【徹底解説】TypeScriptで配列を扱う!「Array」と「string[]」の違いと使い分け

2024-06-13

TypeScriptにおける Array<string> と string[] の違い

Array<string>string[] は、どちらも「文字列の配列」を表す型であり、機能面 違いはありません

どちらを使うべきかは、好み の問題 です。

詳細:

  • Array<string> はジェネリック構文を用いた書き方です。ジェネリックとは、型を抽象化して様々なデータ型に適用できるようにする仕組みです。
  • string[] は配列リテラルを用いた書き方です。こちらはより簡潔で分かりやすい表記です。

例:

// ジェネリック構文
let numbers: Array<number> = [1, 2, 3];
let words: Array<string> = ['hello', 'world'];

// 配列リテラル
let numbers2: number[] = [1, 2, 3];
let words2: string[] = ['hello', 'world'];

補足:

  • 公式ドキュメントでは、string のみを使用するべきと推奨されています。これは、String はプリミティブ型ではなくオブジェクトであり、ほとんど適切に使用されないためです。
  • しかし、多くの開発者は依然として string[] を使用しており、特に問題はありません。



    配列の宣言と初期化

    // ジェネリック構文
    let numbers: Array<number> = [1, 2, 3];
    let words: Array<string> = ['hello', 'world'];
    
    // 配列リテラル
    let numbers2: number[] = [1, 2, 3];
    let words2: string[] = ['hello', 'world'];
    

    説明:

    • 上記のコードでは、2つの配列を宣言しています。
      • numbersArray<number> 型で、数値リテラル [1, 2, 3] で初期化されています。
      • wordsArray<string> 型で、文字列リテラル ['hello', 'world'] で初期化されています。
      • numbers2number[] 型で、numbers と同じ値で初期化されています。

    配列への要素の追加

    // ジェネリック構文
    numbers.push(4);
    words.push('!');
    
    // 配列リテラル
    numbers2.push(5);
    words2.push('?');
    
    • 上記のコードでは、既存の配列に要素を追加しています。
      • numbers.push(4) は、numbers 配列に数値 4 を追加します。
      • words.push('!') は、words 配列に文字列 ! を追加します。

    配列要素へのアクセス

    // ジェネリック構文
    console.log(numbers[0]); // 1 を出力
    console.log(words[1]); // world を出力
    
    // 配列リテラル
    console.log(numbers2[0]); // 1 を出力
    console.log(words2[1]); // world を出力
    
    • 上記のコードでは、配列の要素にアクセスしています。
      • console.log(numbers[0]) は、numbers 配列の最初の要素 (1) をコンソールに出力します。

    配列の長さ

    // ジェネリック構文
    console.log(numbers.length); // 3 を出力
    console.log(words.length); // 2 を出力
    
    // 配列リテラル
    console.log(numbers2.length); // 3 を出力
    console.log(words2.length); // 2 を出力
    

      配列のループ処理

      // ジェネリック構文
      for (let i = 0; i < numbers.length; i++) {
        console.log(numbers[i]);
      }
      
      for (let word of words) {
        console.log(word);
      }
      
      // 配列リテラル
      for (let i = 0; i < numbers2.length; i++) {
      



      TypeScriptにおける Array<string> と string[] 以外の代替手段

      型推論を活用した省略表記

      • TypeScript の型推論機能を活用することで、型注釈を省略してコードを簡潔に記述できます。
      • ただし、変数の型が明確でない場合、コンパイルエラーが発生する可能性があります。
      let numbers = [1, 2, 3]; // 型推論により `number[]` となる
      let words = ['hello', 'world']; // 型推論により `string[]` となる
      

      readonly 修飾子

      • readonly 修飾子を用いることで、配列を 読み取り専用 にすることができます。
      • 要素の追加や変更を禁止したい場合に有効です。
      let numbers: readonly number[] = [1, 2, 3];
      let words: readonly string[] = ['hello', 'world'];
      

      シンボル型

      • シンボル型を用いることで、ユニークな型を持つ配列を作成できます。
      • 異なる種類のデータを含む配列を区別したい場合に有効です。
      const numberSymbol = Symbol('number');
      const stringSymbol = Symbol('string');
      
      let numbers: symbol[] = [1, 2, 3]; // 型 `symbol[]` となるが、実際は `number[]` と同等
      let words: symbol[] = ['hello', 'world']; // 型 `symbol[]` となるが、実際は `string[]` と同等
      

      タプル型

      • 要素の型と順番を厳密に定義したい場合に有効です。
      type MyTuple = [number, string];
      
      let data: MyTuple = [1, 'hello'];
      

      ジェネリック型

      • ジェネリック型を用いることで、様々な型を持つ要素を含む配列を作成できます。
      • 柔軟性と汎用性を求める場合に有効です。
      function createArray<T>(items: T[]): T[] {
        return items;
      }
      
      let numbers = createArray([1, 2, 3]); // 型 `number[]` となる
      let words = createArray(['hello', 'world']); // 型 `string[]` となる
      

      typescript typescript-generics


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      includes メソッドは、配列内に指定された要素が存在するかどうかを調べ、存在する場合は true 、存在しない場合は false を返します。find メソッドは、配列内の要素を検索し、条件に一致する最初の要素を見つけた場合はその要素を返し、見つからなかった場合は undefined を返します。