React.jsのHTML設定方法の違い

2024-09-12

React.js での innerHTML と dangerouslySetInnerHTML の違い

React.js において、HTML の要素のコンテンツを動的に設定する方法は主に 2 つあります。一つは innerHTML プロパティを使用する方法、もう一つは dangerouslySetInnerHTML プロパティを使用する方法です。これらの方法の違いと使いどころについて説明します。

innerHTML プロパティ

  • 注意
    ユーザー入力や外部ソースからのコンテンツを直接 innerHTML に設定すると、クロスサイトスクリプティング (XSS) の脆弱性を引き起こす可能性があります。
  • 使用方法
    <div id="myDiv"></div>
    
    const myDiv = document.getElementById('myDiv');
    myDiv.innerHTML = 'This is a static HTML content.';
    
  • 用途
    信頼できるソースからの静的な HTML コンテンツを設定する場合に適しています。

dangerouslySetInnerHTML プロパティ

  • 注意
    dangerouslySetInnerHTML は非常に強力なツールであり、誤用するとセキュリティリスクが生じます。必ず信頼できないソースからのコンテンツに対してのみ使用し、適切なサニタイズ処理を施してください。
  • 使用方法
    <div dangerouslySetInnerHTML={{ __html: 'This is a dynamic HTML content.' }}></div>
    
  • 用途
    信頼できないソースからの HTML コンテンツを設定する場合に、XSS 攻撃を防止するために使用します。

いつどちらを使うべきか

  • 信頼できないソースからの動的な HTML
    dangerouslySetInnerHTML を使用し、適切なサニタイズ処理を施す。
  • 信頼できるソースからの静的な HTML
    innerHTML を使用。



innerHTML の例

import React, { useRef, useEffect } from 'react';

function MyComponent() {
  const myDivRef = useRef(null);

  useEffect(() => {
    if (myDivRef.current) {
      myDivRef.current.innerHTML = '<b>これは静的なHTMLです。</b>';
    }
  }, []);

  return (
    <div ref={myDivRef}></div>
  );
}
  • 解説
    • useRefdiv 要素への参照を取得し、useEffect でその要素の innerHTML プロパティに直接 HTML 文字列を設定しています。
    • 注意
      ユーザー入力や外部ソースからのコンテンツを直接 innerHTML に設定すると、XSS 攻撃の危険性があります。
import React from 'react';

function MyComponent() {
  const dynamicHtml = '<b>これは動的なHTMLです。</b><script>alert("XSS攻撃!")</script>';

  return (
    <div dangerouslySetInnerHTML={{ __html: dynamicHtml }}></div>
  );
}
  • 解説
    • dangerouslySetInnerHTML プロパティに、__html キーを持つオブジェクトを渡します。
    • オブジェクトの値が、実際に DOM に挿入される HTML 文字列になります。

XSS 攻撃の防止策

import React from 'react';
import DOMPurify from 'dompurify';

function MyComponent() {
  const untrustedHtml = '<b>ユーザーが入力したHTML:</b><script>alert("XSS攻撃!")</script>';
  const sanitizedHtml = DOMPurify.sanitize(untrustedHtml);

  return (
    <div dangerouslySetInnerHTML={{ __html: sanitizedHtml }}></div>
  );
}
  • 解説
    • DOMPurify などのライブラリを使用して、ユーザー入力などの信頼できない HTML をサニタイズします。
    • サニタイズ処理を行うことで、XSS 攻撃を防ぐことができます。
  • dangerouslySetInnerHTML
    信頼できない動的な HTML を設定する場合に使用するが、必ずサニタイズ処理を行う。
  • innerHTML
    信頼できる静的な HTML を設定する場合に使用する。

どちらを使用するべきか

どちらを選ぶべきか迷う場合は、常に dangerouslySetInnerHTML を使用し、適切なサニタイズ処理を行うことを推奨します。

  • XSS 攻撃を防ぐためには、常に最新のセキュリティ対策を心掛けることが重要です。
  • dangerouslySetInnerHTML はその名のとおり危険なプロパティであるため、慎重に使用してください。
  • React では、JSX を使用することで、より安全かつ直感的に HTML 構造を記述できます。

より詳細な情報については、React の公式ドキュメントを参照してください。

ポイント

  • React の公式ドキュメントへのリンクを提示する。
  • より安全な方法として JSX を紹介する。
  • どちらの方法を選ぶべきか、具体的な判断基準を示す。
  • XSS 攻撃の危険性と、それを防ぐための対策を具体的に説明する。
  • コード例を具体的に示し、それぞれのコードの解説を丁寧に行う。



JSX を活用した直接的な HTML 構造の記述

React の最大の特徴の一つである JSX を利用することで、JavaScript の中に HTML 構造を直接記述することができます。これは、React のコンポーネントを組み立てる際に最も一般的な方法です。

function MyComponent() {
  const name = 'Taro';
  return (
    <div>
      <h1>こんにちは、{name}さん!</h1>
      <p>これは JSX を使った例です。</p>
    </div>
  );
}

JSX は、React のコンパイラーによって JavaScript のオブジェクトに変換され、最終的には DOM にレンダリングされます。

テンプレートリテラルを用いた文字列の生成

テンプレートリテラルを使用することで、変数や式を埋め込んだ文字列を生成できます。この生成された文字列を、例えば dangerouslySetInnerHTML プロパティに渡すことも可能です。ただし、この方法も XSS のリスクがあるため、十分に注意が必要です。

function MyComponent() {
  const name = 'Taro';
  const template = `<h1>こんにちは、${name}さん!</h1>`;
  return (
    <div dangerouslySetInnerHTML={{ __html: template }}></div>
  );
}

コンポーネントの分割

複雑な HTML 構造を複数の小さなコンポーネントに分割することで、コードの可読性を高め、再利用性を向上させることができます。

function Greeting({ name }) {
  return <h1>こんにちは、{name}さん!</h1>;
}

function MyComponent() {
  return (
    <div>
      <Greeting name="Taro" />
      <p>これはコンポーネント分割の例です。</p>
    </div>
  );
}

ライブラリの活用

サードパーティ製のライブラリを利用することで、より高度な HTML 生成機能を実現できます。例えば、Rich Text Editor や Markdown パーサーなどを利用することで、複雑なコンテンツを簡単に扱うことができます。

どの方法を選ぶべきか?

  • 高度な機能
    サードパーティ製のライブラリ
  • 複雑な HTML 構造
    コンポーネント分割
  • 動的なコンテンツ
    JSX と共に、状態管理 (useState, useReducer) を活用
  • シンプルな静的な HTML
    JSX を直接使用

React.js で HTML を設定する方法には、innerHTML や dangerouslySetInnerHTML 以外にも、JSX、テンプレートリテラル、コンポーネント分割、ライブラリの活用など、様々な選択肢があります。これらの方法を適切に使い分けることで、より安全かつ柔軟な React アプリケーションを開発することができます。

重要なポイント

  • ライブラリ
    特定の機能を実現するための強力なツール
  • コンポーネント分割
    コードの可読性と再利用性を向上
  • dangerouslySetInnerHTML
    XSS のリスクがあるため、慎重に使用
  • JSX
    React の基本的な構文であり、最も一般的な方法

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