Angular 8 @ViewChild static オプション解説

2024-10-12

Angular 8 での @ViewChild の static オプションの使い方

Angular 8 から導入された @ViewChildstatic オプションは、コンポーネントのテンプレートがレンダリングされる前に、子コンポーネントへの参照を取得したい場合に便利です。

static オプションの使用方法

  1. インポート

    import { Component, ViewChild, StaticProvider } from '@angular/core';
    
  2. デコレーター

    @Component({
      selector: 'app-parent',
      template: `
        <app-child #childRef></app-child>
      `
    })
    export class ParentComponent {
      @ViewChild('childRef', { static: true }) childComponent: ChildComponent;
    }
    
  • パフォーマンス
    static: true を使用することで、子コンポーネントのレンダリング後に参照を取得するよりもパフォーマンスが向上する場合があります。
  • 初期化のタイミング
    static: true を指定すると、コンポーネントの初期化時に子コンポーネントへの参照が取得されます。これにより、初期化処理やライフサイクルフック内で子コンポーネントのメソッドやプロパティにアクセスできます。

注意事項

  • 変更検出
    static: true を使用すると、子コンポーネントの変更が自動的に親コンポーネントの変更検出トリガーにならない場合があります。必要に応じて、手動で変更検出をトリガーする必要があります。
  • 子コンポーネントの初期化
    static: true を使用する場合、子コンポーネントは親コンポーネントの初期化前に初期化される必要があります。



基本的な使い方

import { Component, ViewChild, StaticProvider } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-parent',
  template: `
    <app-child #childRef></app-child>
  `
})
export class ParentComponent {
  @ViewChild('childRef', { static: true }) childComponent: ChildComponent;

  ngOnInit() {
    console.log(this.childComponent); // 子コンポーネントへの参照が取得される
  }
}

子コンポーネントのメソッド呼び出し

// ChildComponent.ts
@Component({
  selector: 'app-child',
  template: 'Child component'
})
export class ChildComponent {
  public greet() {
    console.log('Hello from child component!');
  }
}

// ParentComponent.ts
@ViewChild('childRef', { static: true }) childComponent: ChildComponent;

ngOnInit() {
  this.childComponent.greet(); // 子コンポーネントのメソッドを呼び出す
}

子コンポーネントのプロパティへのアクセス

// ChildComponent.ts
@Component({
  selector: 'app-child',
  template: 'Child component'
})
export class ChildComponent {
  public message: string = 'Hello';
}

// ParentComponent.ts
@ViewChild('childRef', { static: true }) childComponent: ChildComponent;

ngOnInit() {
  console.log(this.childComponent.message); // 子コンポーネントのプロパティにアクセス
}

子コンポーネントの変更検出

// ChildComponent.ts
@Component({
  selector: 'app-child',
  template: 'Child component'
})
export class ChildComponent {
  public message: string = 'Hello';

  public changeMessage() {
    this.message = 'World';
  }
}

// ParentComponent.ts
@ViewChild('childRef', { static: true }) childComponent: ChildComponent;

ngOnInit() {
  this.childComponent.changeMessage();
  console.log(this.childComponent.message); // 子コンポーネントの変更が反映される
}
// ChildComponent.ts
@Component({
  selector: 'app-child',
  template: 'Child component'
})
export class ChildComponent {
  @ViewChild('childElement') childElement: ElementRef;
}

// ParentComponent.ts
@ViewChild('childRef', { static: true }) childComponent: ChildComponent;

ngOnInit() {
  console.log(this.childComponent.childElement.nativeElement); // 子コンポーネントのテンプレート要素にアクセス
}



@ViewChild の static: false オプション

  • 遅延初期化
    static: false は、子コンポーネントがまだレンダリングされていない場合に、参照を取得しようとするとエラーが発生します。そのため、子コンポーネントの初期化を遅延させる必要がある場合に適しています。
  • ライフサイクルフックの使用
    ngAfterViewInit ライフサイクルフック内で @ViewChild を使用して、子コンポーネントへの参照を取得することができます。
  • レンダリング後の参照
    static: false を指定すると、コンポーネントのレンダリング後に子コンポーネントへの参照が取得されます。

ContentChildren デコレーター

  • 投影コンテンツ
    ContentChildren は、投影コンテンツ(親コンポーネントのテンプレート内に子コンポーネントを挿入する)のシナリオで特に有効です。
  • 複数の子コンポーネント
    ContentChildren デコレーターを使用すると、複数の子コンポーネントへの参照を同時に取得することができます。
  • ビューの階層
    ViewChildren は、ビューの階層内の複数の子コンポーネントを参照するために使用されます。

ElementRef クラス

  • テンプレートリファレンス
    テンプレートリファレンスを使用して、DOM要素を取得し、ElementRef クラスを使用して操作することができます。
  • DOM要素への直接アクセス
    ElementRef クラスは、DOM要素への直接アクセスを提供します。

Renderer2 サービス

  • 直接操作
    Renderer2 を使用して、DOM要素の属性やスタイルを直接操作することができます。
  • DOM操作
    Renderer2 サービスは、プラットフォームに依存しない方法でDOM操作を行うためのAPIを提供します。

angular angular8 viewchild



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