Angular で非同期データ処理を極める:RxJS、ngFor、Async Pipe の連携技

2024-05-19

TypeScript、Angular、RxJS を用いた Observable オブジェクトの配列を ngFor と Async Pipe で処理する方法

シナリオ

データソースから取得した Observable オブジェクトの配列を、テンプレートでループ処理して表示したいとします。それぞれのオブジェクトは非同期で取得されるため、Observable を適切に処理する必要があります。

解決策

  1. async パイプを使用する

async パイプは、Observable の値を自動的に購読し、テンプレートで利用できるようにします。以下の例のように、ngFor ディレクティブと組み合わせて使用することで、Observable オブジェクトの配列をループ処理できます。

<ng-container *ngIf="items$ | async as items">
  <div *ngFor="let item of items">
    {{ item.name }}
  </div>
</ng-container>

この例では、items$ は Observable オブジェクトの配列を保持する変数です。async パイプは、items$ の値を購読し、items という名前のローカル変数に代入します。ngFor ディレクティブは、items 配列をループ処理し、それぞれの要素を item 変数に代入します。

  1. rxFor ディレクティブを使用する

rxFor ディレクティブは、RxJS の拡張機能であり、ngFor ディレクティブと同様の機能を提供しますが、Observable に特化しています。以下の例のように、rxFor ディレクティブを使用することで、async パイプを省略できます。

<ng-container *rxFor="let item of items$">
  <div>
    {{ item.name }}
  </div>
</ng-container>

この例は、上記の例とほぼ同じですが、rxFor ディレクティブを使用している点が異なります。rxFor ディレクティブは、items$ Observable を自動的に購読し、それぞれの要素を item 変数に代入します。

補足

  • async パイプと rxFor ディレクティブは、どちらも Observable の値を購読します。どちらを使用するかは、個人の好みや状況によって判断できます。
  • Observable の値が変化するたびに、テンプレートが自動的に更新されます。
  • async パイプと rxFor ディレクティブは、Angular 4 以降で使用できます。

このチュートリアルでは、TypeScript、Angular、RxJS を使って、Observable オブジェクトの配列を ngFor と Async Pipe で処理する方法を説明しました。これらのテクニックを活用することで、非同期データの処理を簡潔かつ効率的に行うことができます。




    TypeScript、Angular、RxJS を用いた Observable オブジェクトの配列を ngFor と Async Pipe で処理するサンプルコード

    app.component.ts

    import { Component, OnInit } from '@angular/core';
    import { HttpClient } from '@angular/common/http';
    import { Observable } from 'rxjs';
    
    @Component({
      selector: 'app-root',
      templateUrl: './app.component.html',
      styleUrls: ['./app.component.css']
    })
    export class AppComponent implements OnInit {
      items$: Observable<any[]>;
    
      constructor(private http: HttpClient) { }
    
      ngOnInit(): void {
        this.items$ = this.http.get('https://jsonplaceholder.typicode.com/posts');
      }
    }
    
    <ng-container *ngIf="items$ | async as items">
      <div *ngFor="let item of items">
        <h2>{{ item.title }}</h2>
        <p>{{ item.body }}</p>
      </div>
    </ng-container>
    

    このコードは以下の動作をします。

    1. AppComponent コンポーネントのコンストラクタで、HttpClient サービスを注入します。
    2. ngOnInit メソッドで、HttpClient を使って https://jsonplaceholder.typicode.com/posts エンドポイントからデータを取得します。
    3. 取得したデータは Observable オブジェクトの配列として items$ プロパティに格納されます。
    4. テンプレートで ngIf ディレクティブを使用して、items$ Observable の値が取得された場合のみコンテンツを表示します。
    5. async パイプを使用して、items$ Observable の値を items 変数に代入します。
    6. ngFor ディレクティブを使用して、items 配列をループ処理し、それぞれの要素を item 変数に代入します。
    7. テンプレートで item 変数のプロパティを使用して、取得したデータを表示します。

    この例は、基本的な使用方法を示すものです。実際のアプリケーションでは、必要に応じてコードを拡張することができます。

    • この例では、HttpClient を使用して非同期でデータを取得しています。他の方法で Observable オブジェクトの配列を作成することもできます。
    • エラー処理については、この例では説明していません。実際のアプリケーションでは、適切なエラー処理を実装する必要があります。



    TypeScript、Angular、RxJS で Observable オブジェクトの配列を処理するその他の方法

    <ng-container *rxFor="let item of items$">
      <div>
        {{ item.name }}
      </div>
    </ng-container>
    

    asyncPipe と combineLatest オペレーターを使用する

    combineLatest オペレーターは、複数の Observable を組み合わせ、新しい Observable を生成します。asyncPipe と組み合わせることで、複数の Observable の値を同時に処理することができます。

    <ng-container *ngIf="items$ | async as items">
      <div *ngFor="let item of items">
        <h2>{{ item.title }}</h2>
        <p>{{ item.body }}</p>
        <div>
          {{ item.comments$ | async | json }}
        </div>
      </div>
    </ng-container>
    

    この例では、items$ Observable と item.comments$ Observable を combineLatest オペレーターを使用して結合しています。asyncPipe は、結合された Observable の値を comments 変数に代入します。

    ngSwitch ディレクティブは、条件に応じてテンプレートを切り替えることができます。Observable の値を条件として使用することで、非同期データの処理に活用できます。

    <ng-container *ngIf="items$ | async as items">
      <ng-container [ngSwitch]="items.length">
        <ng-container *ngSwitchCase="0">
          <p>アイテムが見つかりませんでした。</p>
        </ng-container>
        <ng-container *ngSwitchCase="1">
          <div>
            <h2>{{ items[0].title }}</h2>
            <p>{{ items[0].body }}</p>
          </div>
        </ng-container>
        <ng-container *ngSwitchDefault>
          <div *ngFor="let item of items">
            <h2>{{ item.title }}</h2>
            <p>{{ item.body }}</p>
          </div>
        </ng-container>
      </ng-container>
    </ng-container>
    

    この例では、items.length を条件として、テンプレートを切り替えています。items.length が 0 の場合は、アイテムが見つからないメッセージを表示します。items.length が 1 の場合は、最初のアイテムのみを表示します。items.length が 2 以上の場合は、すべてのアイテムをループ処理して表示します。

    カスタムパイプを使用して、Observable の値を処理することができます。以下の例では、Observable の値を配列に変換するカスタムパイプを作成しています。

    import { Pipe, PipeTransform } from '@angular/core';
    import { Observable } from 'rxjs';
    
    @Pipe({
      name: 'toArray'
    })
    export class ToArrayPipe implements PipeTransform {
      transform<T>(items$: Observable<T[]>): T[] | undefined {
        if (!items$) {
          return undefined;
        }
    
        return items$.pipe(
          reduce((acc, item) => [...acc, item], [])
        );
      }
    }
    

    このパイプを使用するには、テンプレートで以下のように記述します。

    <ng-container *ngIf="items$ | async as items">
      <div *ngFor="let item of items | toArray">
        <h2>{{ item.title }}</h2>
        <p>{{ item.body }}</p>
      </div>
    </ng-container>
    

    この例では、toArray カスタムパイプを使用して、items$ Observable の値を配列に変換しています。その後、ngFor ディレクティブを使用して、配列をループ処理して表示しています。

    上記以外にも、TypeScript、Angular、RxJS を使って Observable オブジェクトの配列を処理する


    typescript angular rxjs


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