Angular コンポーネントの初期化:Constructor と ngOnInit の違い

2024-04-02

Angular における Constructor と ngOnInit の違い

コンストラクタ

コンポーネントが生成されるときに最初に呼び出されるメソッドです。以下の用途に使用されます。

  • コンポーネントの初期化
  • 依存関係の注入
  • プロパティの初期設定

ngOnInit

  • データの取得
  • その他の初期化処理

主な違い

項目コンストラクタngOnInit
タイミングコンポーネント生成時コンポーネント初期化後
主な用途初期化、依存関係の注入データ取得、子コンポーネントの初期化
DOM 操作可能可能
データバインド不可能可能

使い分けの例

  • コンポーネントの初期設定には constructor を使用します。
  • データベースからデータを取得するには ngOnInit を使用します。

注意事項

  • constructor で DOM 操作を行うと、エラーが発生する可能性があります。
  • ngOnInit はコンポーネントが初期化された後すぐに呼び出されるため、非同期処理を行う場合は注意が必要です。

まとめ

constructorngOnInit は、Angular コンポーネントのライフサイクルにおいて重要な役割を果たします。それぞれの役割と違いを理解し、適切に使い分けることで、コンポーネントを正しく動作させることができます。




import { Component, OnInit } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'my-app',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {

  constructor() {
    console.log('constructor');
  }

  ngOnInit() {
    console.log('ngOnInit');
  }

}
  1. constructor

constructor で出力されたログは、コンポーネントが生成されたことを示しています。ngOnInit で出力されたログは、コンポーネントが初期化されたことを示しています。

このように、constructorngOnInit はそれぞれ異なるタイミングで呼び出されるため、それぞれの役割を理解して使い分けることが重要です。

  • @Component デコレータ: コンポーネントに関するメタデータを定義します。
  • selector プロパティ: コンポーネントのセレクタを指定します。
  • templateUrl プロパティ: テンプレートファイルのパスを指定します。
  • ngOnInit ライフサイクルフック: コンポーネントが初期化された後に呼び出されます。



Angular コンポーネントの初期化:その他の方法

デフォルト値

コンポーネントのクラスプロパティにデフォルト値を設定することで、コンポーネントが生成された際に初期値を設定できます。

export class AppComponent {
  count = 0;

  constructor() {
    console.log('constructor');
  }

  ngOnInit() {
    console.log('ngOnInit');
  }
}

このコードでは、count プロパティにデフォルト値 0 を設定しています。コンポーネントが生成されると、count プロパティは 0 に初期化されます。

サービス

コンポーネントの初期化処理をサービスに切り出すことで、コードを分割し、再利用性を向上させることができます。

export class MyService {
  getData() {
    return Promise.resolve('データ');
  }
}

@Component({
  selector: 'my-app',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {

  constructor(private readonly myService: MyService) {}

  ngOnInit() {
    this.myService.getData().then(data => {
      // データを処理
    });
  }
}

このコードでは、MyService というサービスを作成し、getData() メソッドでデータを取得しています。AppComponent コンポーネントでは、MyService を注入し、ngOnInit メソッドで getData() メソッドを呼び出してデータを取得しています。

ライフサイクルフック

ngOnInit 以外にも、ngOnChangesngDoCheckngOnDestroy などのライフサイクルフックを使用して、コンポーネントの初期化処理を行うことができます。

  • ngOnChanges: プロパティが変更されたときに呼び出されます。
  • ngDoCheck: 毎チェンジ検出サイクルで呼び出されます。
  • ngOnDestroy: コンポーネントが破棄される前に呼び出されます。

これらのライフサイクルフックを使用して、コンポーネントの状態変化に応じて処理を行うことができます。


angular ngoninit angular-lifecycle-hooks


Angularで発生する「Exception: Can't bind to 'ngFor' since it isn't a known native property」エラーの解決方法

このエラーは、ngFor ディレクティブが正しく認識されていないことが原因です。この問題を解決するには、以下の3つの方法を試すことができます。まず、ngFor ディレクティブの構文が正しいことを確認しましょう。上記のように、ngFor ディレクティブにはlet キーワードを使用して、ループ変数を指定する必要があります。また、オプションでインデックス変数を指定することもできます。...


