npm スクリプト 出力抑制方法

2024-10-25

npm スクリプトの実行時の出力抑制について

npm スクリプトの実行時に、出力されるコンソールログを抑制したい場合、以下の方法が有効です。

--silent オプションを使用する

最もシンプルな方法です。npm run コマンドの後に --silent オプションを指定します。

npm run <script_name> --silent

--silent と似ていますが、エラーメッセージは出力されます。

npm run <script_name> --quiet

スクリプト内で process.stdout.write() を制御する

スクリプトの内部で、process.stdout.write() を使用してコンソールへの出力を制御することもできます。例えば、出力を無効にするには、以下のようにします。

process.stdout.write = () => {};

cross-env パッケージを使用する

環境変数を設定する際に便利な cross-env パッケージを使用することもできます。例えば、NODE_ENVproduction に設定して、多くのモジュールが開発モードでの出力を抑制するようにします。

cross-env NODE_ENV=production npm run <script_name>

注意

  • cross-env パッケージは、環境変数を設定する際に便利です。
  • スクリプト内で process.stdout.write() を制御する方法は、スクリプトのロジックに影響を与える可能性があります。
  • --silent--quiet オプションは、npm 自体の出力も抑制します。



npm スクリプトの出力を抑制するコード例

package.json 内での --silent オプションの使用

{
  "scripts": {
    "build": "webpack --mode production --silent"
  }
}
  • 解説
    • package.jsonscripts セクションに、実行したいコマンドと --silent オプションを指定します。
    • この例では、Webpack を production モードで実行し、出力を抑制しています。
    • npm run build を実行すると、Webpack の詳細な出力は表示されません。
{
  "scripts": {
    "test": "jest --config jest.config.js --quiet"
  }
}
  • 解説
    • --quiet オプションは、エラーメッセージは表示しますが、通常の出力は抑制します。
    • Jest のテストを実行する際に、テスト結果のサマリーなどは表示されますが、各テストの詳細なログは表示されません。
// build.js
process.stdout.write = () => {};

// Webpack の設定などを記述
  • 解説
    • Node.js の標準出力である process.stdout.write() を空関数に置き換えることで、スクリプト内のすべての出力を抑制します。
    • この方法は、スクリプト全体の出力を完全に抑制したい場合に有効ですが、デバッグが難しくなる可能性があります。
{
  "scripts": {
    "build": "cross-env NODE_ENV=production webpack"
  }
}
  • 解説
    • cross-env パッケージを使用することで、環境変数を設定できます。
    • NODE_ENV=production と設定すると、多くのモジュールが開発モードでの出力を抑制するようになります。
    • Webpack など、環境変数 NODE_ENV を参照して動作を変えるツールで効果を発揮します。
  • npm-run-all
  • シェルスクリプト

どの方法を選ぶべきか

  • 環境変数によって動作を変えるツールを使用している場合
    cross-env パッケージが便利です。
  • スクリプト内の特定の部分の出力を抑制したい場合
    process.stdout.write() を制御する方法が有効です。
  • 一時的に出力を抑えたい場合
    --silent--quiet オプションが簡単です。



ログレベルの調整

  • 環境変数
    一部のツールは、環境変数でログレベルを設定できます。例えば、多くの Node.js アプリケーションは DEBUG 環境変数でデバッグログの出力レベルを制御します。
    DEBUG=*,-mymodule cross-env NODE_ENV=production npm run build
    
  • ツール固有のオプション
    多くのビルドツールやテストフレームワークは、ログレベルを調整するオプションを提供しています。例えば、Webpack の場合は --stats オプションで出力する統計情報の量を制御できます。
    npm run build -- --stats=minimal
    

出力先のリダイレクト

  • null への出力
    出力を /dev/null にリダイレクトすることで、完全に破棄できます。
    npm run build > /dev/null 2>&1
    
  • ファイルへの出力
    スクリプトの出力をファイルにリダイレクトすることで、コンソールへの表示を抑え、後でログを確認することができます。
    npm run build > build.log 2>&1
    

カスタムロギング

  • ロギングライブラリ
    Winston や Pino などのロギングライブラリを使用して、出力内容を細かく制御できます。ログレベルを設定したり、出力先を指定したりすることができます。

スクリプトの分割

  • 複数のスクリプトに分ける
    複雑なスクリプトを複数の小さなスクリプトに分けることで、各スクリプトの出力を個別に制御しやすくなります。

CI/CD パイプラインでの設定

  • CI/CD ツール固有の設定
    GitHub Actions や CircleCI などの CI/CD ツールでは、ジョブの設定でログの表示をカスタマイズできる場合があります。

ターミナルの設定

  • ターミナルのエスケープシーケンス
    一部のターミナルでは、エスケープシーケンスを使って出力を制御できます。ただし、この方法はプラットフォームやターミナルアプリケーションによって異なります。
  • CI/CD 環境
    CI/CD ツールの設定を利用します。
  • 特定の出力の抑制
    ツール固有のオプションや環境変数で調整します。
  • ログの保存
    ファイルへの出力やロギングライブラリが適しています。
  • 完全な無音
    /dev/null へのリダイレクトが最も効果的です。

選択する際には、以下の点を考慮しましょう。

  • スクリプトの複雑さ
    複雑なスクリプトの場合は、複数の方法を組み合わせる必要があるかもしれません。
  • 出力内容を保存したいか
    保存したい場合は、ファイルに出力するかロギングライブラリを使用します。
  • どの程度の出力を抑制したいか
    全ての出力、特定の種類の出力など

npm スクリプトの出力を抑制する方法には、さまざまなものがあります。状況に合わせて最適な方法を選択し、開発効率を向上させましょう。

  • 過度に出力を抑制すると、デバッグが難しくなる場合があります。適切なバランスを見つけることが重要です。
  • 上記以外にも、特定のツールやフレームワークに特化した方法が存在する可能性があります。

node.js npm



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