TypeScript、Angular、Angular2-Routing を使った非同期認証

2024-07-27

Angular2 canActivate() 関数で非同期関数を呼び出す方法

Angular2 の canActivate() 関数は、ルートガードやコンポーネントガードとして使用され、ユーザーが特定のルートやコンポーネントにアクセスできるかどうかを制御します。従来、canActivate() 関数は同期的に実行されていましたが、Angular2 では非同期関数を呼び出すことも可能です。これは、認証やデータフェッチなどの非同期操作が必要な場合に役立ちます。

非同期 canActivate() 関数の利点

  • エラー処理を容易にすることができます。
  • コードをより簡潔で読みやすくすることができます。
  • 認証やデータフェッチなどの非同期操作を処理することができます。
import { Injectable } from '@angular/core';
import { CanActivate, ActivatedRouteSnapshot, RouterStateSnapshot } from '@angular/router';
import { AuthService } from './auth.service';

@Injectable()
export class AuthGuard implements CanActivate {

  constructor(private authService: AuthService) {}

  canActivate(route: ActivatedRouteSnapshot, state: RouterStateSnapshot): Promise<boolean> {
    return this.authService.isAuthenticated()
      .then((isAuthenticated) => {
        if (isAuthenticated) {
          return true;
        } else {
          this.router.navigate(['/login']);
          return false;
        }
      });
  }
}

この例では、AuthGuard サービスは canActivate() 関数を持っています。この関数は AuthService サービスの isAuthenticated() メソッドを呼び出し、ユーザーが認証されているかどうかを確認します。isAuthenticated() メソッドは非同期なので、canActivate() 関数は Promise を返します。

Promise が解決されると、ユーザーが認証されている場合は true、そうでない場合は false が返されます。ユーザーが認証されていない場合は、router.navigate() メソッドを使用してログインページにリダイレクトされます。

Angular2-Routing で非同期 canActivate() 関数を使用する

  1. AuthGuard のような canActivate() 関数を持つサービスを作成します。
  2. サービスを providers 配列に登録します。
  3. canActivate プロパティを使用して、ルート構成でサービスを指定します。

import { Routes, RouterModule } from '@angular/router';

const routes: Routes = [
  {
    path: 'protected-route',
    canActivate: [AuthGuard],
    component: ProtectedComponent
  }
];

@NgModule({
  imports: [RouterModule.forRoot(routes)],
  providers: [AuthGuard]
})
export class AppModule {}

この例では、protected-route ルートには AuthGuard サービスが指定されています。このサービスは、ユーザーが認証されているかどうかを確認し、認証されていない場合はログインページにリダイレクトします。




import { Injectable } from '@angular/core';
import { CanActivate, ActivatedRouteSnapshot, RouterStateSnapshot } from '@angular/router';
import { AuthService } from './auth.service';

@Injectable()
export class AuthGuard implements CanActivate {

  constructor(private authService: AuthService) {}

  canActivate(route: ActivatedRouteSnapshot, state: RouterStateSnapshot): Promise<boolean> {
    return this.authService.isAuthenticated()
      .then((isAuthenticated) => {
        if (isAuthenticated) {
          return true;
        } else {
          this.router.navigate(['/login']);
          return false;
        }
      });
  }
}

AuthService

import { Injectable } from '@angular/core';

@Injectable()
export class AuthService {

  isAuthenticated(): Promise<boolean> {
    // 認証ロジックをここに記述
    return Promise.resolve(true); // テスト用に認証済みとしておく
  }
}

app.routing.module.ts

import { NgModule } from '@angular/core';
import { Routes, RouterModule } from '@angular/router';
import { ProtectedComponent } from './protected.component';
import { AuthGuard } from './auth.guard';

const routes: Routes = [
  { path: '', redirectTo: '/protected-route', pathMatch: 'full' },
  { path: 'protected-route', component: ProtectedComponent, canActivate: [AuthGuard] }
];

