Angular 2 サービス初期化 解説

2024-10-30

Angular 2 アプリケーションの起動時に特定のサービスを実行したい場合、APP_INITIALIZER プロバイダを利用することができます。このプロバイダは、アプリケーションの初期化フェーズで指定した関数を呼び出すことができます。

手順

  1. APP_INITIALIZER の設定
    次に、AppModuleAPP_INITIALIZER を設定します。初期化関数を作成し、その関数を APP_INITIALIZER に登録します。

    import { NgModule, APP_INITIALIZER } from '@angular/core';
    import { BrowserModule } from '@angular/platform-browser';
    import { HttpClientMo   dule } from '@angular/common/http';
    import { AppComponent } from './app.component';
    import { MyService } from './my.service';
    
    export function initializeApp(myService: MyService) {
      return () => myService.initialize();
    }
    
    @NgModule({
      declarations: [
        AppComponent
      ],
      imports: [
        BrowserModule,
        HttpClientModule
      ],
      providers: [
        MyService,
        { provide: APP_INITIALIZER, useFactory: initializeApp, deps: [MyService], multi: true }
      ],
      bootstrap: [AppComponent]
    })
    export class AppModule { }
    

解説

  • 初期化関数内で非同期処理を行う場合は、Promise を利用して同期的に処理を完了させる必要があります。
  • 初期化関数は、Promise を返すことができます。Promise が解決するまでアプリケーションの起動が待機されます。
  • APP_INITIALIZER は、multi: true を指定することで複数の初期化関数を登録できます。

注意

  • APP_INITIALIZER は、アプリケーションの初期化時に一度だけ実行されます。
  • 初期化処理が失敗した場合、エラーハンドリングを適切に行う必要があります。
  • APP_INITIALIZER で重い処理を行うと、アプリケーションの起動時間が長くなる可能性があります。



import { Injectable } from '@angular/core';
import { HttpClient } from '@angular/common/http';

@Injectable({
  providedIn: 'root'
})
export class MyService {
  constructor(private http: HttpClien   t) {}

  initialize(): Promise<void> {
    return this.http.get('https://api.example.com/data')
      .toPromise()
      .then(data => {
        // 初期データの処理
      });
  }
}

このコードは、初期化処理を行う MyService を定義しています。initialize() メソッドは、HTTP リクエストを送信し、レスポンスを取得して処理しています。

import { NgModule, APP_INITIALIZER } from '@angular/core';
import { BrowserModule } from '@angular/platform-browser';
import { HttpClientMo   dule } from '@angular/common/http';
import { AppComponent } from './ap   p.component';
import { MyService } from './my.service';

export function initializeApp(myService: MyService) {
  return () => myService.initialize();
}

@NgModule({
  declarations: [
    AppComponent
  ],
  imports: [
    BrowserModule,
    HttpClientModule
  ],
  providers: [
    MyService,
    { provide: APP_INITIALIZER, useFactory: initializeApp, deps: [MyService], multi: true }
  ],
  bootstrap: [AppComponent]
})
export class AppModule { }

このコードは、AppModuleAPP_INITIALIZER を設定しています。initializeApp 関数は、MyServiceinitialize() メソッドを呼び出す関数を返しています。この関数が APP_INITIALIZER に登録されることで、アプリケーションの起動時に実行されます。




ngOnInit() ライフサイクルフック

  • サービスの呼び出し
    コンポーネントの ngOnInit() 内でサービスのメソッドを呼び出し、必要な処理を実行します。
  • コンポーネントの初期化
    ngOnInit() は、コンポーネントが初期化されたときに自動的に呼び出されます。
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { MyService } from './my.service';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  sty   leUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {
  constructor(priva   te myService: MyService) {}

  ngOnInit() {
    this.myService.initialize();
  }
}

AfterViewInit() ライフサイクルフック

  • DOM 操作
    DOM 操作が必要な初期化処理を行う場合に適しています。
  • ビューの初期化
    AfterViewInit() は、コンポーネントのビューが初期化された後に呼び出されます。
import { Component, AfterViewInit } from '@angular/core';
import { MyService } from './my.service';

@Component({
  // ...
})
export class AppComponent implements AfterViewInit {
  // ...

  ngAfterViewInit() {
    // DOM 操作やその他の初期化処理
    this.myService.initialize();
  }
}

constructor()

  • 注意
    コンストラクタ内で重い処理を行うと、アプリケーションの起動時間が長くなる可能性があります。
  • 依存性の注入
    コンポーネントのコンストラクタ内でサービスを注入し、初期化処理を実行します。
import { Component } from '@angular/core';
import { MyService } from './my.service';

@Component({
  // ...
})
export class AppComponent {
  constructor(private myService: MyService) {
    this.myService.initialize();
  }
}

選択のポイント

  • 依存性の注入
  • 処理の重さ
  • 初期化のタイミング
    • アプリケーションの起動時にすぐに実行したい場合は、APP_INITIALIZER が適しています。
    • コンポーネントの初期化やビューのレンダリング後に実行したい場合は、ライフサイクルフックを利用します。

typescript angular



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