Mongoose 更新後ドキュメント取得
Mongoose findOneAndUpdateの更新後のドキュメントの取得に関する解説 (日本語)
MongooseのfindOneAndUpdateメソッドは、MongoDBのデータベース内のドキュメントを検索して、条件に一致するドキュメントを更新します。しかし、このメソッドはデフォルトでは、更新されたドキュメント自体を返しません。代わりに、更新されたドキュメントのバージョン番号 (version number) を返します。
なぜfindOneAndUpdateは更新後のドキュメントを返さないのか?
- 簡潔性
findOneAndUpdateメソッドは、主に更新操作を実行するために設計されており、更新後のドキュメントの取得は、必要に応じて別のクエリで実行できます。 - パフォーマンス
更新されたドキュメント全体を返すには、MongoDBがドキュメントをメモリから読み込む必要があります。これは、特に大きなドキュメントの場合にパフォーマンスのオーバーヘッドを引き起こす可能性があります。
更新後のドキュメントを取得する方法
- 追加のクエリ
findOneAndUpdateメソッドの後に、同じ検索条件を使用して、更新されたドキュメントを取得する別のfindOneクエリを実行します。const updatedDocument = await MyModel.findOneAndUpdate({ _id: objectId }, { $set: { field: newValue } }); const updatedDocument = await MyModel.findOne({ _id: objectId });
- オプションのnewオプション
findOneAndUpdateメソッドのnewオプションをtrueに設定すると、更新されたドキュメントが返されます。const updatedDocument = await MyModel.findOneAndUpdate({ _id: objectId }, { $set: { field: newValue } }, { new: true });
例
const mongoose = require('mongoose');
mongoose.connect('mongodb://localhost:27017/mydatabase', { useNewUrlParser: true, useUnifiedTopology: true })
.then(() => console.l og('Connected to MongoDB'))
.catch(err => console.error(er r));
const mySchema = new mongoose.Schema({
name: String,
age: Number
});
const MyModel = mongoose.model('MyModel', mySchema);
// 更新前のドキュメント
const documentBeforeUpdate = await MyModel.findOne({ name: 'John' });
// findOneAndUpdateメソッドを使用してドキュメントを更新
const updatedVersion = await MyModel.findOneAndUpdate({ name: 'John' }, { $set: { age: 30 } });
// 更新後のドキュメントを取得 (方法1)
const updatedDocument = await MyModel.findOne({ name: 'John' });
// 更新後のドキュメントを取得 (方法2)
const updatedDocument = await MyModel.findOneAndUpdate({ name: 'John' }, { $set: { age: 30 } }, { new: true });
console.log('Updated document:', updatedDocument);
Mongoose findOneAndUpdateの例コード解説
コードの解説
const mongoose = require('mongoose');
mongoose.connect('mongodb://localhost:27017/mydatabase', { useNewUrlParser: true, useUnifiedTopology: true })
.then(() => console.l og('Connected to MongoDB'))
.catch(err => console.error(er r));
const mySchema = new mongoose.Schema({
name: String,
age: Number
});
const MyModel = mongoose.model('MyModel', mySchema);
// 更新前のドキュメント
const documentBeforeUpdate = await MyModel.findOne({ name: 'John' });
// findOneAndUpdateメソッドを使用してドキュメントを更新
const updatedVersion = await MyModel.findOneAndUpdate({ name: 'John' }, { $set: { age: 30 } });
// 更新後のドキュメントを取得 (方法1)
const updatedDocument = await MyModel.findOne({ name: 'John' });
