Angular 2 でのフォームバリデーション: フォームビルダーを使用して複雑なフォームを簡単に作成する方法

2024-07-27

Angular 2 での複数バリデーターの使用:詳細ガイド

複数バリデーターを適用する方法

以下の2つの主要な方法で、Angular 2 フォームに複数のバリデーターを適用することができます。

Validators.compose() を使用する

例:

import { Validators, FormControl } from '@angular/forms';

const control = new FormControl('', Validators.compose([
  Validators.required,
  Validators.minLength(5),
  Validators.maxLength(10),
]));

この例では、FormControl に 3 つのバリデーターを適用しています。

  • Validators.required:入力値が必須であることを確認します。
  • Validators.minLength(5):入力値が 5 文字以上であることを確認します。

カスタムバリデーター関数を使用する

独自のバリデーションロジックを実装したい場合は、カスタムバリデーター関数を作成することができます。この関数は、FormControl インスタンスに渡される引数 control を介してフォームコントロールへのアクセスを提供されます。

import { AbstractControl, ValidationErrors } from '@angular/forms';

function passwordMatchValidator(control: AbstractControl): ValidationErrors | null {
  const password = control.get('password').value;
  const confirmPassword = control.get('confirmPassword').value;

  if (password !== confirmPassword) {
    return { passwordMismatch: true };
  }

  return null;
}

この例では、passwordMatchValidator というカスタムバリデーター関数を作成しています。この関数は、FormGroup インスタンスに適用され、password コントロールと confirmPassword コントロールの値を比較します。値が一致しない場合は、passwordMismatch エラーオブジェクトを返します。

このカスタムバリデーター関数は、以下のように FormGroup に適用することができます。

const formGroup = new FormGroup({
  password: new FormControl('', Validators.required),
  confirmPassword: new FormControl('', Validators.required),
}, { validators: [passwordMatchValidator] });

複数のバリデーターとエラーメッセージの処理

複数のバリデーターを組み合わせる場合、それぞれのバリデーターがエラーを検出した場合に、どのようにエラーメッセージを処理するのかを検討する必要があります。

Angular 2 では、以下の方法でエラーメッセージを処理することができます。

  • errors プロパティを使用する: FormControl または FormGroup インスタンスの errors プロパティには、現在のバリデーションエラーに関するオブジェクトが含まれています。このオブジェクトを使用して、特定のエラーメッセージにアクセスしたり、カスタムエラーメッセージを表示したりすることができます。
  • touched および dirty プロパティを使用する: FormControl インスタンスの touched および dirty プロパティを使用して、ユーザーがフォームコントロールとやり取りしたかどうかを確認できます。この情報を使用して、エラーメッセージを表示するタイミングを制御することができます。

Angular 2 での複数バリデーターの使用は、フォーム入力の検証を強化し、より複雑な検証ロジックを実装するための強力な方法です。Validators.compose() 関数とカスタムバリデーター関数を組み合わせることで、さまざまな要件に合わせて柔軟なバリデーションルールを作成することができます。

上記に加えて、以下の点にも注意する必要があります。

  • 互いに矛盾するバリデーターを組み合わせないようにする。
  • エラーメッセージが明確でわかりやすいことを確認する。
  • ユーザーエクスペリエンスを考慮して、エラーメッセージを表示するタイミングを制御する。



この例では、ユーザ登録フォームを作成します。このフォームには、以下の入力フィールドが含まれます。

  • 名前
  • メールアドレス
  • パスワード
  • 確認用パスワード

フォームコンポーネント

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { FormGroup, FormControl, Validators, AbstractControl, ValidationErrors } from '@angular/forms';

@Component({
  selector: 'app-register-form',
  templateUrl: './register-form.component.html',
  styleUrls: ['./register-form.component.css']
})
export class RegisterFormComponent implements OnInit {

  registerForm: FormGroup;

  constructor() { }

  ngOnInit(): void {
    this.registerForm = new FormGroup({
      name: new FormControl('', Validators.compose([
        Validators.required,
        Validators.minLength(3),
        Validators.maxLength(20)
      ])),
      email: new FormControl('', [Validators.required, Validators.email]),
      password: new FormControl('', Validators.required),
      confirmPassword: new FormControl('', Validators.required),
    }, {
      validators: [this.passwordMatchValidator]
    });
  }

  passwordMatchValidator(control: AbstractControl): ValidationErrors | null {
    const password = control.get('password').value;
    const confirmPassword = control.get('confirmPassword').value;

    if (password !== confirmPassword) {
      return { passwordMismatch: true };
    }

    return null;
  }

  onSubmit() {
    // フォームの値を処理する
    console.log(this.registerForm.value);
  }
}

テンプレート

<form [formGroup]="registerForm" (ngSubmit)="onSubmit()">
  <div class="form-group">
    <label for="name">名前</label>
    <input type="text" class="form-control" id="name" formControlName="name">
  </div>