@NgModule({
  imports: [RouterModule.forRoot(routes)],
  exports: [RouterModule]
})
export class AppRoutingModule {}

protected.component.ts

import { Component } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-protected',
  template: `
    <h1>保護されたコンポーネント</h1>
  `
})
export class ProtectedComponent {}

説明

  1. AuthGuard サービスは、canActivate() 関数を持つ @Injectable サービスです。この関数は AuthService サービスの isAuthenticated() メソッドを呼び出し、ユーザーが認証されているかどうかを確認します。
  2. AuthService サービスは、認証ロジックを処理する isAuthenticated() メソッドを持つ @Injectable サービスです。このメソッドは非同期なので、Promise を返します。
  3. app.routing.module.ts ファイルは、AuthGuard サービスを canActivate プロパティを使用して protected-route ルートに指定します。
  4. protected.component.ts ファイルは、保護されたコンポーネントのコードを示します。



RxJS は、非同期処理を処理するための ReactiveX ライブラリです。RxJS を使用すると、canActivate() 関数から Observable を返して、非同期処理の結果を処理することができます。

import { Injectable } from '@angular/core';
import { CanActivate, ActivatedRouteSnapshot, RouterStateSnapshot } from '@angular/router';
import { AuthService } from './auth.service';
import { Observable } from 'rxjs';
import { map, tap } from 'rxjs/operators';

@Injectable()
export class AuthGuard implements CanActivate {

  constructor(private authService: AuthService) {}

  canActivate(route: ActivatedRouteSnapshot, state: RouterStateSnapshot): Observable<boolean> {
    return this.authService.isAuthenticated()
      .pipe(
        map((isAuthenticated) => {
          if (isAuthenticated) {
            return true;
          } else {
            this.router.navigate(['/login']);
            return false;
          }
        }),
        tap(() => console.log('認証済み'))
      );
  }
}

この例では、canActivate() 関数は Observable を返します。この Observable は、map オペレーターを使用して認証結果を true または false に変換し、tap オペレーターを使用してコンソールにログを出力します。

ngrx/store を使用する

ngrx/store は、状態管理のための Redux ライブラリです。ngrx/store を使用すると、canActivate() 関数から Action を発行して、非同期処理の結果をストアに保存することができます。

import { Injectable } from '@angular/core';
import { CanActivate, ActivatedRouteSnapshot, RouterStateSnapshot } from '@angular/router';
import { AuthService } from './auth.service';
import { Store } from '@ngrx/store';
import { from, of } from 'rxjs';
import { map, switchMap } from 'rxjs/operators';
import { isAuthenticated } from './auth.selectors';
import { AuthActions } from './auth.actions';

@Injectable()
export class AuthGuard implements CanActivate {

  constructor(
    private store: Store,
    private authService: AuthService,
    private router: Router
  ) {}

  canActivate(route: ActivatedRouteSnapshot, state: RouterStateSnapshot): Observable<boolean> {
    return this.store.pipe(
      select(isAuthenticated),
      switchMap((isAuthenticated) => {
        if (isAuthenticated) {
          return of(true);
        } else {
          return from(this.authService.isAuthenticated())
            .pipe(
              map((isAuthenticated) => {
                if (isAuthenticated) {
                  this.store.dispatch(AuthActions.login());
                  return true;
                } else {
                  this.router.navigate(['/login']);
                  return false;
                }
              })
            );
        }
      })
    );
  }
}

この例では、canActivate() 関数はストアから isAuthenticated セレクターを購読し、ユーザーが認証されているかどうかを確認します。ユーザーが認証されていない場合は、authService.isAuthenticated() メソッドを呼び出して認証を行います。認証に成功した場合は、ストアにログインアクションをディスパッチし、true を返します。認証に失敗した場合は、ログインページにリダイレクトします。

Angular2 canActivate() 関数で非同期関数を呼び出すには、様々な方法があります。それぞれの方法には長所と短所があるので、状況に合わせて最適な方法を選択する必要があります。

