【徹底解説】AngularとTypeScriptにおける「Cannot access Inputs from my controller/constructor」エラーの原因と解決策

2024-09-17

Angular と TypeScript における「Cannot access Inputs from my controller/constructor」エラーの解決策

原因

このエラーは、入力プロパティの値がコンポーネントの作成時にまだ設定されていないため発生します。入力プロパティは、コンポーネントのテンプレートから親コンポーネントによってバインドされますが、コンストラクタが実行される前にバインドされるわけではありません。

解決策

このエラーを解決するには、以下のいずれかの方法を使用します。

ngOnInit() ライフサイクルフックを使用する

ngOnInit() ライフサイクルフックは、コンポーネントが初期化され、入力プロパティが設定された後に呼び出されます。そのため、ngOnInit() メソッド内で入力プロパティにアクセスすることができます。

export class MyComponent implements OnInit {
  @Input() inputProperty: string;

  constructor() { }

  ngOnInit() {
    // 入力プロパティにアクセス
    console.log(this.inputProperty);
  }
}

Input プロパティの初期値を設定する

入力プロパティに初期値を設定することで、コンストラクタでアクセスできるようにすることができます。

export class MyComponent {
  @Input() inputProperty: string = '初期値';

  constructor() { }

  ngOnInit() {
    // 入力プロパティにアクセス
    console.log(this.inputProperty);
  }
}

ngOnChanges() ライフサイクルフックは、入力プロパティの値が変更されたときに呼び出されます。そのため、ngOnChanges() メソッド内で入力プロパティの変更を検知し、それに応じて処理を行うことができます。

export class MyComponent implements OnChanges {
  @Input() inputProperty: string;

  constructor() { }

  ngOnChanges(changes: SimpleChanges) {
    if (changes.inputProperty) {
      // 入力プロパティの変更を検知
      console.log('入力プロパティが変更されました: ', changes.inputProperty.currentValue);
    }
  }
}
  • 上記の解決策は、Angular 2以降で有効です。Angular 1を使用している場合は、ngOnInit() ライフサイクルフックではなく、AfterViewInit() ライフサイクルフックを使用する必要があります。
  • 入力プロパティの型が複雑な場合は、Input() デコレータの第二引数に型情報を与えることができます。



// 親コンポーネント
@Component({
  selector: 'app-parent',
  template: `
    <app-child [inputProperty]="parentProperty"></app-child>
  `
})
export class ParentComponent {
  parentProperty = '親コンポーネントから送信された値';
}

// 子コンポーネント
@Component({
  selector: 'app-child',
  template: `
    <p>入力プロパティ: {{ inputProperty }}</p>
  `
})
export class ChildComponent implements OnInit {
  @Input() inputProperty: string;

  constructor() { }

  ngOnInit() {
    // 入力プロパティにアクセス
    console.log(this.inputProperty);
  }
}
// 子コンポーネント
@Component({
  selector: 'app-child',
  template: `
    <p>入力プロパティ: {{ inputProperty }}</p>
  `
})
export class ChildComponent {
  @Input() inputProperty: string = '初期値';

  constructor() { }

  ngOnInit() {
    // 入力プロパティにアクセス
    console.log(this.inputProperty);
  }
}
  • 実際のアプリケーションでは、コンポーネントのテンプレートやロジックはより複雑になる可能性があります。



入力プロパティにゲッターとセッターを定義することで、コンストラクタ内から入力プロパティの値にアクセスできるようにすることができます。

export class MyComponent {
  private _inputProperty: string;

  @Input()
  get inputProperty(): string {
    return this._inputProperty;
  }

  set inputProperty(value: string) {
    this._inputProperty = value;
    // 入力プロパティの変更を処理
    console.log('入力プロパティが変更されました: ', value);
  }

  constructor() { }

  ngOnInit() {
    // 入力プロパティにアクセス
    console.log(this.inputProperty);
  }
}

コンポーネントの依存関係を注入する

コンポーネントの依存関係を注入することで、コンストラクタ内で入力プロパティの値を設定することができます。

// 親コンポーネント
@Component({
  selector: 'app-parent',
  template: `
    <app-child [inputProperty]="parentProperty"></app-child>
  `,
  providers: [
    { provide: InputPropertyService, useClass: InputPropertyService }
  ]
})
export class ParentComponent {
  parentProperty = '親コンポーネントから送信された値';

  constructor(private inputPropertyService: InputPropertyService) { }
}

// InputPropertyService
export class InputPropertyService {
  getInputProperty(): string {
    return 'サービスから取得した値';
  }
}

// 子コンポーネント
@Component({
  selector: 'app-child',
  template: `
    <p>入力プロパティ: {{ inputProperty }}</p>
  `
})
export class ChildComponent implements OnInit {
  inputProperty: string;

  constructor(private inputPropertyService: InputPropertyService) {
    this.inputProperty = inputPropertyService.getInputProperty();
  }

  ngOnInit() {
    // 入力プロパティにアクセス
    console.log(this.inputProperty);
  }
}

カスタムデコレータを使用する

カスタムデコレータを使用することで、入力プロパティの初期化や変更検知を独自に処理することができます。


angular typescript



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