Angular2 で private 変数を使えるようにする方法
Angular2 テンプレートにおける private 変数の扱い
Angular2 では、コンポーネントクラスの変数をテンプレート内で使用できますが、デフォルトでは private 変数はアクセスできません。テンプレートで private 変数を使いたい場合は、いくつかの方法があります。
private 変数をテンプレートで使う方法
public または protected 修飾子を使う
最も簡単な方法は、private 変数を public
または protected
修飾子に変更することです。
export class MyComponent {
public name = 'John Doe'; // テンプレートでアクセス可能
protected age = 30; // テンプレートでアクセス可能
private email = '[email protected]'; // テンプレートでアクセス不可
}
ただし、public
または protected
修飾子を使うと、コンポーネント外部からも変数にアクセス可能になるため、カプセル化が弱くなります。
@Input デコレータを使う
@Input
デコレータは、コンポーネント外部から変数を設定できるようにするものです。
export class MyComponent {
@Input() name = 'John Doe'; // テンプレートでアクセス可能
age = 30; // テンプレートでアクセス不可
private email = '[email protected]'; // テンプレートでアクセス不可
}
@Input
デコレータを使うと、テンプレートで name
変数をバインドできます。
<my-component [name]="userName"></my-component>
@ViewChild デコレータを使う
@ViewChild
デコレータは、コンポーネントテンプレート内の要素への参照を取得できるようにするものです。
export class MyComponent {
@ViewChild('myInput') myInput: ElementRef;
constructor(private elementRef: ElementRef) {}
ngAfterViewInit() {
console.log(this.myInput.nativeElement.value); // 'John Doe'
}
}
@ViewChild
デコレータを使うと、テンプレート内の #myInput
要素への参照を取得できます。
<input #myInput type="text" [(ngModel)]="name">
export class MyComponent {
@Output() onNameChange = new EventEmitter<string>();
constructor(private elementRef: ElementRef) {}
ngAfterViewInit() {
this.myInput.nativeElement.addEventListener('change', (event) => {
this.onNameChange.emit(event.target.value);
});
}
}
@Output
デコレータを使うと、テンプレート内で onNameChange
イベントを呼び出すことができます。
<input #myInput type="text" [(ngModel)]="name" (change)="onNameChange($event.target.value)">
上記以外にも、getter/setter メソッドを使う方法や、テンプレート内で変数を直接参照する方法など、いくつかの方法があります。
- コードの可読性と保守性を向上させる
- テンプレート内でコンポーネントクラスの内部状態にアクセスできる
- テンプレートが複雑になる
- カプセル化が弱くなる
private 変数をテンプレートで使うべきかどうかは、状況によって判断する必要があります。カプセル化とコードの可読性 / 保守性のバランスを考慮して、最適な方法を選択してください。
- `
// my-component.component.ts
import { Component, Input, Output, EventEmitter } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'my-component',
templateUrl: './my-component.component.html',
})
export class MyComponent {
@Input() name = 'John Doe'; // テンプレートでアクセス可能
age = 30; // テンプレートでアクセス不可
private email = '[email protected]'; // テンプレートでアクセス不可
@Output() onNameChange = new EventEmitter<string>();
constructor(private elementRef: ElementRef) {}
ngAfterViewInit() {
this.myInput.nativeElement.addEventListener('change', (event) => {
this.onNameChange.emit(event.target.value);
});
}
}
<div>
<h1>{{ name }}</h1>
<input #myInput type="text" [(ngModel)]="name" (change)="onNameChange($event.target.value)">
</div>
onNameChange
イベント: テンプレートから呼び出すemail
プロパティ: テンプレートでアクセス不可
テンプレートでは、name
プロパティをバインドし、onNameChange
イベントを呼び出すことができます。
実行方法
- Angular CLI をインストールする:
npm install -g @angular/cli
- 新しいプロジェクトを作成する:
ng new my-project
my-project
ディレクトリに移動する:
cd my-project
ng serve
- ブラウザで
http://localhost:4200
を開く
確認方法
ブラウザで http://localhost:4200
を開くと、MyComponent
コンポーネントが表示されます。
- テンプレート内の入力欄に値を入力して Enter キーを押すと、
onNameChange
イベントが呼び出されることを確認します。 - テンプレート内の
<h1>
タグにname
プロパティの値が表示されていることを確認します。
getter/setter メソッドを使う
export class MyComponent {
private _name = 'John Doe';
get name() {
return this._name;
}
set name(value: string) {
this._name = value;
}
}
テンプレートでは、name
プロパティをバインドできます。
<h1>{{ name }}</h1>
<input type="text" [(ngModel)]="name">
テンプレート内で変数を直接参照する
テンプレート内で変数を直接参照する方法もあります。
<h1>{{ component.name }}</h1>
<input type="text" [(ngModel)]="component.name">
ただし、この方法はカプセル化を破るため、推奨されません。
ng-reflect 属性を使う
ng-reflect
属性を使うと、コンポーネントクラスの private 変数をテンプレート内で参照できます。
<h1>{{ component.name }}</h1>
<input type="text" [(ngModel)]="component.name" ng-reflect-name="newName">
ただし、ng-reflect
属性は非公式な API であり、将来のバージョンで変更される可能性があります。
typescript angular angular2-template