Angular API プロキシ設定
AngularとAngular CLIにおけるAPIリクエストの代理サーバーへのプロキシ設定
AngularとAngular CLIを使用している場合、APIリクエストを別のサーバーにプロキシ設定することで、開発環境や本番環境におけるさまざまなメリットを得ることができます。以下にその方法を解説します。
angular.jsonファイルの編集
Angular CLIプロジェクトのルートディレクトリにあるangular.json
ファイルをテキストエディタで開きます。
devServerプロパティの追加または編集
projects
オブジェクト内のプロジェクトのarchitect
プロパティの下にあるserve
ターゲットのoptions
オブジェクトに、proxy
プロパティを追加または編集します。
"projects": {
"your-project-name": {
"architect": {
"serve": {
"options": {
"proxy": {
"/api": {
"target": "http://your-api-server.com",
"secure": false,
"changeOrigin": true,
"pathRewrite": { "^/api": "" }
}
}
}
}
}
}
}
pathRewrite
プロパティ: プロキシされたリクエストのパスを書き換える場合に使用します。changeOrigin
プロパティ: 実際のAPIサーバーのヘッダを隠す場合にtrue
に設定します。secure
プロパティ: HTTPSプロトコルを使用する場合にtrue
に設定します。target
プロパティ: 実際のAPIサーバーのURLを指定します。/api
(または任意のパス): プロキシの対象となるパスです。proxy
オブジェクト: プロキシ設定を定義します。
プロジェクトの再起動
変更を保存し、Angular CLIを使用してプロジェクトを再起動します。
ng serve
これで、http://localhost:4200/api
にアクセスすると、実際にはhttp://your-api-server.com
にリクエストが転送されるようになります。
使用例
- 本番環境
APIサーバーが別のドメインまたはサブドメインにある場合、セキュリティ上の理由やパフォーマンスの最適化のためにプロキシを使用することができます。 - 開発環境
APIサーバーがローカルで実行されている場合、開発中にネットワークの問題やサーバーのダウンタイムの影響を受けずに開発を進めることができます。
AngularにおけるAPIリクエストのプロキシ設定のコード例
"projects": {
"your-project-name": {
"architect": {
"serve": {
"options": {
"proxy": {
"/api": {
"target": "http://your-api-server.com",
"secure": false,
"changeOrigin": true,
"pathRewrite": { "^/api": "" }
}
}
}
}
}
}
}
http://your-api-server.com
: 実際のAPIサーバーのURL/api
: プロキシの対象となるパス
Angularアプリケーションでのリクエスト
import { HttpClient } from '@angular/common/http';
constructor(private http: HttpClient) {}
getData() {
return this.http.get('/api/data');
}
このコードでは、/api/data
というパスにHTTP GETリクエストを送信しています。実際のAPIリクエストは、angular.json
ファイルで設定されたプロキシによってhttp://your-api-server.com/data
に転送されます。
複数のプロキシ設定
複数のAPIサーバーにプロキシを設定する場合、proxy
オブジェクトに複数のエントリを追加します。
"proxy": {
"/api": {
"target": "http://api1.example.com"
},
"/other-api": {
"target": "http://api2.example.com"
}
}
HTTP Interceptorの使用
- コード例
- 利点
より柔軟なプロキシ設定が可能で、複数のリクエストを共通のロジックで処理できます。
import { Injectable, Injector } from '@angular/core';
import { HttpInterceptor, HttpRequest, HttpHandler, HttpEvent } from '@angular/common/http';
import { Observable } from 'rxjs';
@Injectable()
export class ApiProxyInterceptor implements HttpInterceptor {
constructor(private injector: Injector) {}
intercept(request: HttpRequest<any>, next: HttpHandler): Observable<Http Event<any>> {
const apiUrl = 'http://your-api-server.com'; // 実際のAPIサーバーのURL
// APIリクエストかどうかを判定
if (request.url.startsWith('/api')) {
const newUrl = request.url.replace('/api', apiUrl);
request = request.clone({ url: newUrl });
}
return next.handle(request);
}
}
Proxy Serverの直接使用
- コード例 (Node.js)
- 利点
より高度なプロキシ機能やパフォーマンスチューニングが可能ですが、追加のサーバーが必要になります。
``javascript const http = require('http'); const httpProxy = require('http-proxy');
const proxy = httpProxy.createProxyServer({ target: '' });
const server = http.createServer((req, res) => { if (req.url.startsWith('/api')) { proxy.web(req, res); } else { // 他のリクエストを処理 } });
server.listen(8080); ``
Cloudサービスの利用
- 注意点
費用が発生する場合があります。 - 利点
管理が容易で、スケーラビリティやセキュリティ機能が提供されています。
選択基準
- 管理負担
クラウドサービスは管理が容易ですが、費用が発生する場合があります。 - パフォーマンス
プロキシサーバーの直接使用やクラウドサービスは、よりパフォーマンスを重視する場合に適しています。 - 柔軟性
HTTP Interceptorは柔軟性が高く、複数のリクエストを共通のロジックで処理できます。
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