Angular 2 シングルトンサービス作成ガイド
Angular 2でシングルトンサービスを作成する方法を日本語で解説
シングルトンサービスとは、アプリケーション内で唯一のインスタンスを持つサービスのことです。Angular 2では、シングルトンサービスを簡単に作成することができます。
サービスクラスを作成する
まず、サービスクラスを作成します。これは、通常のAngularコンポーネントと似ていますが、@Injectable
デコレータを使用します。
import { Injectable } from '@angular/core';
@Injectable()
export class MySingletonService {
// サービスのプロパティやメソッドを定義
}
サービスをモジュールに登録する
次に、サービスをモジュールに登録します。これにより、アプリケーション全体でサービスが利用可能になります。
import { NgModule } from '@angular/core';
import { MySingletonService } from './my-singleton.service';
@NgModule({
declarations: [],
imports: [],
providers: [MySingletonService],
bootstrap: []
})
export class AppModule { }
サービスをインジェクションする
最後に、必要なコンポーネントやサービスでサービスをインジェクションします。これにより、シングルトンサービスのインスタンスを取得できます。
import { Component } from '@angular/core';
import { MySingletonService } from './my-singleton.service';
@Component({
selector: 'app-my-component',
templateUrl: './my-component.html'
})
export class MyComponent {
constructor(private m ySingletonService: MySingletonService) {}
// サービスのメソッドを使用
doSomething() {
this.mySingletonService.someMethod();
}
}
ポイント
constructor
でサービスをインジェクションすることで、シングルトンサービスのインスタンスを取得できます。@Injectable
デコレータは、サービスがインジェクション可能であることを示します。
providedIn
プロパティの値には、root
、platform
、any
、またはモジュールがあります。- Angular 2では、デフォルトでシングルトンサービスが作成されます。ただし、特定のスコープでサービスを共有したい場合は、
providedIn
プロパティを使用します。
Angular 2 でのシングルトンサービス作成ガイド:コード例解説
シングルトンサービスとは?
アプリケーション全体でただ一つのインスタンスしか存在しないサービスのことです。Angular 2では、@Injectable
デコレータとprovidedIn
プロパティを使って簡単にシングルトンサービスを作成できます。
コード例解説
サービスの作成
import { Injectable } from '@angular/core';
@Injectable({ providedIn: 'root' })
export class MySingletonService {
// サービスのプロパティやメソッドを定義
public data = 'This is singleton data';
getData() {
return this.data;
}
}
- @Injectable({ providedIn: 'root' })
このデコレータは、このクラスがインジェクション可能であることを示し、providedIn: 'root'
は、このサービスがアプリケーションのルートレベルで提供されることを意味します。つまり、アプリケーション全体でただ一つのインスタンスしか存在しないということです。
import { Component } from '@angular/core';
import { MySingletonService } from './my-singleton.service';
@Component({
selector: 'app-my-component',
templateUrl: './my-component.html'
})
export class MyComponent {
constructor(private m ySingletonService: MySingletonService) {}
getData() {
return this.mySingletonService.getData();
}
}
- this.mySingletonService.getData()
注入したサービスのgetData()
メソッドを呼び出し、シングルトンデータを取得しています。 - constructor(private mySingletonService: MySingletonService)
コンストラクターでサービスを注入することで、このコンポーネント内でサービスのメソッドやプロパティにアクセスできます。
コード例解説のポイント
- データの共有
シングルトンの特徴として、複数のコンポーネントから同じサービスのインスタンスにアクセスし、データを共有できます。 - サービスの注入
constructor
でサービスを注入することで、そのサービスのインスタンスを取得できます。 - providedIn: 'root'
このプロパティは、サービスのライフサイクルを制御する上で最も重要な部分です。'root'
