Node.jsでS3プレサインドURL作成
Node.jsでAWS SDK S3のプレサインドURLを生成する
Node.jsで**Amazon Web Services (AWS)のS3 (Simple Storage Service)**を利用して、プレサインドURLを生成する方法について説明します。
プレサインドURLとは?
プレサインドURLは、特定のS3オブジェクトへのアクセスを一時的に許可するURLです。期限が切れるまでの間、誰でもこのURLを使用してオブジェクトにアクセスすることができます。
Node.jsでプレサインドURLを生成する手順
- AWS SDK for JavaScriptをインストールします:
npm install aws-sdk
- AWS認証情報を設定します。これは、AWSコンソールで作成したアクセスキーIDとシークレットアクセスキーを使用します。
const AWS = require('aws-sdk'); const s3 = new AWS.S3({ accessKeyId: 'YOUR_ACCESS_KEY_ID', secretAccessKey: 'YOUR_SECRET_ACCESS_KEY', region: 'YOU R_REGION' // 例: 'us-east-1' });
- プレサインドURLを生成します。
s3.getSignedUrl
メソッドを使用します。const params = { Bucket: 'YOUR_BUCKET_NAME', Key: 'YOUR_OBJECT_KEY', Expires: 60 // 有効期限(秒) }; s3.getSignedUrl('getObject', params, (err, url) => { if (err) { console.error(err); } else { console.log(url); } });
パラメータの説明
- Expires
プレサインドURLの有効期限(秒) - Key
オブジェクトのキー(ファイル名) - Bucket
S3バケットの名前
例
const params = {
Bucket: 'my-bucket',
Key: 'my-file.jpg',
Expires: 3600 // 1時間
};
s3.getSignedUrl('getObject', params, (err, url) => {
if (err) {
console.error(err);
} else {
console.log('Presigned URL:', url);
}
});
このコードを実行すると、my-file.jpg
オブジェクトへのプレサインドURLがコンソールに出力されます。このURLは、1時間後に期限切れになります。
コードの全体的な流れ
- AWS SDK for JavaScriptのインストール
npm install aws-sdk
で、AWSとやり取りするためのライブラリをインストールします。 - AWS認証情報の設定
AWS.S3
オブジェクトを作成し、アクセスキーID、シークレットアクセスキー、リージョンを設定します。これにより、あなたのAWSアカウントへのアクセスが可能になります。 - プレサインドURL生成のパラメータ設定
params
オブジェクトに、対象のバケット名、オブジェクトキー、URLの有効期限を設定します。 - getSignedUrlメソッドの実行
s3.getSignedUrl
メソッドに、上記のパラメータを渡して実行します。このメソッドが、プレサインドURLを生成します。 - 生成されたURLの出力
生成されたプレサインドURLをコンソールに出力するか、別の用途に利用します。
各コードの解説
const AWS = require('aws-sdk');
const s3 = new AWS.S3({
accessKeyId: 'YOUR_ACCESS_KEY_ID',
secretAccessKey: 'YOUR_SECRET_ACCESS_KEY',
region: 'YOU R_REGION'
});
const params = {
Bucket: 'YOUR_BUCKET _NAME',
Key: 'YOUR_OBJECT_KEY',
Expires: 60 // 有効期限(秒)
};
s3.getSignedUrl('getObject', params, (err, url) => {
if (err) {
console.error(err);
} else {
console.log(url);
}
});
- url
プレサインドURLが格納されます。 - err
エラーが発生した場合、err
にエラー情報が格納されます。 - callback
プレサインドURLが生成された後、コールバック関数が実行されます。 - params
上記で設定したパラメータを渡します。 - 'getObject'
このメソッドに'getObject'
を指定することで、オブジェクトを取得するためのプレサインドURLを生成します。 - s3.getSignedUrl('getObject', params, ...)