Angular 2+ で ngShow と ngHide の代替方法

ngIf ディレクティブは、条件に基づいて要素を DOM に追加または削除します。この例では、condition が true の場合のみ要素が表示されます。[hidden] 属性は、要素を非表示にするための簡単な方法です。style. display プロパティを使用して、要素の表示状態を直接制御できます。...


Angular 2 で条件付き処理をマスター! Ternary Operator、カスタムディレクティブ、RxJS を駆使したテクニック

以下の例は、gender プロパティに基づいてユーザーの名前を表示するパイプの例です。この例では、以下のパイプを使用しています。titleCase: 名前を大文字に変換します。genderedName: 性別に基づいて接尾辞を追加します。genderedName パイプはカスタムパイプであり、以下のロジックを実装しています。...


Angular アプリケーションが本番環境または開発環境で実行されているかどうかを確認する方法

Angular CLI は、ng build コマンドを実行する際に --env フラグを使用して、環境変数を設定することができます。このフラグを使用して、production または development などの環境変数を設定すると、アプリケーションはその環境に合わせてビルドされます。...


エラーの原因を突き止める

このエラーは、Angular ユニットテストを実行中に発生することがあり、テストが予期せず失敗します。原因としては、モックデータの不備、Karmaの設定ミス、あるいはAngular CLIのバグなどが考えられます。原因と解決策以下の3つの主要な原因と解決策を順に説明します。...


SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



Angular コンポーネントライフサイクル: ngOnInit vs コンストラクタ - 知っておくべきポイント

コンストラクタは、コンポーネントのインスタンスが生成される際に呼び出される特別なメソッドです。コンポーネントの初期化処理を行うために使用されます。具体的には、以下の操作を実行できます。コンポーネントのプロパティを初期化サービスなどの外部依存関係を注入


Angular、Promise、RxJSにおける「What is the difference between Promises and Observables?」

Promiseは、非同期処理の完了を待つための仕組みです。処理が完了したら、成功または失敗の結果を返します。特徴:単一の値またはエラーを返す状態は「完了」または「失敗」の2つのみ処理のキャンセルはできないネストが複雑になりやすい例:Observableは、非同期処理のデータストリームを表す仕組みです。時間経過とともに複数の値を発行し、購読者はその値を受け取ることができます。


その他の解除方法: take(), takeUntil(), finalize(), refCount()

Subscription は、Observable からデータを受け取るためのオブジェクトです。subscribe() メソッドによって作成され、以下の処理を行います。Observable からデータを受け取り、next() メソッドで処理します。


Angular2 フォームで ReactiveFormsModule と FormBuilder サービスを一緒に使う

ReactiveFormsModule のインポート漏れ:formGroup は ReactiveFormsModule に属するディレクティブであるため、このモジュールをインポートしていないとエラーが発生します。formGroup ディレクティブの参照漏れ:


RxJS公式ドキュメントにも書いていない!BehaviorSubjectとObservableの秘密

データ配信Observable: 購読者が登録した時点からデータ配信を開始します。過去に発行されたデータは受け取れません。BehaviorSubject: 購読者が登録した時点だけでなく、直前の最新値も配信します。例:対してBehaviorSubject:


もう迷わない!Angularライフサイクルフックの使い分け:ngOnInit、ngAfterViewInit、ngOnChanges、ngOnDestroyの役割と実践例

Angularコンポーネントのライフサイクルにおいて、ngOnInitとngAfterViewInitはどちらも重要な役割を果たします。しかし、それぞれ異なるタイミングで実行され、異なる目的に使用されます。この違いを理解することは、コンポーネントを正しく初期化し、データバインディングやその他の操作を実行するために重要です。


「Property '...' has no initializer and is not definitely assigned in the constructor」エラーの解決方法

このエラーは、以下の2つの原因によって発生します。strictPropertyInitialization オプションが有効TypeScript 2.7以降では、strictPropertyInitialization オプションがデフォルトで有効になっています。このオプションが有効だと、undefined を許容していないプロパティが、宣言時またはコンストラクタで初期化されていない場合、コンパイルエラーが発生します。