Angular2でのRaw HTMLバインディング
Angular2 では、[innerHTML]
プロパティバインディングを使用して、文字列内の HTML をレンダリングすることができます。これにより、動的な HTML コンテンツを生成したり、外部ソースから取得した HTML を表示することができます。
基本的な使い方
// component.ts
export class MyComponent {
htmlContent: string = '<strong>これは太字のテキストです</strong>';
}
<div [innerHTML]="htmlContent"></div>
このコードでは、htmlContent
プロパティに HTML 文字列を格納し、[innerHTML]
を使用してその内容を <div>
要素にレンダリングします。
セキュリティ上の考慮事項
[innerHTML]
を使用する際には、セキュリティリスクに注意する必要があります。特に、信頼できないソースから取得した HTML を直接レンダリングすると、クロスサイトスクリプティング (XSS) 攻撃の危険性があります。
Angular は、DomSanitizer
サービスを使用して、信頼できない HTML を安全にレンダリングするための仕組みを提供しています。このサービスは、HTML をサニタイズして、危険なスクリプトの注入を防ぎます。
DomSanitizer の使い方
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { DomSanitizer } from '@angular/platform-browser';
@Component({
selecto r: 'app-my-component',
templateUrl: './my-component.html',
styleUrls: ['./my-component.css']
})
export class MyComponent implements O nInit {
safeHtml: any;
constructor(private sanitizer: DomSanitizer) { }
ngOnInit() {
const unsafeHtml = '<script>alert("危険なスクリプト")</script>';
this.safeHtml = this.sanitizer.bypassSecurityTrustHtml(unsafeHtml);
}
}
<div [innerHTML]="safeHtml"></div>
このコードでは、DomSanitizer
を使用して、unsafeHtml
を安全な HTML に変換し、safeHtml
プロパティに格納しています。その後、[innerHTML]
を使用して、安全な HTML をレンダリングしています。
// component.ts
export class MyComponent {
htmlContent: string = '<strong>これは太字のテキストです</strong>';
}
このコードでは、MyComponent
クラスの htmlContent
プロパティに HTML 文字列を格納しています。この文字列は、<div>
要素内にレンダリングされます。
<div [innerHTML]="htmlContent"></div>
このテンプレートコードでは、[innerHTML]
ディレクティブを使用して、htmlContent
プロパティの値を <div>
要素のコンテンツとして直接設定します。これにより、HTML 文字列が解析され、その内容が表示されます。
Angular は、DomSanitizer
サービスを使用して、信頼できない HTML を安全にレンダリングするための仕組みを提供しています。
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { DomSanitizer } from '@angular/platform-browser';
@Component({
selecto r: 'app-my-component',
templateUrl: './my-component.html',
styleUrls: ['./my-component.css']
})
export class MyComponent implements O nInit {
safeHtml: any;
constructor(private sanitizer: DomSanitizer) { }
ngOnInit() {
const unsafeHtml = '<script>alert("危険なスクリプト")</script>';
this.safeHtml = this.sanitizer.bypassSecurityTrustHtml(unsafeHtml);
}
}
このコードでは、DomSanitizer
サービスを使用して、unsafeHtml
文字列を安全な HTML に変換しています。bypassSecurityTrustHtml
メソッドは、信頼できない HTML を信頼できるものとしてマークします。ただし、このメソッドの使用には慎重な判断が必要です。
<div [innerHTML]="safeHtml"></div>
テンプレートリテラルの使用
テンプレートリテラルは、HTML テンプレート内で動的なコンテンツを埋め込むための強力な方法です。これにより、HTML 構造をより柔軟に制御できます。
// component.ts
export class MyComponent {
name: string = 'Alice';
message: string = 'こんにちは、';
}
<p>
{{ message }} {{ name }} さん!
</p>
この例では、テンプレートリテラルを使用して、message
と name
プロパティの値を直接 HTML に埋め込んでいます。
コンポーネントのネスト
より複雑な HTML 構造を動的に生成する場合、コンポーネントをネストすることができます。これにより、再利用可能なコンポーネントを作成し、HTML の構造をより明確に整理できます。
// child-component.ts
@Component({
selector: 'app-child',
template: `
<p>これは子コンポーネントです。</p>
`
})
export class ChildComponent {}
// parent-component.ts
@Component({
selector: 'app-parent',
template: `
<app-child></app-child>
`
})
export class ParentComponent {}
この例では、ChildComponent
を ParentComponent
内でネストすることで、動的な HTML 構造を生成しています。
カスタムパイプの使用
カスタムパイプを作成することで、HTML テンプレート内でデータを変換することができます。これにより、複雑な HTML 構造を生成したり、特定のフォーマットのデータをレンダリングすることができます。
// custom-pipe.ts
@Pipe({
name: 'highlight'
})
export class HighlightPipe implements PipeTransform {
transform(value: string, highlight: string): string {
return value.replace(new RegExp(highlight, 'gi'), `<span class="highlight">$&</span>`);
}
}
<p>{{ text | highlight:'keyword' }}</p>
この例では、HighlightPipe
を使用して、text
プロパティの値をハイライトしています。
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