s3
オブジェクトのgetSignedUrl
メソッドを呼び出します。 - Key
S3バケット内のオブジェクトのキー(ファイル名)を指定します。 - accessKeyId、secretAccessKey、region
それぞれ、あなたのAWSアカウントのアクセスキーID、シークレットアクセスキー、リージョンを設定します。これらの情報はAWS管理コンソールで確認できます。 - new AWS.S3()
AWS.S3
オブジェクトを作成し、s3
変数に代入します。このオブジェクトを使ってS3とやり取りします。 - require('aws-sdk')
aws-sdk
モジュールをインポートし、AWS
変数に代入します。
重要なポイント
- リージョン
対象のS3バケットが存在するリージョンを正しく設定する必要があります。 - バケットとオブジェクト
正しいバケット名とオブジェクトキーを指定しないと、エラーになります。 - セキュリティ
プレサインドURLは、誰でもアクセスできる一時的なURLです。そのため、有効期限を短く設定したり、IPアドレスを制限したりするなどの対策が必要です。
- AWS SDKのドキュメント
より詳細な情報については、AWS SDK for JavaScriptのドキュメントを参照してください。 - 条件付きリクエスト
プレサインドURLに条件を追加することも可能です。例えば、特定のHTTPメソッドでのみアクセスを許可する、など。 - putObject
オブジェクトをアップロードするためのプレサインドURLを生成したい場合は、'putObject'
を指定します。
Node.jsでS3プレサインドURLを生成する際には、AWS SDK for JavaScriptを利用し、getSignedUrl
メソッドを使用します。このメソッドに、対象のバケット名、オブジェクトキー、有効期限などのパラメータを渡すことで、プレサインドURLを生成できます。セキュリティに注意しながら、適切なパラメータを設定するようにしましょう。
AWS SDK for JavaScript (v3)
- コード例
import { getSignedUrl } from '@aws-sdk/s3-request-presigner'; import { S3Client, GetObjectCommand } from '@aws-sdk/client-s3'; // ... const client = new S3Client(clientParams); const command = new GetObjectCommand(getObjectParams); const url = await getSignedUr l(client, command, { expiresIn: 36 00 });
- デメリット
- メリット
- 最新の機能や改善点が利用できる。
- モジュール化により、アプリケーションのサイズを削減できる。
- 特徴
AWS SDK for JavaScriptの最新バージョン。モジュール化されており、必要な機能だけをインポートできるため、より軽量なアプリケーションを作成できます。
Serverless Framework
- コード例
# serverless.yml provider: name: aws runtime: nodejs14.x functions: generatePresignedUrl: handler: handler.generatePresignedUrl events: - http: path: /signed-url method: get
- デメリット
- 学習コストがかかる場合がある。
- Flexibilityが低い場合がある。
- メリット
- サーバーレスアーキテクチャとの親和性が高い。
- インフラストラクチャの管理が不要。
- 特徴
サーバーレスアプリケーションの開発を簡素化するフレームワーク。S3プレサインドURLの生成をテンプレート化し、簡単に実装できます。
AWS CLI
- コマンド例
aws s3 presign --expires-in 3600 --bucket my-bucket --key my-object.txt
- デメリット
- プログラミング言語の柔軟性がない。
- 大規模な処理には不向き。
- メリット
- 特徴
コマンドラインからAWSサービスを操作できるツール。スクリプトでプレサインドURLを生成できます。
AWS Lambda
- デメリット
- コールドスタートが発生する場合がある。
- 特徴
イベント駆動型のサーバーレスコンピューティングサービス。S3イベントにトリガーして、プレサインドURLを生成し、DynamoDBなどに保存するなど、複雑な処理を自動化できます。
どの方法を選ぶべきか?
- 大規模な処理や複雑なロジックが必要な場合
AWS Lambda - Node.jsアプリケーションに組み込みたい場合
AWS SDK for JavaScript - サーバーレスアーキテクチャでプレサインドURLを生成したい場合
Serverless Framework, AWS Lambda - シンプルにプレサインドURLを生成したい場合
AWS CLI
選択のポイント
- チームのスキル
Serverless FrameworkやAWS Lambdaは、サーバーレスの知識が必要となる。 - 開発環境
Node.jsの環境が整っている場合はAWS SDK for JavaScriptが使いやすい。 - プロジェクトの規模
小規模なプロジェクトであればAWS CLIやServerless Frameworkが簡単。大規模なプロジェクトであればAWS SDK for JavaScriptやAWS Lambdaが適している。
- パフォーマンス
大量のプレサインドURLを生成する場合は、並列処理やキャッシュなどを検討する必要があります。 - コスト
AWS LambdaやS3の利用料金が発生する場合があります。 - セキュリティ
プレサインドURLの有効期限やアクセス権限には十分注意する必要があります。
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