// 更新後のドキュメントを取得 (方法2)
const updatedDocument = await MyModel.findOneAndUpdate({ name: 'John' }, { $set: { age: 30 } }, { new: true });
console.log('Updated document:', updatedDocument);
-
MongoDBへの接続
mongoose.connect
で、ローカルホストのMongoDBデータベースに接続します。useNewUrlParser
とuseUnifiedTopology
オプションは、接続時のエラーを回避するためのものです。
-
スキーマの定義
-
モデルの作成
-
更新前のドキュメントの取得
-
findOneAndUpdateによる更新
findOneAndUpdate
メソッドで、名前が "John" のドキュメントを検索し、age
フィールドを 30 に更新します。- このメソッドは、デフォルトでは更新されたドキュメントではなく、更新されたドキュメントのバージョン番号を返します。
-
- 方法1
findOne
メソッドを再度実行して、名前が "John" のドキュメントを検索し、更新後のドキュメントを取得します。 - 方法2
findOneAndUpdate
メソッドのnew
オプションをtrue
に設定することで、更新後のドキュメントを直接取得します。
- 方法1
-
console.log
で、更新後のドキュメントを出力します。
各部分の解説
-
findOneAndUpdate
の後に、再度findOne
を実行する方法findOneAndUpdate
のnew
オプションを利用する方法
-
- 特定の条件に一致するドキュメントを1つ検索し、そのドキュメントを更新します。
このコードは、Mongooseの findOneAndUpdate
メソッドを使ってMongoDBのドキュメントを更新し、更新後のドキュメントを取得する方法を示しています。new
オプションを使うことで、より簡潔に更新後のドキュメントを取得できることがわかります。
await
キーワードは、非同期処理の結果を待つために使用されます。$set
オペレータは、ドキュメントのフィールドを更新するために使用されます。
Mongoose findOneAndUpdateの代替方法と更新後ドキュメントの取得
MongooseのfindOneAndUpdateメソッドは、更新後のドキュメントを直接返さないという特徴があります。これは、パフォーマンス向上のためや、よりシンプルに更新操作を行いたいという設計上の理由からです。
findOneメソッドによる取得
- デメリット
2回のデータベースアクセスが必要となり、パフォーマンスが若干低下する可能性があります。 - メリット
シンプルで分かりやすい。 - findOneAndUpdate で更新した後、再度 findOne メソッドを使用して、更新されたドキュメントを検索します。
// findOneAndUpdateで更新
await MyModel.findOneAndUpdate({ _id: objectId }, { $set: { field: newValue } });
// findOneで更新後のドキュメントを取得
const updatedDocument = await MyModel.findOne({ _id: objectId });
findOneAndUpdateのnewオプション
- デメリット
コードが若干複雑になる可能性があります。 - メリット
1回のデータベースアクセスで済み、パフォーマンスが良い。
// findOneAndUpdateで更新し、更新後のドキュメントを取得
const updatedDocument = await MyModel.findOneAndUpdate({ _id: objectId }, { $set: { field: newValue } }, { new: true });
findAndModifyメソッド (推奨しない)
- デメリット
Mongooseでは非推奨となっており、新しいプロジェクトでは使用を避けるべきです。 - MongoDBのネイティブなメソッドで、findOneAndUpdateと似た機能を持ちます。
- パフォーマンス
大量のドキュメントを更新する場合、インデックスの作成やクエリ最適化が重要になります。 - バッチ更新
複数のドキュメントを一括で更新したい場合は、bulkWriteメソッドを使用します。 - トランザクション
複数の更新操作をアトミックに行いたい場合は、トランザクション機能を利用します。
MongooseのfindOneAndUpdateメソッドは、更新後のドキュメントを取得しないという特徴がありますが、newオプションを利用することで簡単に取得できます。状況に応じて、findOneメソッドやトランザクション、バッチ更新などの機能も検討しましょう。
選択する方法は、以下の要素を考慮して決定します。
- 機能
トランザクションやバッチ更新が必要な場合は、 соответствующие методыを使用します。 - コードの簡潔さ
findOneメソッドはシンプルですが、パフォーマンスが若干低下する可能性があります。 - パフォーマンス
複数のデータベースアクセスを避けたい場合は、newオプションが最適です。
さらに詳しく知りたい方へ
- MongoDBドキュメント
MongoDBのネイティブな操作に関する詳細な情報が記載されています。
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