【初心者向け】Angularで`ngAfterViewInit`と`ngAfterViewChecked`を使いこなす方法
Angular ライフサイクルフック:すべての子コンポーネントが初期化された後に実行されるもの
該当するライフサイクルフック
すべての子コンポーネントが初期化された後に実行されるライフサイクルフックは 2 つあります。
ngAfterViewInit
: コンポーネントのビューが完全にレンダリングされた後に実行されます。これは、DOM 操作を実行したり、子コンポーネントとやり取りしたりするのに適したタイミングです。ngAfterViewChecked
: コンポーネントのビューの変更チェックが完了した後に実行されます。これは、ビューの変更を検出してそれに応じて対応するのに適したタイミングです。
どちらのフックを使用するべきか
どちらのフックを使用するかは、状況によって異なります。
ngAfterViewInit
: DOM 操作を実行したり、子コンポーネントとやり取りしたりする必要がある場合は、ngAfterViewInit
を使用します。ngAfterViewChecked
: ビューの変更を検出してそれに応じて対応する必要がある場合は、ngAfterViewChecked
を使用します。
例
次の例では、ngAfterViewInit
を使用して、すべての子コンポーネントが初期化された後にコンポーネントの背景色を設定する方法を示します。
import { Component, AfterViewInit } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'app-parent',
template: `
<div>
<ng-content></ng-content>
</div>
`,
})
export class ParentComponent implements AfterViewInit {
ngAfterViewInit() {
// すべての子コンポーネントが初期化された後、背景色を設定します
this.element.nativeElement.style.backgroundColor = '#f0f0f0';
}
}
この例では、ParentComponent
の ngAfterViewInit
メソッドは、すべての子コンポーネントが初期化された後に実行されます。このメソッドは、コンポーネントの要素のネイティブ要素を取得し、その背景色を '#f0f0f0' に設定します。
<div class="container">
<h2>親コンポーネント</h2>
<p #message></p>
<app-child></app-child>
</div>
import { Component, AfterViewInit, AfterViewChecked } from '@angular/core';
import {ViewChild} from '@angular/core';
@Component({
selector: 'app-root',
templateUrl: './app.component.html',
styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements AfterViewInit, AfterViewChecked {
@ViewChild('message') messageElement: any;
ngAfterViewInit() {
// コンポーネントのビューが完全に初期化された後に実行されます
console.log('ngAfterViewInitを実行しました');
this.setBackgroundColor();
}
ngAfterViewChecked() {
// コンポーネントのビューの変更チェックが完了した後に実行されます
console.log('ngAfterViewCheckedを実行しました');
this.setMessage();
}
setBackgroundColor() {
// コンポーネントの背景色を設定します
this.messageElement.nativeElement.style.backgroundColor = '#f0f0f0';
}
setMessage() {
// メッセージ要素にメッセージを設定します
this.messageElement.nativeElement.textContent = 'メッセージが更新されました';
}
}
<div class="child">
<h2>子コンポーネント</h2>
</div>
import { Component } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'app-child',
templateUrl: './app.child.component.html',
styleUrls: ['./app.child.component.css']
})
export class ChildComponent {
}
.container {
padding: 20px;
border: 1px solid #ccc;
}
.child {
border: 1px solid #ddd;
padding: 10px;
}
このコードを実行すると、次の結果が表示されます。
ngAfterViewInitを実行しました
ngAfterViewCheckedを実行しました
メッセージが更新されました
まず、ngAfterViewInit
メソッドがコンポーネントのビューが完全に初期化された後に実行されることがわかります。このメソッドは、コンポーネントの背景色を '#f0f0f0' に設定します。
次に、ngAfterViewChecked
メソッドがコンポーネントのビューの変更チェックが完了した後に実行されることがわかります。このメソッドは、メッセージ要素に "メッセージが更新されました" というメッセージを設定します。
この例は、ngAfterViewInit
と ngAfterViewChecked
ライフサイクルフックを使用して、コンポーネントのビューの状態に応じてコードを実行する方法を示しています。
たとえば、ngAfterViewInit
を使用して、次の操作を実行できます。
- 子コンポーネントとのやり取り
- DOM 操作
- タイマーの開始
- データのフェッチ
ngAfterViewChecked
を使用して、次の操作を実行できます。
- ビューの変更を検出
- データのバインディングの更新
- アニメーションの実行
ngOnChanges
: コンポーネントの入力プロパティが変更された後に実行されます。これは、プロパティの変更に応じてコンポーネントのロジックを更新するのに適したタイミングです。
コンテンツの投影
ngContentProjection
: コンポーネントのコンテンツが投影された後に実行されます。これは、投影されたコンテンツにアクセスして操作するのに適したタイミングです。
OnRender
: コンポーネントがレンダリングされた後に実行されます。これは、DOM 操作を実行したり、パフォーマンスの測定を行ったりするのに適したタイミングです。
ライフサイクルフックの選択
使用するライフサイクルフックは、実行したいタスクによって異なります。
- コンポーネントの初期化タスクを実行する場合は、
ngOnInit
を使用します。 - コンポーネントの入力プロパティの変更に応じてロジックを更新する場合は、
ngOnChanges
を使用します。 - コンポーネントが破棄される前にクリーンアップタスクを実行する場合は、
ngOnDestroy
を使用します。 - コンポーネントのコンテンツが投影された後にそのコンテンツにアクセスする場合は、
ngContentProjection
を使用します。 - DOM 操作を実行したり、パフォーマンスの測定を行ったりする場合は、
OnRender
を使用します。
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