Angularのディレクティブとコンポーネントの違い

2024-10-19

Angularにおける@Directiveと@Componentの違い

Angularにおいて、@Directive@ComponentはどちらもDOM要素に新しい振る舞いを与えるための仕組みですが、その役割と使用方法に違いがあります。

@Directive


    • highlightディレクティブ: 選択されたテキストをハイライトする。
    • autofocusディレクティブ: 入力フィールドに自動フォーカスを設定する。
  • 特徴
    • 任意のHTML要素に適用できる。
    • 独自のテンプレートを持たない。
    • 他のコンポーネントの内部で使用することができる。
  • 一般的な用途
    DOM要素にカスタムの振る舞いを追加したい場合に使用します。

@Component


    • app-rootコンポーネント: アプリケーションのルートコンポーネント。
    • product-listコンポーネント: 商品一覧を表示するコンポーネント。
  • 特徴
    • ルートコンポーネントとしてアプリケーションのトップレベルのビューを定義する。
  • 具体的な用途
    アプリケーションのUIの構成要素を定義したい場合に使用します。
  • @Component
    アプリケーションのUIの構成要素を定義するための特定の仕組み。
  • @Directive
    DOM要素にカスタムの振る舞いを追加するための汎用的な仕組み。



@Directiveの例:ハイライトディレクティブ

import { Directive, ElementRef, HostListener } from '@angular/core';

@Directive({
  selector: '[appHighlight]'
})
export class HighlightDirective {

  constructor(private el: ElementRef) { }

  @HostListener('mouseenter') onMouseEnter() {
    this.highlight('yellow');
  }

  @HostListener('mouseleave') onMouseLeave() {
    this.highlight(null);
  }

  private highlight(color: string) {
    this.el.nativeElement.sty   le.backgroundColor = color;
  }
}
  • 解説
    • @Directiveデコレーターで、appHighlightというセレクターを指定しています。
    • HostListenerデコレーターで、マウスが要素に入った時と出た時にイベントをトリガーし、highlightメソッドを呼び出します。
    • highlightメソッドで、要素の背景色を変更し、ハイライト効果を実装します。

@Componentの例:シンプルなカウンター

import { Component } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-counter',
  template: `
    <button (click)="increment()">Count: {{ count }}</button>
  `
})
export class CounterComponent {
  count = 0;

  increment() {
    this.count++;
  }
}
  • 解説
    • @Componentデコレーターで、app-counterというセレクターと、テンプレートを指定しています。
    • テンプレート内で、ボタンをクリックするとincrementメソッドが呼び出され、countプロパティがインクリメントされます。



組み込みのディレクティブ

Angularは、NgIf、NgFor、NgStyleなど、多くの組み込みディレクティブを提供しています。これらのディレクティブは、一般的なユースケースに対応しており、カスタムディレクティブを作成する手間を省くことができます。

パイプ

パイプは、テンプレート内でデータをフォーマットしたり、変換したりするための仕組みです。カスタムパイプを作成することで、ディレクティブのようにデータを変換する処理を実装できますが、DOMへの直接的な操作は行えません。

サービス

サービスは、コンポーネント間で共有されるロジックやデータをカプセル化するための仕組みです。ディレクティブやコンポーネントからサービスを注入し、共通の機能を呼び出すことができます。

レンダラー

レンダラーは、DOMを直接操作するためのAPIです。より高度なカスタムレンダリングが必要な場合に利用できます。

カスタム要素

Web Componentsの仕様に基づいて、カスタム要素を作成することができます。Angularでもカスタム要素をサポートしており、他のフレームワークとの互換性や再利用性を高めることができます。

各手法の比較


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