npmでdevDependenciesをインストールする
npmでdevDependenciesのみインストールする方法 (Japanese)
npmはNode.jsのパッケージマネージャーであり、プロジェクトに必要なライブラリやモジュールを管理するツールです。devDependenciesは開発環境で必要な、テストやビルドなどのタスクに使用されるパッケージを指します。
手順:
-
プロジェクトディレクトリに移動
cd your-project-directory
-
npm installコマンドを実行
npm install --only=dev
このコマンドは、
package.json
ファイルに定義されているdevDependencies
にリストされているパッケージのみをインストールします。
理解:
- package.jsonファイル
このファイルはプロジェクトの依存関係を定義します。devDependencies
セクションには、開発環境で必要なパッケージがリストされています。 - --only=devフラグ
このフラグは、devDependencies
のみをインストールするようにnpmに指示します。
例:
package.json
ファイルが次のような場合:
{
"name": "my-project",
"version": "1.0.0",
"dependencies": {
"express": "^4.18.2"
},
"devDependencies": {
"eslint": "^8.34.0",
"jest": "^29.5.0"
}
}
npm install --only=dev
を実行すると、eslint
とjest
がインストールされますが、express
はインストールされません。
注意
- npm scripts
devDependencies
にインストールされたパッケージは、package.json
ファイルのscripts
セクションで定義されたスクリプトから使用することができます。 - production環境
devDependencies
は通常、本番環境では必要ありません。本番環境でのインストールは、dependencies
セクションにリストされているパッケージのみが行われます。
npmでdevDependenciesのみをインストールする際のコード例と解説
コード例と解説
package.json ファイルの例
{
"name": "my-project",
"version": "1.0.0",
"description": "",
"main": "index.js",
"scripts": {
"test": "jest"
},
"keywords": [],
"author": "",
"license": "ISC",
"dependencies": {
"express": "^4.18. 2" // 実行環境で必要なパッケージ
},
"devDependencies": {
"jest": "^29.5.0", // テスト用のパッケージ
"eslint": "^8.34.0" // コード品質チェック用のパッケージ
}
}
- devDependencies
開発環境で、コードのテスト、lint、ビルドなどを行うために必要なパッケージを記述します。この例では、Jest(テストフレームワーク)とESLint(コード品質チェックツール)が指定されています。 - dependencies
実行環境で実際にアプリケーションを実行するために必要なパッケージを記述します。この例では、WebアプリケーションフレームワークのExpressが指定されています。
devDependenciesのみをインストールするコマンド
npm install --only=dev
- --only=dev
このオプションを付けることで、package.jsonファイルのdevDependenciesに指定されたパッケージのみをインストールします。 - npm install
npmのパッケージインストールコマンドです。
コード例の実行と結果
上記のpackage.jsonファイルが存在するディレクトリで、上記のnpmコマンドを実行すると、JestとESLintがプロジェクトにインストールされます。Expressはインストールされません。
なぜdevDependenciesを分けるのか
- 依存関係の管理
dependenciesとdevDependenciesを分けることで、プロジェクトの依存関係をより明確に管理できます。 - プロジェクトサイズの縮小
本番環境に不要なパッケージをインストールしないことで、プロジェクトのサイズを小さく保つことができます。 - 開発環境と本番環境の分離
開発環境でしか使用しないツールを、本番環境に不要にインストールしてしまうのを防ぎます。
- pnpm
pnpmは、ディスク容量を節約できるパッケージマネージャーです。 - yarn
yarnもnpmと同様にパッケージマネージャーとして利用できます。yarnにも同様の機能があります。 - npm ci
npm ciコマンドを使うと、package-lock.jsonファイルに記述されたパッケージを厳密にインストールすることができます。
npmのdevDependenciesは、開発環境で使用するパッケージを管理するための重要な機能です。この機能を適切に活用することで、プロジェクトの開発効率を向上させることができます。
より詳しく知りたい方へ
- npm公式ドキュメント
npmの公式ドキュメントで、より詳細な情報を確認することができます。
yarn を使う
- メリット
npmよりも高速なインストール、より良い並列処理などが特徴です。 - 方法
yarn install --dev
コマンドを実行します。 - 特徴
npmの代替として人気のあるパッケージマネージャーです。npmとほぼ同じコマンドで操作できます。
pnpm を使う
- メリット
ディスク容量が限られている環境で特に効果を発揮します。
- メリット
パッケージのバージョンを細かく指定したい場合などに便利です。 - 方法
テキストエディタでpackage.jsonファイルを開き、devDependenciesセクションにインストールしたいパッケージを追加します。その後、npm install
コマンドを実行します。 - 特徴
npmコマンドを使わずに、package.jsonファイルのdevDependenciesセクションに直接パッケージを追加する方法です。
npm scripts を利用する
- メリット
複数のnpmコマンドを組み合わせたり、カスタムな処理を追加することができます。 - 方法
package.jsonファイルのscriptsセクションに、devDependenciesのインストールに関するスクリプトを定義します。 - 特徴
npm scriptsは、package.jsonファイルに定義されたスクリプトを実行するための機能です。
ワークスペース (Workspaces) を利用する
- メリット
複数のプロジェクト間でパッケージを共有したり、共通のdevDependenciesを管理することができます。 - 方法
各プロジェクトのpackage.jsonファイルをworkspaces設定に従って管理します。 - 特徴
Monorepoと呼ばれる、複数のプロジェクトを一つのリポジトリで管理する際に便利です。
どの方法を選ぶべきか?
- カスタマイズ性
npm scriptsを使うことで、より柔軟なインストール処理を実現できます。 - ディスク容量
ディスク容量が限られている場合は、pnpmがおすすめです。 - チームの開発スタイル
チームで統一したツールを使うことで、開発環境の差異を減らすことができます。 - プロジェクトの規模
小規模なプロジェクトであれば、npmやyarnで十分です。大規模なプロジェクトやMonorepoの場合は、pnpmやワークスペースが適している場合があります。
npmでdevDependenciesをインストールする方法は、npm install --only=dev
以外にも様々な方法があります。それぞれの方法には特徴があり、プロジェクトの状況に合わせて最適な方法を選択することが重要です。
- yarn lock
yarnのyarn.lock
ファイルも同様の役割を果たします。
これらのコマンドは、再現性の高い開発環境を構築する際に役立ちます。
node.js npm npm-install