Angular コンポーネントのユニットテスト 例

2024-10-28

Angular のコンポーネントは、ActivatedRoute を使用してルートパラメータにアクセスすることがよくあります。これらのコンポーネントをユニットテストする場合、ActivatedRoute を適切にモックして、テスト対象のコンポーネントを独立してテストすることが重要です。

テスト環境の準備

  1. 必要なモジュールをインポート

    import { TestBed, ComponentFixture } from '@angular/core/testing';
    import { ActivatedRoute } from '@angular/router';
    import { of } from 'rxjs';
    import {    MyComponent } from './my.component';
    
  2. ActivatedRoute のモックを作成

    const mockActivatedRoute = {
        snapshot: {
            paramMap: of({ get: (param: string) => param === 'id' ? '123' : null }),
        },
    };
    
  3. TestBed を設定

    beforeEach(() => {
        TestBed.configureTestingModule({
            declarations: [MyComponent],
            providers: [
                {
                    provide: ActivatedRoute,
                    useValue: mockActivatedRoute,
                },
            ],
        });
    });
    

テストケースの実行

  1. コンポーネントのインスタンスを作成

    let component: MyComponent;
    let fixture: ComponentFixture<MyComponent>;
    
    beforeEach(() => {
        fixture = TestBed.createComponent(MyComponent);
        component = fixture.componentInstance;
           fixture.detectChanges();
    });
    
  2. コンポーネントの振る舞いをテスト

    it('should display the correct ID', () => {
        expect(component.id).toBe('123');
    });
    

完全なテスト例

import { ComponentFixture, TestBed } from '@angular/core/testing';
import { ActivatedRoute } from '@angular/router';
import { of } from 'rxjs';

import {    MyComponent } from './my.component';

describe('MyComponent', () => {
  let component: MyComponent;
  let fixture: ComponentFixture<MyCompo   nent>;

  const mockActivatedRoute = {
    snapshot: {
      paramMap: of({ get: (param: string) => param === 'id' ? '123' : null }),
    },
  };

  beforeEach(async () => {
    await TestBed.configureTestingModule({
      declarations: [MyComponent],
      providers: [
        {
          provide: ActivatedRoute,
          useValue: mockActivatedRoute,
        },
      ],
    }).compileComponents();
  });

  beforeEach(() => {
    fixture = TestBed.createComponent(MyComponent);
    component = fixture.componentI   nstance;
    fixture.detectChanges();
  });

  it('should create', () => {
    expect(component).toBeTruthy();
  });

  it('sh   ould display the correct ID', () => {
    expect(component.id).toBe('123');
  });
});

重要なポイント

  • テストケースでは、コンポーネントの期待される振る舞いを検証します。
  • snapshot.paramMap を使用して、ルートパラメータにアクセスします。
  • of 演算子を使用して、Observable を直接提供します。
  • ActivatedRoute をモックすることで、コンポーネントを孤立させ、テストをより信頼性のあるものにすることができます。



Angular コンポーネントのユニットテスト(ActivatedRoute を利用する場合)のコード解説

コードの目的

Angular のコンポーネントで、URLのパラメータ(ルートパラメータ)を利用する場合、そのコンポーネントのユニットテストを行う際に、ActivatedRoute をモックしてテスト環境を構築する必要があります。このコードは、その具体的な方法を示しています。

コードの解説

import { ComponentFixture, TestBed } from '@angular/core/testing';
import { ActivatedRoute } from '@angular/router';
import { of } from 'rxjs';

import {    MyComponent } from './my.component';

describe('MyComponent', () => {
  let component: MyComponent;
  let fixture: ComponentFixture<MyCompo   nent>;

  // ActivatedRoute のモックを作成
  const mockActivatedRoute = {
    snapshot: {
      paramMap: of({ get: (param: string) => param === 'id' ? '123' : null }),
    },
  };

  beforeEach(async () => {
    await TestBed.configureTestingModule({
      declarations: [MyComponent],
      providers: [
        {
          provide: ActivatedRoute,
          useValue: mockActivatedRoute,
        },
      ],
    }).compileComponents();
  });

  beforeEach(() => {
    fixture = TestBed.createComponent(MyComponent);
    component = fixture.componentI   nstance;
    fixture.detectChanges();
  });

  it('should create', () => {
    expect(component).toBeTruthy();
  });

  it('sh   ould display the correct ID', () => {
    expect(component.id).toBe('123');
  });
});

各部分の解説

  • テストケース

    • it('should create', () => { ... }): コンポーネントが正常に作成されることを確認します。
    • it('should display the correct ID', () => { ... }): コンポーネントが、モックから渡された id パラメータの値を正しく表示することを確認します。
    • TestBed.configureTestingModule でテストモジュールを設定します。
    • declarations にテスト対象のコンポーネント (MyComponent) を指定します。
    • providers で、ActivatedRoute をモックに置き換えます。
  • モックの作成

    • mockActivatedRoute オブジェクトが ActivatedRoute のモックになります。
    • of 演算子で Observable を作成し、get メソッドでパラメータの値を取得できるようにしています。ここでは、id パラメータの値を 123 に固定しています。

