Angular 8 @ViewChild static オプション解説
Angular 8 での @ViewChild の static オプションの使い方
Angular 8 から導入された @ViewChild
の static
オプションは、コンポーネントのテンプレートがレンダリングされる前に、子コンポーネントへの参照を取得したい場合に便利です。
static オプションの使用方法
-
インポート
import { Component, ViewChild, StaticProvider } from '@angular/core';
-
デコレーター
@Component({ selector: 'app-parent', template: ` <app-child #childRef></app-child> ` }) export class ParentComponent { @ViewChild('childRef', { static: true }) childComponent: ChildComponent; }
- パフォーマンス
static: true
を使用することで、子コンポーネントのレンダリング後に参照を取得するよりもパフォーマンスが向上する場合があります。 - 初期化のタイミング
static: true
を指定すると、コンポーネントの初期化時に子コンポーネントへの参照が取得されます。これにより、初期化処理やライフサイクルフック内で子コンポーネントのメソッドやプロパティにアクセスできます。
注意事項
- 変更検出
static: true
を使用すると、子コンポーネントの変更が自動的に親コンポーネントの変更検出トリガーにならない場合があります。必要に応じて、手動で変更検出をトリガーする必要があります。 - 子コンポーネントの初期化
static: true
を使用する場合、子コンポーネントは親コンポーネントの初期化前に初期化される必要があります。
基本的な使い方
import { Component, ViewChild, StaticProvider } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'app-parent',
template: `
<app-child #childRef></app-child>
`
})
export class ParentComponent {
@ViewChild('childRef', { static: true }) childComponent: ChildComponent;
ngOnInit() {
console.log(this.childComponent); // 子コンポーネントへの参照が取得される
}
}
子コンポーネントのメソッド呼び出し
// ChildComponent.ts
@Component({
selector: 'app-child',
template: 'Child component'
})
export class ChildComponent {
public greet() {
console.log('Hello from child component!');
}
}
// ParentComponent.ts
@ViewChild('childRef', { static: true }) childComponent: ChildComponent;
ngOnInit() {
this.childComponent.greet(); // 子コンポーネントのメソッドを呼び出す
}
子コンポーネントのプロパティへのアクセス
// ChildComponent.ts
@Component({
selector: 'app-child',
template: 'Child component'
})
export class ChildComponent {
public message: string = 'Hello';
}
// ParentComponent.ts
@ViewChild('childRef', { static: true }) childComponent: ChildComponent;
ngOnInit() {
console.log(this.childComponent.message); // 子コンポーネントのプロパティにアクセス
}
子コンポーネントの変更検出
// ChildComponent.ts
@Component({
selector: 'app-child',
template: 'Child component'
})
export class ChildComponent {
public message: string = 'Hello';
public changeMessage() {
this.message = 'World';
}
}
// ParentComponent.ts
@ViewChild('childRef', { static: true }) childComponent: ChildComponent;
ngOnInit() {
this.childComponent.changeMessage();
console.log(this.childComponent.message); // 子コンポーネントの変更が反映される
}
// ChildComponent.ts
@Component({
selector: 'app-child',
template: 'Child component'
})
export class ChildComponent {
@ViewChild('childElement') childElement: ElementRef;
}
// ParentComponent.ts
@ViewChild('childRef', { static: true }) childComponent: ChildComponent;
ngOnInit() {
console.log(this.childComponent.childElement.nativeElement); // 子コンポーネントのテンプレート要素にアクセス
}
@ViewChild の static: false オプション
- 遅延初期化
static: false
は、子コンポーネントがまだレンダリングされていない場合に、参照を取得しようとするとエラーが発生します。そのため、子コンポーネントの初期化を遅延させる必要がある場合に適しています。 - ライフサイクルフックの使用
ngAfterViewInit
ライフサイクルフック内で@ViewChild
を使用して、子コンポーネントへの参照を取得することができます。 - レンダリング後の参照
static: false
を指定すると、コンポーネントのレンダリング後に子コンポーネントへの参照が取得されます。
ContentChildren デコレーター
- 投影コンテンツ
ContentChildren
は、投影コンテンツ(親コンポーネントのテンプレート内に子コンポーネントを挿入する)のシナリオで特に有効です。 - 複数の子コンポーネント
ContentChildren
デコレーターを使用すると、複数の子コンポーネントへの参照を同時に取得することができます。
- ビューの階層
ViewChildren
は、ビューの階層内の複数の子コンポーネントを参照するために使用されます。
ElementRef クラス
- テンプレートリファレンス
テンプレートリファレンスを使用して、DOM要素を取得し、ElementRef
クラスを使用して操作することができます。 - DOM要素への直接アクセス
ElementRef
クラスは、DOM要素への直接アクセスを提供します。
Renderer2 サービス
- 直接操作
Renderer2
を使用して、DOM要素の属性やスタイルを直接操作することができます。 - DOM操作
Renderer2
サービスは、プラットフォームに依存しない方法でDOM操作を行うためのAPIを提供します。
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