Angularビルド出力先変更方法
Angular CLIでng build
後のdistフォルダのパスを変更する方法
Angular CLIを使用してAngularプロジェクトをビルドすると、デフォルトではdist
という名前のフォルダにビルド成果物が生成されます。このフォルダのパスを変更したい場合、以下の方法を使用できます。
angular.jsonファイルの編集
Angularプロジェクトのルートディレクトリにあるangular.json
ファイルを開き、projects
セクション内のプロジェクトオブジェクトを編集します。
{
"$schema": "./node_modules/@angular/cli/lib/config/schema.json",
"cli": {
"analytics": false
},
"version": 1,
"projects": {
"your-project-name": {
"root": "",
"sourceRoot": "src",
"projectType": "application",
"prefix": "app",
"architect": {
"build": {
"builder": "@angular-devkit/build-angular:browser",
"options": {
"o utputPath": "path/to/your/desired/output/folder"
}
}
}
}
}
}
上記例では、outputPath
プロパティの値を希望する出力フォルダのパスに変更しています。
ng buildコマンドのオプションの使用
コマンドラインでng build
を実行する際に、--output-path
オプションを使用して出力フォルダを指定することもできます。
ng build --output-path path/to/your/desired/output/folder
Angular CLIの構成ファイルの使用
Angular CLIの構成ファイルを編集して、デフォルトの出力フォルダを設定することもできます。詳細については、Angular CLIのドキュメントを参照してください。
Angularビルド出力先を変更するコード例と解説
Angular CLIのangular.json
ファイルの編集
Angularプロジェクトのルートディレクトリにあるangular.json
ファイルは、プロジェクトの設定を記述するファイルです。このファイルのoutputPath
プロパティを変更することで、ビルド出力先のフォルダを指定できます。
{
"projects": {
"your-project-name": {
"architect": {
"build": {
"options": {
"outputPath": "path/to/your/desired/output/folder"
}
}
}
}
}
}
path/to/your/desired/output/folder
: 任意の出力先パスを指定します。例えば、dist/my-app
のように指定すると、dist
フォルダ内のmy-app
フォルダに出力されます。your-project-name
: プロジェクトの名前を実際のプロジェクト名に置き換えてください。
ng build
コマンドの実行
ng build --output-path path/to/your/desired/output/folder
コード例と解説
# angular.jsonファイルを編集して、出力先をdist/customに変更
# (プロジェクトのルートディレクトリで実行)
ng update --project=your-project-name --configuration=production --output-path=dist/custom
解説
--output-path=dist/custom
: 出力先をdist/custom
に変更します。--configuration=production
: プロダクション環境向けのビルドを行います。--project=your-project-name
: 更新対象のプロジェクトを指定します。ng update
コマンドは、Angularプロジェクトを更新するためのコマンドです。
- カスタムスクリプト
package.json
ファイルにカスタムスクリプトを作成することで、ng build
コマンドを自動化するなど、より複雑な処理を行うことができます。 - base-hrefオプション
出力先がサブディレクトリの場合、base-href
オプションを使用してベースパスを設定する必要があります。
注意点
- ビルド後の処理(デプロイなど)も、出力先の変更に合わせて調整する必要があります。
- 出力先を変更すると、既存の設定やスクリプトが動作しなくなる可能性があります。
angular.json
ファイルの編集は、プロジェクト全体に影響を与えるため、慎重に行う必要があります。
Angularのビルド出力先を変更するには、angular.json
ファイルのoutputPath
プロパティを編集するか、ng build
コマンドの--output-path
オプションを使用します。どちらの方法を選択するかは、プロジェクトの規模や要件によって異なります。
- より詳細な情報は、Angular CLIの公式ドキュメントを参照してください。
- 上記のコード例は、Angular CLIのバージョンによって若干異なる場合があります。
base-href
オプションは何ですか?- 出力先を変更すると、何が変わるのですか?
- ビルドされたファイルの出力先が変わる
index.html
などのファイル内のパスが変わる可能性がある
- なぜ出力先を変更したいのですか?
- 複数のアプリケーションを一つのサーバーでホスティングする場合
- ビルド成果物を特定のディレクトリに集約したい場合
- CI/CDパイプラインに合わせた出力構造にしたい場合
Angularビルド出力先変更の代替方法
Angular CLIのng build
コマンドで、ビルド出力先(dist
フォルダ)を変更する方法として、angular.json
ファイルの編集や--output-path
オプションの使用など、これまでいくつかの方法を紹介してきました。
カスタムビルドスクリプトの作成
- デメリット
- メンテナンスコストが増える可能性がある
- チームメンバー全員がスクリプトの内容を理解する必要がある
- メリット
angular.json
ファイルを直接編集せずに、ビルドプロセスをカスタマイズできる- 複雑なビルドロジックを組み込むことができる
手順
package.json
ファイルのscripts
セクションにカスタムスクリプトを追加します。"scripts": { "build:custom": "ng build --output-path=dist/custom && cp -r dist/custom/assets dist/custom/static" }
- コマンドラインからカスタムスクリプトを実行します。
npm run build:custom
Angular CLIのカスタムビルダの作成
- デメリット
- 学習コストが高い
- Angular CLIの内部構造を理解する必要がある
- メリット
- Angular CLIの機能を拡張できる
- 再利用可能なビルドロジックを作成できる
- カスタムビルダを作成するためのライブラリを作成します。
angular.json
ファイルでカスタムビルダを指定します。
Dockerを使ったビルド環境の構築
- デメリット
- Dockerの知識が必要になる
- メリット
- ビルド環境の再現性が高まる
- 異なる環境でのビルドが可能になる
- Dockerfileを作成し、ビルド環境を定義します。
- Dockerイメージを作成し、コンテナを実行します。
CI/CDパイプラインとの連携
- デメリット
- CI/CDツールの設定が必要になる
- メリット
- 自動化されたビルドとデプロイが可能になる
- ビルド結果を簡単に管理できる
手順
CI/CDツール(Jenkins、GitHub Actionsなど)の設定ファイルに、ビルドコマンドと出力先の設定を追加します。
どの方法を選ぶべきか?
最適な方法は、プロジェクトの規模、チームのスキルセット、CI/CD環境などによって異なります。
- 高度なカスタマイズ
カスタムビルドスクリプトの作成、Angular CLIのカスタムビルダの作成 - シンプルなカスタマイズ
angular.json
ファイルの編集や--output-path
オプションの使用
Angularビルド出力先を変更する方法として、angular.json
ファイルの編集や--output-path
オプションの使用以外にも、カスタムビルドスクリプトの作成、Angular CLIのカスタムビルダの作成、Dockerを使ったビルド環境の構築、CI/CDパイプラインとの連携など、さまざまな方法があります。
これらの方法を組み合わせることで、より柔軟かつ効率的なビルドプロセスを実現することができます。
- 各方法の詳細については、Angular CLIの公式ドキュメントや、それぞれのツールのドキュメントを参照してください。
- 上記の方法は一例であり、他にも様々な方法があります。
angular angular-cli