このテストコードのポイント

  • TestBed
    Angular のテスト環境を構築するための重要なクラスです。
  • of 演算子
    Observable を簡単に作成するための方法です。
  • snapshot.paramMap
    ルートパラメータにアクセスするための一般的な方法です。
  • ActivatedRoute のモック
    実際の ActivatedRoute を使用せずに、テストに必要なデータだけを提供することで、テストをより制御しやすくします。

このコードは、Angular コンポーネントで ActivatedRoute を使用する場合のユニットテストの基礎的なパターンを示しています。このパターンを理解することで、様々なコンポーネントのユニットテストを効率的に行うことができます。

より複雑なケース

  • カスタムサービスの利用
    ActivatedRoute 以外にも、カスタムサービスをモックしてテストすることができます。
  • 非同期処理
    async キーワードや done 関数を使って、非同期処理を含むテストを書くことができます。
  • 複数のルートパラメータ
    paramMap オブジェクトの get メソッドを複数回呼び出すことで、複数のパラメータに対応できます。
  • テスト駆動開発
    テストを先に書いてから実装することで、より良い設計のコードを作成することができます。
  • テストカバレッジ
    テストケースを網羅的に作成することで、コードの品質を高めることができます。



RouterTestingModule を利用したテスト

  • 方法
    • TestBed.configureTestingModuleRouterTestingModule.withRoutes() を使用して、テストに必要なルートを定義します。
    • RouterActivatedRoute を直接インジェクトしてテストできます。
  • 特徴
    • ルーティングに関する機能をテストするためのモジュールです。
    • RouterTestingModule を使用することで、より自然な形でルーティングをシミュレートできます。
import { ComponentFixture, TestBed } from '@angular/core/testing';
import { RouterTestingModule } from '@angular/router/testing';

import { MyComponent } from './my.component';

describe('MyComponent', () => {
  let component: MyComponent;
  let fixture: ComponentFixture<MyComponent>;

  beforeEach(async () => {
    await    TestBed.configureTestingModule({
      declarations: [MyComponent],
         imports: [
        RouterTestingModule.withRoutes([
          { path: 'my-route/:id', component: MyComponent },
        ]),
      ],
    }).compileComponents();
  });

  // ... (以下、テストケース)
});
  • 方法
    • create() メソッドで RouterTestingHarness のインスタンスを作成します。
    • navigateByUrl() メソッドでルーティングをシミュレートし、コンポーネントを取得します。
  • 特徴
    • Angular v15.2.0 で導入された新しい API です。
    • ルーテッドコンポーネントをテストするための専用ツールとして提供されています。
import { ComponentFixture, TestBed } from '@angular/core/testing';
import { RouterTestingModule } from '@angular/router/testing';
import { RouterTestingHarness } from '@angular/router/testing';

import { MyComponent } from './my.component';

describe('MyComponent', () => {
  let component: MyComponent;
  let fixture: ComponentFixture<MyCompo   nent>;
  let router: RouterTestingHarness;

  beforeEach(async () => {
    // ... (TestBedの設定はRouterTestingModuleを利用)

    router = TestBed.inject(RouterTestingHarness);
  });

  it('should navigate to component and display correct ID', async () => {
    await router.navigateByUrl('/my-route/123');
    fixture = await router.getRouteInstance(MyComponent);
    component = fixture.componentInstance;
    expect(component.id).toBe('123');
  });
});

カスタム ActivatedRouteStub を利用したテスト

  • 方法
    • ActivatedRouteStub クラスを作成し、必要なプロパティやメソッドを実装します。
    • TestBed.configureTestingModuleActivatedRouteStubActivatedRoute に置き換えます。
  • 特徴
    • ActivatedRoute のインターフェースを実装したカスタムクラスを作成します。
    • テストに必要な振る舞いを自由に実装できます。
class ActivatedRouteStub {
  // ... (ActivatedRouteのインターフェースを実装)
}

// ... (TestBedの設定でActivatedRouteStubを指定)

各方法の比較

方法特徴適用場面
ActivatedRoute のモックシンプルでわかりやすい基本的なテスト
RouterTestingModuleより自然なルーティングのシミュレーション複雑なルーティングのテスト
RouterTestingHarnessルーテッドコンポーネントに特化最新のAngularで推奨
カスタム ActivatedRouteStub柔軟なテストが可能特殊なケースや複雑なテスト

どの方法を選ぶかは、テストの目的や複雑さによって異なります。

  • 特殊なケース
    カスタム ActivatedRouteStub を作成することで、より柔軟なテストが可能です。
  • 複雑なルーティングのテスト
    RouterTestingModule や RouterTestingHarness が適しています。
  • シンプルなテスト
    ActivatedRoute のモックで十分な場合が多いです。

これらの方法を組み合わせることで、より網羅的で信頼性の高いユニットテストを作成することができます。

  • カスタム ActivatedRouteStub を作成する場合は、ActivatedRoute のインターフェースをしっかりと理解する必要があります。
  • RouterTestingHarness は、Angular v15.2.0 以降で使用可能です。

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