  <div class="form-group">
    <label for="email">メールアドレス</label>
    <input type="email" class="form-control" id="email" formControlName="email">
  </div>

  <div class="form-group">
    <label for="password">パスワード</label>
    <input type="password" class="form-control" id="password" formControlName="password">
  </div>

  <div class="form-group">
    <label for="confirmPassword">確認用パスワード</label>
    <input type="password" class="form-control" id="confirmPassword" formControlName="confirmPassword">
  </div>

  <button type="submit" class="btn btn-primary">登録</button>
</form>

説明

この例では、以下の点に注目してください。

  • registerForm という FormGroup インスタンスを使用して、フォームをモデル化しています。
  • 各入力フィールドは、FormControl インスタンスを使用して個別に作成されています。
  • Validators.compose() 関数を使用して、name 入力フィールドに 3 つのバリデーターを適用しています。
  • passwordMatchValidator というカスタムバリデーター関数を作成して、パスワードと確認用パスワードが一致しているかどうかを確認しています。
  • テンプレートを使用して、フォームの HTML をレンダリングしています。
  • formGroup ディレクティブを使用して、フォームをテンプレートにバインドしています。
  • (ngSubmit) イベントを使用して、フォーム送信時の処理を定義しています。

この例は、Angular 2 で複数バリデーターを使用してフォーム入力のバリデーションを実装する方法を理解するための出発点となります。

この例に加えて、以下の機能を追加することができます。

  • エラーメッセージの表示
  • 非同期バリデーション
  • ダイナミックなフォームコントロール



Angular 2 での複数バリデーション:代替アプローチ

Reactive Forms の AsyncValidatorFn と ValidatorFn

Reactive Forms では、AsyncValidatorFnValidatorFn 関数を使用して、非同期および同期バリデーションをそれぞれ定義することができます。これらの関数は、FormControl または FormGroup インスタンスに渡すことができます。

import { AbstractControl, ValidationErrors, AsyncValidatorFn } from '@angular/forms';

function forbiddenEmailValidator(control: AbstractControl): Promise<ValidationErrors | null> {
  return new Promise((resolve, reject) => {
    setTimeout(() => {
      if (control.value === '[email protected]') {
        resolve({ forbiddenEmail: true });
      } else {
        resolve(null);
      }
    }, 1000);
  });
}

const formGroup = new FormGroup({
  email: new FormControl('', [Validators.required, Validators.email], forbiddenEmailValidator),
});

この例では、forbiddenEmailValidator という非同期バリデーター関数を作成しています。この関数は、email 入力フィールドに [email protected] という値が入力されていないことを確認します。

フォームビルダーを使用する

Angular Reactive Forms には、フォームビルダーと呼ばれる便利なツールが用意されています。フォームビルダーを使用して、フォームグループとフォームコントロールを簡単に作成し、バリデーションを定義することができます。

import { FormBuilder, Validators } from '@angular/forms';

const formBuilder = new FormBuilder();

const formGroup = formBuilder.group({
  name: ['', [Validators.required, Validators.minLength(3)]],
  email: ['', [Validators.required, Validators.email]],
  password: ['', Validators.required],
  confirmPassword: ['', Validators.required],
}, { validators: [passwordMatchValidator] });

この例では、フォームビルダーを使用して FormGroup インスタンスを作成しています。フォームビルダーは、Validators オブジェクトから組み込みのバリデーターを簡単に追加することができます。

カスタムバリデーションライブラリを使用する

Angular には、ng-zorro-antdngx-validate のような、フォームバリデーションを容易にするサードパーティ製のライブラリが多数存在します。これらのライブラリは、カスタムバリデーションロジックの実装を簡素化し、コードをより簡潔にすることができます。

RxJS を使用する

RxJS は、非同期処理を管理するためのReactive Extensionsライブラリです。RxJS を使用して、フォームバリデーションロジックをより複雑で反応的にすることができます。

import { Observable, combineLatest } from 'rxjs';
import { map, switchMap } from 'rxjs/operators';
import { AbstractControl, ValidationErrors } from '@angular/forms';

function uniqueUsernameValidator(control: AbstractControl): Observable<ValidationErrors | null> {
  return control.valueChanges.pipe(
    switchMap((username) => {
      return this.userService.checkUsernameAvailability(username).pipe(
        map((isAvailable) => {
          if (!isAvailable) {
            return { usernameTaken: true };
          }

          return null;
        })
      );
    })
  );
}

const formGroup = new FormGroup({
  username: new FormControl('', [Validators.required], uniqueUsernameValidator),
});

この例では、uniqueUsernameValidator という RxJS ベースのバリデーター関数を作成しています。この関数は、username 入力フィールドの値が既に使用されているかどうかを非同期に確認します。

Angular 2 で複数バリデーションを実装する方法はいくつかあります。それぞれの方法には、長所と短所があります。最適な方法は、特定の要件と開発者の好みによって異なります。


typescript angular



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