Angular 2 ルート遷移時のローディング表示

2024-10-27

Angular 2 アプリケーションにおいて、ルート間の遷移時にローディング画面を表示することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。これにより、ページの読み込み中であることをユーザーに明確に示し、待機時間をよりスムーズに感じさせることができます。

実装手順

  1. ローディングコンポーネントの作成

    • 新しいコンポーネントを作成します。
    • このコンポーネントのテンプレートには、ローディングインジケーター(例えば、スピナーやプログレスバー)を表示する HTML を記述します。
    • CSS を使用して、ローディングインジケーターのスタイルを調整します。
  2. ルーティングモジュールの設定

    • RouterModule を使用して、アプリケーションのルートを定義します。
    • 各ルートに resolve ガードを追加します。このガードは、ルートに遷移する前に必要なデータを取得するための非同期処理を実行します。
    • resolve ガードが完了するまで、ローディングコンポーネントを表示します。
    • Router サービスを使用して、ルーティングイベントを購読します。
    • NavigationStart イベントが発生したときに、ローディングコンポーネントを表示します。
    • NavigationEndNavigationCancel、または NavigationError イベントが発生したときに、ローディングコンポーネントを非表示にします。

コード例

ローディングコンポーネント (loading.component.ts)

import { Component } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-loading',
  template: `
    <div class="loading-container">
      <div class="loading-spinner"></div>
    </div>
  `,
  style   s: [
    `
      .loading-container {
        // ... ローディングコンテナのスタイル
      }

      .loading-spinner {
        // ... ローディングスピナーのスタイル
      }
    `
  ]
})
export class LoadingComponent {}

ルートモジュール (app-routing.module.ts)

import { NgModule } from '@angular/core';
import { RouterModule, Routes, Resolve } from '@angular/router';
import { YourComponent } from './your.component';
import { YourResolver } from './your.resolver';

const routes: Routes = [
  {
    path: 'your-route',
    component: YourComponent,
    resolve: {
      data: YourResolver
    }
  }
];

@NgModule({
  imports: [RouterModule.forRoot(routes)],
  exports: [RouterModule]
})
export class AppRoutingModule {}

ルートモジュール (app.component.ts)

import { Component } from '@angular/core';
import { Router, Event as RouterEvent, NavigationStart, NavigationEnd, NavigationCancel, NavigationError } from '@angular/router';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent {
  public    showLoading = false;

  constructor(private router: Router) {
    this.router.events.subscribe((event: RouterEvent) => {
      if (event instanceof NavigationStart) {
        thi   s.showLoading = true;
      } else if (event instanceof NavigationEnd ||
                 event instanceof NavigationCancel ||
                 event instanceof NavigationError) {
        this.showLoadi   ng = false;
      }
    });
  }
}

HTML テンプレート

<app-loading *ngIf="showLoading"></app-loading>

注意

  • ルーティングイベントの購読とローディングコンポーネントの表示制御を適切に実装してください。
  • resolve ガードを使用して非同期データの取得を管理することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
  • ローディングインジケーターのデザインは、アプリケーションのスタイルに合わせてカスタマイズしてください。



コードの全体的な流れ

  1. ローディングコンポーネントの作成
    • ローディング画面のデザインを定義するコンポーネントを作成します。
    • HTML でローディングインジケーター(スピナーなど)を表示し、CSS でスタイリングします。
  2. ローディング状態の管理
    • Router サービスのイベントを購読し、ルート遷移の開始・終了を検知します。
    • 遷移開始時にローディングを表示し、終了時に非表示にします。

コード解説

import { Component } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-loading',
  template: `
    <div class="loading-container">
      <div class="loading-spinner"></div>
    </div>
  `,
  style   s: [
    `
      .loading-container {
        // ローディングコンテナのスタイル
      }

      .loading-spinner {
        // ローディングスピナーのスタイル
      }
    `
  ]
})
export class LoadingComponent {}
  • styles
    ローディング画面の CSS スタイルを定義します。
  • template
    ローディング画面の HTML 構造を定義します。
  • selector
    このコンポーネントを呼び出すためのセレクター名です。
import { NgModule } from '@angular/core';
import { RouterModule, Routes, Resolve } from '@angular/router';
import { YourComponent } from './your.component';
import { YourResolver } from './your.resolver';

const routes: Routes = [
  {
    path: 'your-route',
    component: YourComponent,
    resolve: {
      data: YourResolver
    }
  }
];

@NgModule({
  imports: [RouterModule.forRoot(routes)],
  exports: [RouterModule]
})
export class AppRoutingModule {}
  • resolve
    ルートに遷移する前に実行されるリゾルバーを指定します。リゾルバーは、データのフェッチなどの非同期処理を行います。
  • routes
    アプリケーションのルートを配列で定義します。
import { Component } from '@angular/core';
import { Router, Event as RouterEvent, NavigationStart, NavigationEnd, NavigationCancel, NavigationError } from '@angular/rout   er';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent {
     public showLoading = false;

  constructor(private router: Router) {
    this.router.events.subscribe((event: RouterEvent) => {
      if (event instanceof NavigationStart) {
        thi   s.showLoading = true;
      } else if (event instanceof NavigationEnd ||
                 event instanceof NavigationCancel ||
                 event instanceof NavigationError) {
        this.showLoadi   ng = false;
      }
    });
  }
}
  • NavigationEnd, NavigationCancel, NavigationError
    遷移が終了、キャンセル、エラーになったときに showLoadingfalse に設定し、ローディングを非表示にします。
  • NavigationStart
    ルート遷移が開始されたときに showLoadingtrue に設定し、ローディングを表示します。
  • router.events.subscribe
    Router のイベントを購読し、ルート遷移の状態を監視します。
  • showLoading
    ローディング状態を表すフラグです。
<app-loading *ngIf="showLoading"></app-loading>
  • *ngIf ディレクティブを使用して、showLoadingtrue の場合に app-loading コンポーネントを表示します。

