Angularスクロール追跡と通知

2024-10-24

Angularでスクロール位置を追跡し、他のコンポーネントに通知する

Angularにおいて、スクロール位置を追跡し、他のコンポーネントに通知する方法はいくつかあります。ここでは、そのうちの2つを紹介します。

@ViewChildとElementRefを使用する

この方法では、スクロールする要素の参照を取得し、そのスクロールイベントをリスンします。

import { Component, ViewChild, ElementRef } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-scroll-tracker',
  templateUrl: './scroll-tracker.component.html',
  styleUrls: ['./scroll-tracker.component.css']
})
export class ScrollTrackerComponent {
  @ViewChild('scrollableElement') scrollableElement!: ElementRef;

  ngOnInit() {
    this.scrollableElement.nativeElement.addEventListener('scroll', () => {
      // スクロール位置を取得し、他のコンポーネントに通知
      const scrollTop = this.scrollableElement.nativeElement.scrollTop;
      console.log('Scrolled to:', scrollTop);
      // 通知するロジックを実装
    });
  }
}

@HostListenerを使用する

この方法では、ホスト要素のスクロールイベントを直接リスンします。

import { Component, HostListener } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-scroll-tracker',
  templateUrl: './scroll-tracker.component.html',
  styleUrls: ['./scroll-tracker.component.css']
})
export class ScrollTrackerComponent {
  @HostListener('window:scroll', ['$event'])
  onScroll(event: Event) {
    // スクロール位置を取得し、他のコンポーネントに通知
    const scrollTop = window.pageYOffset;
    console.log('Scrolled to:', scrollTop);
    // 通知するロジックを実装
  }
}

通知方法

  • Subject
    Subjectを使用して、スクロール位置の値を共有し、他のコンポーネントがその値を購読して情報を取得。
  • イベントエミッター
    スクロールイベントが発生したときにイベントをエミットし、他のコンポーネントがそのイベントを購読して情報を取得。
  • サービス
    スクロール位置をサービスに保存し、他のコンポーネントからそのサービスにアクセスして情報を取得。

注意

  • @HostListenerを使用する場合、ウィンドウ全体ではなく、特定の要素のスクロールを監視したい場合は、その要素のスクロールイベントをリスンする必要があります。
  • スクロールイベントは頻繁に発生するため、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。必要に応じて、イベントの発生頻度を調整してください。



Angularスクロール追跡と通知のコード解説

import { Component, ViewChild, ElementRef } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-scroll-tracker',
  templateUrl: './scroll-tracker.component.html',
  styleUrls: ['./scroll-tracker.component.css']
})
export class ScrollTrackerComponent {
  @ViewChild('scrollableElement') scrollableElement!: ElementRef;

  ngOnInit() {
    this.scrollableElement.nativeElement.addEventListener('scroll', () => {
      // スクロール位置を取得し、他のコンポーネントに通知
      const scrollTop = this.scrollableElement.nativeElement.scrollTop;
      console.log('Scrolled to:', scrollTop);
      // 通知するロジックを実装
    });
  }
}

解説

  • // 通知するロジックを実装: ここで、他のコンポーネントにスクロール位置を通知するロジックを実装します。
  • console.log('Scrolled to:', scrollTop);: スクロール位置をコンソールに出力します。
  • scrollTop: スクロール要素のトップからのオフセットを取得します。
  • addEventListener('scroll', () => {}): スクロールイベントが発生したときに実行される関数を登録します。
  • ngOnInit(): コンポーネントが初期化されたときに実行されるメソッドです。
  • @ViewChild('scrollableElement') scrollableElement!: ElementRef;: scrollableElementという名前の要素の参照を取得します。
import { Component, HostListener } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-scroll-tracker',
  templateUrl: './scroll-tracker.component.html',
  styleUrls: ['./scroll-tracker.component.css']
})
export class ScrollTrackerComponent {
  @HostListener('window:scroll', ['$event'])
  onScroll(event: Event) {
    // スクロール位置を取得し、他のコンポーネントに通知
    const scrollTop = window.pageYOffset;
    console.log('Scrolled to:', scrollTop);
    // 通知するロジックを実装
  }
}
  • それ以降は、@ViewChildElementRefを使用する場合と同じです。
  • window.pageYOffset: ウィンドウのトップからのオフセットを取得します。
  • onScroll(event: Event): スクロールイベントが発生したときに実行される関数です。
  • @HostListener('window:scroll', ['$event']): ウィンドウのスクロールイベントが発生したときに実行されるメソッドを登録します。



IntersectionObserver APIを使用する

IntersectionObserver APIは、要素がビューポートと交差したときにコールバック関数を呼び出すためのブラウザのネイティブ機能です。これを使用して、スクロール位置を追跡し、他のコンポーネントに通知することができます。

import { Component, ElementRef, OnInit } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-scroll-tracker',
  templateUrl: './scroll-tracker.component.html',
  styleUrls: ['./scroll-tracker.component.css']
})
export class ScrollTrackerComponent implements OnInit {
  @ViewChild('scrollableElement') scrollableElement!: ElementRef;
  private observer: IntersectionObserver;

  ngOnInit() {
    this.observer = new IntersectionObserver((entries) => {
      if (entries[0].isIntersecting) {
        // 要素がビューポートと交差したときの処理
        console.log('Element is in view');
        // 通知するロジックを実装
      }
    });

    this.observer.observe(this.scrollableElement.nativeElement);
  }

  ngOnDestroy() {
    this.observer.disconnect();
  }
}
  • 要素がビューポートと交差したときに、コールバック関数が実行されます。
  • observeメソッドを使用して、監視する要素を指定します。
  • IntersectionObserverのインスタンスを作成し、コールバック関数を登録します。

window.scrollYを使用する

window.scrollYプロパティを使用して、ウィンドウのトップからのスクロール位置を取得することができます。

import { Component, HostListener } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-scroll-tracker',
  templateUrl: './scroll-tracker.component.html',
  styleUrls: ['./scroll-tracker.component.css']
})
export class ScrollTrackerComponent {
  @HostListener('window:scroll', ['$event'])
  onScroll(event: Event) {
    const scrollTop = window.scrollY;
    console.log('Scrolled to:', scrollTop);
    // 通知するロジックを実装
  }
}
  • window.scrollYプロパティを使用して、スクロール位置を取得します。
  • @HostListenerを使用して、ウィンドウのスクロールイベントをリスンします。

rxjsのfromEventを使用する

rxjsfromEventオペレーターを使用して、スクロールイベントをオブザーバブルに変換し、他のコンポーネントに通知することができます。

import { Component, ElementRef, OnInit } from '@angular/core';
import { fromEvent } from 'rxjs';
import { map } from 'rxjs/operators';

@Component({
  select   or: 'app-scroll-tracker',
  templateUrl: './scroll-tracker.component.html',
  styleUrls: ['./scroll-tracker.component.css']
})
export class ScrollTrackerComponent implements OnInit {
  @ViewChild('scrollableElement') scrollableElement!: ElementRef;

  ngOnInit() {
    fromEvent(this.scrollableElement.nativeElement, 'scroll')
      .pipe(map(() => this.scrollableElement.nativeElement.scrollTop))
      .subscribe((scrollTop) => {
        console.log('Scrolled to:', scrollTop);
        // 通知するロジックを実装
      });
  }
}
  • subscribeメソッドを使用して、オブザーバブルの値を購読します。
  • mapオペレーターを使用して、スクロール位置を取得します。
  • fromEventを使用して、スクロールイベントをオブザーバブルに変換します。

angular typescript events



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