> コマンドで指定したプロセスIDのプロセスを強制終了します。

ポート使用中エラーの解決方法

  1. ポート番号の変更:

    • コード内で使用するポート番号を変更します。
    • 例: port = 3001;
  2. ポートを占有しているプロセスの確認と終了:

    • lsof -i :<ポート番号> コマンドでポートを使用中のプロセスを確認します。
    • kill <プロセスID> コマンドでプロセスを正常に終了します。
    • 強制終了が必要な場合は kill -9 <プロセスID> を使用しますが、データ損失のリスクがあります。
    • Node.js プロセスを終了して、再度起動します。

重要なポイント

  • プロセスの強制終了は慎重に行ってください。
  • エラーメッセージを確認し、適切な対処方法を選択してください。

備考

  • 上記のコード例は基本的なものです。実際のアプリケーションでは、エラーハンドリングやポートの自動割り当てなどの機能を追加することがあります。
  • ポートの衝突を防ぐために、ポート番号の管理やプロセス監視ツールを使用することも検討できます。



Node/Express の EADDRINUSE エラーの代替的な解決方法

これまで、ポート番号の変更やポートを占有するプロセスの強制終了について説明しました。しかし、これ以外にもいくつかの方法があります。

ポートスキャナーの使用

  • 目的: 使用可能なポートを自動的に探す。
  • 方法: コマンドラインツールやライブラリを使用して、空きポートを検索します。
  • 例:
    • nmap: ネットワークスキャンツールとして広く使用されています。
    • Node.js のライブラリ: portfinder など

プロセスマネージャーの使用

  • 目的: アプリケーションのライフサイクル管理とポートの自動割り当て。
  • 方法: プロセスマネージャーを使用してアプリケーションを起動・停止し、ポートの衝突を防ぎます。
  • 例:
    • pm2: Node.js アプリケーションのデプロイと管理に広く使用されています。
    • forever: Node.js アプリケーションを常駐させるためのツールです。

カスタムポート割り当てロジック

  • 目的: アプリケーション内で動的にポートを割り当てる。
  • 方法: ポート番号をランダムに生成したり、環境変数から取得するなどして、ポートの衝突を回避します。
  • 注意: ポート番号の範囲や衝突チェックが必要です。

オペレーティングシステムの機能

  • 目的: システムレベルでのポート管理。
  • 方法: オペレーティングシステムが提供する機能を利用して、ポートの割り当てや管理を行います。
  • 例:
    • Linux の netstat コマンド: ネットワーク接続情報を表示します。
    • Windows のタスクマネージャー: ポートを使用中のプロセスを確認できます。

コード例 (ポートスキャナーの使用)

const portfinder = require('portfinder');

portfinder.getPort((err, port) => {
  if (err) {
    console.error('Error finding a port:', err);
  } else {
    const app = express();
    app.listen(port, () => {
      console.log(`Server listening on port ${port}`);
    });
  }
});
  • ポートスキャナーやプロセスマネージャーを使用することで、ポート管理の自動化が可能になります。
  • カスタムポート割り当てロジックを実装する場合は、十分なテストを行ってください。
  • オペレーティングシステムの機能を活用することで、より低レベルなポート管理が可能になります。

これらの方法を組み合わせることで、より堅牢なポート管理を実現できます。

  • ポートスキャナーやプロセスマネージャーの使用には、依存関係の追加や設定が必要になる場合があります。
  • カスタムポート割り当てロジックを実装する場合は、セキュリティ上の考慮が必要です。

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