各コードの役割

  • HTML テンプレート
    ローディングコンポーネントを表示する場所を指定します。
  • app.component.ts
    ルート遷移の状態を監視し、ローディング表示の制御を行います。
  • app-routing.module.ts
    アプリケーションのルートを定義し、各ルートに遷移する際の処理を指定します。
  • loading.component.ts
    ローディング画面の見た目と構造を定義します。

ポイント

  • *ngIf
    条件に基づいて要素の表示/非表示を切り替えることができます。
  • RouterEvent
    NavigationStart, NavigationEnd などのイベントを購読することで、ルート遷移の状態を細かく制御できます。
  • resolve
    データのフェッチなどの非同期処理を行う際に使用します。resolve が完了するまでローディング表示を続けることで、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
  • Angular Material
    Angular Material のプログレスバーやスピナーなどのコンポーネントを利用すると、簡単にローディング画面を実装できます。
  • CSS
    ローディングインジケーターのアニメーションやデザインをカスタマイズすることができます。



Angular Material の Progress Spinner

Angular Material は、Angular 用のUIコンポーネントを提供するライブラリです。Progress Spinner というコンポーネントは、ローディング状態を視覚的に表現するのに非常に便利です。

import { Component } from '@angular/core';
import { MatProgressSpinnerModule } from '@angular/material/progress-spinner';

// ...

@Component({
  selector: 'app-loading',
  templateUrl: './l   oading.component.html',
  styleUrls: ['./loading.component.css'],
  standalone: true,
  imports: [MatProgressSpinnerModule]
})
export class LoadingComp   onent {}
<mat-progress-spinner mode="indeterminate"></mat-progress-spinner>

Angular Material を利用することで、少ないコードでスタイリッシュなローディング画面を作成できます。

RxJS を活用したアプローチ

RxJS を使用すると、非同期処理をより柔軟に扱うことができます。BehaviorSubject を利用してローディング状態を管理し、switchMap を使ってルート遷移時の非同期処理を制御することができます。

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { BehaviorSubject } from 'rxjs';
import { switchMap } from 'rxjs/operators';

// ...

@Componen   t({
  // ...
})
export class AppComponent implements OnInit {
  isLoading$ = new BehaviorSubject<boolean>(false);

  constructor(private router: Router) {}

  ngOnInit() {
    this.router.events
      .pipe(
        switchMap(event => {
          if (event instanceof NavigationStart) {
            this.isLoading$.next(true);
            // 非同期処理 (例: データのフェッチ)
            return of(null).pipe(delay(1000)); // 1秒後に完了をシミュレート
          } else if (event instanceof NavigationEnd ||
                     event instanceof NavigationCancel ||
                     event instanceof NavigationError) {
            this.isLoading$.next(fa   lse);
          }
          return of(null);
        })
      )
      .subscribe();
  }
}

この方法では、非同期処理の完了と同時にローディング状態を更新することができます。

カスタムサービスの作成

ローディング状態を管理する専用のサービスを作成し、他のコンポーネントから共有することで、コードの再利用性を高めることができます。

import { Injectable } from '@angular/core';
import { BehaviorSubject } from 'rxjs';

@Injectable({ providedIn: 'root' })
export class LoadingService {
  private isLoad   ingSource = new BehaviorSubject<boolean>(false);
  isLoading$ = this.isLoadingSource.asObservab   le();

  show() {
    this.isLoadingSource.next(true);
  }

  hide() {
    this.isLoadingSource.next(false);
  }
}

他のコンポーネントでは、このサービスをインジェクトして show() メソッドと hide() メソッドを呼び出すことで、ローディング状態を制御できます。

  • Interceptors
    HTTPリクエストのインターセプターを使用して、リクエストの開始と終了時にローディング状態を更新することができます。
  • NgRx
    NgRx を使用して、ローディング状態をグローバルな状態管理に組み込むことができます。

どの方法を選ぶべきか

  • 大規模アプリケーション
    NgRx は、大規模なアプリケーションで状態管理を統一したい場合に適しています。
  • 再利用性
    カスタムサービスは、複数のコンポーネントでローディング状態を共有したい場合に便利です。
  • 柔軟性
    RxJS は非同期処理を細かく制御したい場合に適しています。
  • シンプルさ
    Angular Material は手軽に実装できます。

これらの方法を組み合わせることで、より複雑なローディング表示を実現することも可能です。ご自身のアプリケーションの要件に合わせて最適な方法を選択してください。

  • アクセシビリティ
    視覚障がいのあるユーザーにも配慮し、スクリーンリーダーに対応したローディング表示を実装しましょう。
  • パフォーマンス
    過剰なローディング表示は、ユーザーエクスペリエンスを低下させる可能性があります。必要な場合にのみローディング表示を行うようにしましょう。

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