以外にも、'platform'
やモジュール名を指定できますが、シングルトンにする場合は'root'
が一般的です。
- ツリーシェイキング
providedIn
プロパティを使用することで、Angularのツリーシェイキング機能が働き、未使用のサービスがバンドルから除外されるようになります。 - forRoot()
古いAngularバージョンでは、forRoot()
メソッドを使用してルートモジュールにサービスを登録することが一般的でしたが、providedIn
プロパティの登場により、forRoot()
はあまり使用されなくなりました。
Angular 2でのシングルトンサービスの作成は、@Injectable
デコレータとprovidedIn
プロパティを使用することで非常に簡単に行えます。シングルトンサービスは、アプリケーション全体で共有したいデータを管理する際に非常に便利です。
さらに詳しく知りたい方へ
- Qiitaなどの技術ブログ
多くの開発者がAngularに関する記事を投稿しています。これらの記事を読むことで、より実践的な知識を得ることができます。 - Angular公式ドキュメント
シングルトンサービスに関するより詳細な情報や、他のプロパティについての説明が記載されています。
注意
- シングルトンサービスは強力なツールですが、乱用するとコードの可読性が低下したり、デバッグが難しくなる可能性があります。シングルトンサービスを使用する際は、そのメリットとデメリットをしっかりと理解し、適切な場面で使用するようにしましょう。
@Injectable({ providedIn: 'root' }) を使用する (推奨)
- ツリーシェイキング
使用されていないサービスがバンドルから自動的に除外されるため、アプリケーションのサイズを削減できます。 - 最もシンプルかつ一般的な方法
Angular 6 以降で導入されたこの方法は、Angular の DI システムを最大限に活用し、サービスのライフサイクルを明確に定義できます。
import { Injectable } from '@angular/core';
@Injectable({ providedIn: 'root' })
export class MySingletonService {
// ...
}
forRoot() メソッドを使用する (古い方法)
- providedIn との併用
providedIn
と併用することで、より柔軟な設定が可能になります。 - Angular 6 以前の一般的な方法
forRoot()
メソッドを呼び出して、サービスをルートモジュールに登録します。
import { NgModule } from '@angular/core';
@NgModule({
providers: [
{ provide: MySingletonService, useClass: MySingletonService }
]
})
export class MySharedModule {
static forRoot() {
return {
ngModule: MySharedModule,
providers: [
{ provide: MySingletonService, useClass: MySingletonService }
]
};
}
}
モジュールの providers 配列に登録する
- 柔軟性が高い
providedIn
と組み合わせることで、より細かい制御が可能になります。 - カスタムモジュールでサービスを管理する場合
特定のモジュール内でサービスを共有したい場合に有効です。
import { NgModule } from '@angular/core';
@NgModule({
providers: [MySingletonService]
})
export class MySharedModule {}
ファクトリ関数を使用する
- 高度なシナリオ
複雑な依存関係を持つサービスを作成する場合などに使用されます。 - サービスの生成をカスタマイズする場合
インスタンス化のタイミングや引数を制御したい場合に有効です。
import { Injectable } from '@angular/core';
export function mySingletonServiceFactory() {
return new MySingletonService();
}
@Injectable({
providedIn: 'root'
})
export class MySingletonService {
// ...
}
どの方法を選ぶべきか?
- ファクトリ関数
サービスの生成を細かく制御したい場合に利用します。 - モジュールの providers
特定のモジュール内でサービスを共有したい場合に有効です。 - forRoot()
古いプロジェクトや、カスタムモジュールでサービスを管理したい場合に利用できます。 - providedIn: 'root'
シンプルで、Angular の推奨方法です。ほとんどの場合、この方法で十分です。
Angular 2 でシングルトンサービスを作成する方法は、providedIn
プロパティの導入により、よりシンプルかつ柔軟になりました。各方法の特徴を理解し、プロジェクトの要件に合わせて適切な方法を選択することで、より効率的な開発が可能になります。
- DI (Dependency Injection)
Angular の DI は、コンポーネントやサービス間の依存関係を管理する仕組みです。シングルトンサービスは、DI を利用してアプリケーション全体で共有されます。 - シングルトンパターン
シングルトンパターンは、アプリケーション全体でただ一つのインスタンスしか存在しないオブジェクトを作成するデザインパターンです。Angular のサービスは、このパターンを簡単に実装できる仕組みを提供しています。
angular typescript angular2-routing