npm 5 以降の --auto-install-peer-dependencies フラグ
Node.js と npm におけるピア依存関係の自動インストール
依存関係には 2 種類あります。
- 直接依存関係: プロジェクトが直接使用するライブラリ
- ピア依存関係: プロジェクトが直接使用するわけではないが、他の依存関係によって必要とされるライブラリ
ピア依存関係は、プロジェクト A がライブラリ B と C を直接依存関係として持っている場合、B が C をピア依存関係として持っているようなケースで発生します。
従来、npm ではピア依存関係は自動的にインストールされませんでした。そのため、プロジェクトを動作させるために、手動でピア依存関係をインストールする必要がありました。
しかし、npm 5 以降では、--auto-install-peer-dependencies
フラグを使うことで、ピア依存関係を自動的にインストールすることができます。
npm install --auto-install-peer-dependencies
このフラグを使うと、package.json
ファイルに記載されているすべてのピア依存関係が自動的にインストールされます。
自動インストールのメリット
- 手動インストールの手間が省ける
- 依存関係のバージョン管理が容易になる
- 依存関係の解決エラーを防ぐことができる
自動インストールのデメリット
- プロジェクトのサイズが大きくなる
- 不要なライブラリがインストールされる可能性がある
自動インストールの注意点
- 自動インストールは、すべてのプロジェクトで有効とは限らない
- プロジェクトによっては、手動でピア依存関係をインストールする必要がある場合もある
--auto-install-peer-dependencies
フラグを使う場合は、package.json
ファイルに記載されているピア依存関係が最新バージョンであることを確認する必要がある
npm 5 以降では、--auto-install-peer-dependencies
フラグを使うことで、ピア依存関係を自動的にインストールすることができます。自動インストールにはメリットとデメリットがあるので、プロジェクトの状況に合わせて使い分けることが重要です。
// package.json
{
"name": "my-project",
"version": "1.0.0",
"description": "My project",
"main": "index.js",
"dependencies": {
"express": "^4.17.1"
},
"peerDependencies": {
"body-parser": "^1.19.0"
}
}
このプロジェクトは、Express フレームワークを使用しています。Express は、body-parser ライブラリをピア依存関係として持っています。
npm install --auto-install-peer-dependencies
このコマンドを実行すると、express
と body-parser
の両方が自動的にインストールされます。
自動インストールを使わない場合は、以下のコマンドを使ってピア依存関係を手動でインストールすることができます。
npm install body-parser
自動インストールは、手動インストールの手間を省けるというメリットがありますが、プロジェクトのサイズが大きくなるというデメリットもあります。
プロジェクトの状況に合わせて、自動インストールと手動インストールを使い分けることが重要です。
ピア依存関係を自動インストールする他の方法
npm-run-all
は、複数の npm スクリプトを同時に実行するライブラリです。
npm install npm-run-all
package.json
ファイルに以下のスクリプトを追加します。
{
"scripts": {
"install": "npm install && npm-run-all install-peer-dependencies",
"install-peer-dependencies": "npm install --only=peerDependencies"
}
}
npm install
コマンドを実行すると、install-peer-dependencies
スクリプトも同時に実行され、ピア依存関係が自動的にインストールされます。
npm install concurrently
{
"scripts": {
"install": "concurrently \"npm install\" \"npm install --only=peerDependencies\""
}
}
husky
は、Git フックを使って npm スクリプトを実行するライブラリです。
npm install husky
{
"husky": {
"hooks": {
"post-install": "npm install --only=peerDependencies"
}
}
}
--auto-install-peer-dependencies
フラグ以外にも、npm-run-all
、concurrently
、husky
などのライブラリを使ってピア依存関係を自動的にインストールすることができます。
それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるので、プロジェクトの状況に合わせて使い分けることが重要です。
node.js npm