  • ngrx/store
    状態管理と非同期処理を統合することができますが、ngrx/store の知識が必要となります。
  • RxJS
    非同期処理をより柔軟に処理することができますが、コードが複雑になる場合があります。
  • Promise
    シンプルで分かりやすい方法ですが、エラー処理が複雑になる場合があります。

typescript angular angular2-routing



TypeScript で enum を作る方法

TypeScriptでは、enumというキーワードを使用して、特定の値のセットを定義することができます。これは、定数や列挙型のような役割を果たします。この例では、Colorという名前のenumを定義しています。このenumは、Red、Green、Blueという3つの値を持ちます。これらの値は、数値として内部的に表現されます。...


TypeScript メソッドオーバーロード 解説

TypeScriptでは、同じ名前の関数を複数の異なるシグネチャで定義することで、メソッドオーバーロードを実現できます。これにより、入力パラメータの種類や数に応じて異なる処理を行うことができます。基本的な方法例注意点オペレータオーバーロード TypeScriptでは、C++やJavaのようなオペレータオーバーロードはサポートされていません。つまり、+、-、*などの演算子の挙動を独自に定義することはできません。...


Knockout.jsとTypeScriptでシンプルTodoアプリを作ってみよう

Knockout. js は、JavaScript フレームワークであり、DOM 操作とデータバインディングを容易にすることで、Web アプリケーション開発を簡素化します。TypeScript は、JavaScript の静的型付けスーパーセットであり、型安全性を向上させ、開発者の生産性を高めることができます。...


TypeScriptとJavaScriptの違いは?

TypeScriptは、JavaScriptのスーパーセットであり、JavaScriptに静的型付けの機能を追加したプログラミング言語です。つまり、TypeScriptのコードはJavaScriptのコードとしても実行できますが、TypeScriptでは変数や関数の型を明示的に指定することができます。...


JavaScriptとTypeScriptにおけるオープンエンド関数引数

この例では、sum関数は. ..numbersという引数を受け取ります。...演算子は、渡された引数を配列に変換します。そのため、numbers変数には、呼び出し時に渡されたすべての数値が格納されます。TypeScriptでは、引数の型も指定できます。この例では、sum関数はnumber型の引数のみを受け取るように定義されています。...



SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



【徹底解説】JavaScriptとTypeScriptにおけるswitch文で同じコードを実行する2つの方法と注意点

この場合、以下の 2 つの方法で実現することができます。上記の例では、value が 1 または 3 の場合、console. log("値は 1 または 3 です"); が実行されます。同様に、value が 2 または 4 の場合、console


サンプルコードで解説! TypeScript で jQuery Autocomplete を使いこなす

jQuery の型定義ファイルの導入TypeScript で jQuery を利用するために、型定義ファイルが必要です。型定義ファイルは、jQuery の関数やプロパティの型情報を提供し、TypeScript の IntelliSense 機能でオートコンプリートやエラーチェックを有効にします。


軽量で効率的な TypeScript コード: 最小化の重要性とベストプラクティス

そこで、TypeScriptを最小化と呼ばれる手法でコンパイルすることで、コードサイズを削減し、実行速度を向上させることができます。最小化は、コメントや空白などの不要な文字列を削除し、変数名を短縮するなどの処理を行います。TypeScriptを最小化する方法


TypeScriptでHTMLElementの型アサート

TypeScriptでは、HTMLElementの型をアサートして、その要素に存在するメソッドやプロパティにアクセスすることができます。アサートは、変数に特定の型があることをコンパイラに伝えるための方法です。アサートの構文ここで、typeはアサートする型、expressionはアサートしたい値です。


TypeScript型定義ファイル作成ガイド

TypeScriptでJavaScriptライブラリを型付けするTypeScriptは、JavaScriptに静的型付け機能を追加する言語です。既存のJavaScriptライブラリをTypeScriptで使用するためには、そのライブラリの型定義ファイル(.d.tsファイル)を作成する必要があります。