ファイルパス隠蔽の理由

2024-09-10

JavaScriptにおけるファイルパス隠蔽の理由

JavaScriptでは、セキュリティ上の理由から、ブラウザはユーザーが選択したファイルのローカルパスを直接表示しません。代わりに、**"C:\fakepath"**というプレフィックスが付いたパスを表示します。

具体的な理由

  1. セキュリティリスク

    • クロスサイトスクリプティング(XSS)
      ユーザーがアップロードしたファイルに悪意のあるJavaScriptコードが含まれている場合、ブラウザが直接パスを表示すると、攻撃者がそのコードを実行できる可能性があります。
    • ファイルシステムアクセス
      悪意のあるJavaScriptコードがローカルファイルシステムにアクセスできるようになることで、ユーザーのプライバシーやセキュリティが脅かされる可能性があります。
  2. ユーザーエクスペリエンス

具体的なコード例

const input = document.getElementById('fileInput');

input.addEventListener('change', () => {
  const filePath = input.files[0].path; // 実際には"C:\fakepath\"で始まるパスが取得されます
  console.log(filePath);
});



例1: ファイル選択とパス表示

const input = document.getElementById('fileInput');

input.addEventListener('change', () => {
  const filePath = input.files[0].path; // 実際には"C:\fakepath\"で始まるパスが取得されます
  console.log(filePath);
});
  • 説明

    • input.files[0].pathで選択されたファイルのパスを取得します。
    • しかし、実際のローカルパスではなく、"C:\fakepath"で始まるパスが取得されます。
  • HTML

    <input type="file" id="fileInput">
    

例2: ファイルアップロードとサーバー送信

const form = document.getElementById('uploadForm');

form.addEventListener('submit', (event) => {
  event.preventDefault();

  const formData = new FormData(f   orm);
  const filePath = formData.get('file').path; // 実際には"C:\fakepath\"で始まるパスが取得されます

  fetch('/upload', {
    method: 'POST',
    body: formData
  })
  .then(response => response.json())
  .then(data => {
    console.log(data);
  })
  .catch(error => {
    console.error(error);
  });
});
    • ファイルアップロードフォームのデータをFormDataオブジェクトに格納します。
    • formData.get('file').pathで選択されたファイルのパスを取得します。
    • サーバーにファイルを送信する際に、このパスを使用します。

注意

  • 他のセキュリティ対策も併せて実施することが重要です。
  • ファイルパスを隠すことで、セキュリティリスクを軽減することができますが、完全な対策ではありません。
  • サーバー側では、ファイルの実際のパスを取得し、適切な処理を行う必要があります。



ファイルパス隠蔽の代替手法

ブラウザがファイルパスの隠蔽を行うため、JavaScriptでファイル操作を行う際には、直接ローカルパスを取得できないという制限があります。この制限を回避するための代替手法を紹介します。

サーバーサイド処理

  • クライアントに情報を返す
    サーバーからクライアントに処理結果や必要な情報を返します。
  • サーバー側で処理
    サーバー側でファイルの処理を行い、必要な情報を取得します。
  • ファイルアップロード
    ブラウザからファイルをサーバーにアップロードします。

メリット

  • サーバー側でファイルの処理や検証を行うことができる。
  • ブラウザのセキュリティ制限を回避できる。
  • ネットワーク通信が発生するため、パフォーマンスが低下する場合がある。
  • サーバー側の処理が必要となる。

File API

  • readAsTextメソッド
    ファイルをテキスト形式に変換する。
  • readAsDataURLメソッド
    ファイルをDataURL形式に変換する。
  • FileReaderオブジェクト
    ファイルを読み込むためのオブジェクト。


const input = document.getElementById('fileInput');

input.addEventListener('change', (event) => {
  const file = event.target.files[0];
  const reader = new FileReader();

  reader.onload = () => {
    const data   Url = reader.result; // ファイルのDataURLを取得
    console.log(dataUrl);
  };

  reader.readAsDataURL(file);
});
  • ネットワーク通信が不要。
  • ブラウザ側でファイルの処理が可能。
  • ファイルの形式によっては、処理が複雑になることがある。
  • ファイルのサイズが大きい場合、パフォーマンスが低下する可能性がある。

Blobオブジェクト

  • URL.createObjectURLメソッド
    BlobオブジェクトからURLを作成する。
  • Blobオブジェクト
    生のバイナリデータを表すオブジェクト。
const input = document.getElementById('fileInput');

input.addEventListener('change', (event) => {
  const file = event.target.files[0];
  const blob = new Blob([file]);
  const url = URL.createObjectURL(blob);

  console.log(url);
});
  • URLは一時的なもので、使用後に解放する必要がある。

javascript html dom



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