ブラウザの嘘に惑わされない!C:\fakepath\の真相と、JavaScriptでファイルを正しく扱う方法

2024-06-19

ブラウザが選択されたファイルを C:\fakepath\ からのファイルとして表示する理由(JavaScript、HTML、DOM に関連)

従来の動作

かつて、ブラウザは <input type="file"> 要素を使用して選択されたファイルの完全なローカルパスを取得できました。これは、開発者にとって便利でしたが、セキュリティ上の問題もありました。悪意のある Web サイトはこの情報を使用して、ユーザーのコンピュータ上のファイルにアクセスしたり、ファイルシステムをマッピングしたりする可能性がありました。

C:\fakepath\ の導入

この問題に対処するために、ブラウザは *C:\fakepath* という偽のパスを使用するようになりました。これは、選択されたファイルの実際の場所を隠すためのセキュリティ対策です。ユーザーがファイルをアップロードすると、ブラウザはファイル名のみを表示し、実際のパスは *C:\fakepath* に置き換えます。

影響

この変更により、開発者は以下の点に注意する必要があります。

  • ファイルの実際のパスを取得することはできません。
  • 代わりに、File オブジェクトの name プロパティを使用してファイル名を取得する必要があります。
  • 複数のファイルをアップロードする場合、File オブジェクトの配列を取得できます。

回避策

一部のブラウザでは、ユーザー設定を変更することで、完全なローカルパスを取得できる場合があります。ただし、これはセキュリティ上のリスクがあるため、推奨されていません。

代替手段

完全なローカルパスが必要な場合は、Web サーバーを使用してファイルをアップロードする方法を検討してください。この方法では、ブラウザのセキュリティ制限の影響を受けません。

<input type="file" id="fileInput">

<script>
  const fileInput = document.getElementById('fileInput');

  fileInput.addEventListener('change', function(event) {
    const file = event.target.files[0];
    const fileName = file.name;
    console.log(fileName);
  });
</script>

このコードは、ユーザーがファイルをアップロードすると、ファイル名がコンソールに記録されます。

ブラウザが選択されたファイルを C:\fakepath\ からのファイルとして表示するのは、セキュリティ上の理由からです。開発者はこの制限を認識し、それに応じてコードを記述する必要があります。完全なローカルパスが必要な場合は、Web サーバーを使用してファイルをアップロードする方法を検討してください。




    サンプルコード:JavaScript でファイルを読み込む

    <!DOCTYPE html>
    <html>
    <head>
      <title>ファイル読み込み</title>
    </head>
    <body>
      <input type="file" id="fileInput">
    
      <script>
        const fileInput = document.getElementById('fileInput');
    
        fileInput.addEventListener('change', function(event) {
          const file = event.target.files[0];
    
          if (file) {
            const reader = new FileReader();
    
            reader.onload = function(event) {
              const text = event.target.result;
              console.log(text);
            };
    
            reader.readAsText(file);
          }
        });
      </script>
    </body>
    </html>
    

    このコードの説明:

    1. HTML 部分では、<input type="file"> 要素を使用してファイル選択ダイアログを作成します。
    2. JavaScript 部分では、以下の処理が行われます。
      • change イベントリスナーがファイル選択ダイアログに設定されます。
      • ユーザーがファイルをを選択すると、イベントリスナーが呼び出されます。
      • 選択されたファイルが File オブジェクトとして取得されます。
      • FileReader オブジェクトが作成されます。
      • readAsText() メソッドを使用して、ファイルの内容をテキストとして読み込みます。
      • 読み込みが完了すると、onload イベントハンドラーが呼び出されます。
      • ファイルの内容がコンソールに記録されます。

    使い方:

    1. 上記のコードを HTML ファイルに保存します。
    2. Web ブラウザで HTML ファイルを開きます。
    3. ファイル選択ダイアログで、読み込むファイルを選択します。
    4. コンソールを開くと、選択したファイルの内容が表示されます。

    注:

    • このコードは、テキストファイルのみを読み込むことができます。バイナリファイルを読み込むには、readAsArrayBuffer() または readAsDataURL() メソッドを使用する必要があります。
    • ブラウザによっては、セキュリティ上の理由から、ローカルファイルへのアクセスが制限されている場合があります。



    ファイルをアップロードする際の代替方法

    Web サービスを使用してファイルをアップロードする方法があります。この方法には、以下のような利点があります。

    • ブラウザのセキュリティ制限の影響を受けない
    • プログレスバーなどの高度な機能を追加しやすい
    • 複数ファイルを同時にアップロードしやすい

    欠点としては、以下の点が挙げられます。

    • サーバー側でロジックを実装する必要がある
    • クライアントとサーバー間の通信が必要になる

    ドラッグアンドドロップを使用する

    HTML5 では、ドラッグアンドドロップを使用してファイルをアップロードすることができます。この方法は、ユーザーにとって直感的で使いやすいという利点があります。

    • すべてのブラウザがドラッグアンドドロップに対応しているわけではない
    • プログレスバーなどの高度な機能を追加するには、追加のコーディングが必要になる

    独自のプロトコルを使用する

    WebSocket や File System Access API などの独自のプロトコルを使用してファイルをアップロードすることもできます。この方法は、高度な制御が必要な場合に役立ちます。

    • 複雑で実装が難しい

    どの方法を選択するかは、要件によって異なります。以下の点を考慮する必要があります。

    • セキュリティ要件
    • ユーザーインターフェース要件
    • 技術的な制約

    以下に、各方法のユースケースの例を示します。

    • Web サービス: 大容量のファイルをアップロードする場合、またはアップロード後にファイルを処理する必要がある場合
    • ドラッグアンドドロップ: ユーザーが簡単にファイルをアップロードできる必要がある場合
    • 独自のプロトコル: 高度な制御が必要な場合、または新しいブラウザ機能を使用する必要がある場合

    javascript html dom


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