TypeScriptでスイッチブロックの網羅性をチェックする方法:型ガードとエンドレスループによる徹底解説

2024-04-02

TypeScriptにおけるスイッチブロックの網羅性チェック

この問題を防ぐために、スイッチブロックが網羅されていることを確認する必要があります。網羅性とは、すべての可能な値に対して処理が記述されている状態を指します。

ここでは、TypeScriptでスイッチブロックの網羅性をチェックする方法について解説します。

型ガードを使用して、スイッチブロック内の各ケースが特定の型であることを確認できます。

function foo(x: unknown): string {
  switch (x) {
    case "a":
      return "a";
    case "b":
      return "b";
    // ここに `default` ケースを追加する必要があります。
  }
}

const result = foo(1); // エラーが発生する: 型 'number' は 'string' に割り当てできません

上記の例では、foo 関数は x の値に基づいて文字列を返します。xunknown 型なので、a または b 以外の場合、エラーが発生します。

この問題を解決するには、default ケースを追加して、すべての可能な値に対して処理を記述する必要があります。

function foo(x: unknown): string {
  switch (x) {
    case "a":
      return "a";
    case "b":
      return "b";
    default:
      return "不明な値";
  }
}

const result = foo(1); // "不明な値" が返される

エンドレスループを使用する

default ケースを使用して、すべての可能な値に対して処理が記述されていることを確認することもできます。

function foo(x: unknown): void {
  switch (x) {
    case "a":
      // 処理
      break;
    case "b":
      // 処理
      break;
    default:
      // エラーメッセージを出力
      throw new Error("不明な値: " + x);
  }
}

foo(1); // エラーが発生する: エラー: 不明な値: 1

上記の例では、foo 関数は x の値に基づいて処理を実行します。xa または b 以外の場合、エラーメッセージを出力する default ケースが実行されます。

TypeScriptの機能を使用する

TypeScript 4.1以降では、never 型を使用してスイッチブロックの網羅性をチェックすることができます。

function foo(x: unknown): string {
  switch (x) {
    case "a":
      return "a";
    case "b":
      return "b";
    default:
      // エラーが発生する: 型 'never' は 'string' に割り当てできません
  }
}

const result = foo(1); // エラーが発生する

上記の例では、default ケースの型に never を指定しています。これは、xa または b 以外の場合、決して到達しないことを意味します。

  • 型ガードを使用する
  • エンドレスループを使用する
  • TypeScript 4.1以降の機能を使用する

などの方法があります。

これらの方法を組み合わせて、すべての可能な値に対して処理が記述されていることを確認しましょう。

補足

  • 上記の例では、単純なケースを想定していますが、実際のコードではより複雑なケースが発生する可能性があります。
  • 網羅性チェックを行う際には、すべての可能な値を考慮する必要があります。
  • TypeScript 4.1以降を使用していない場合は、他の方法で網羅性チェックを行う必要があります。



型ガードを使用する

function foo(x: unknown): string {
  switch (x) {
    case "a":
      return "a";
    case "b":
      return "b";
    default:
      return "不明な値";
  }
}

const result = foo(1); // "不明な値" が返される

console.log(result);

エンドレスループを使用する

function foo(x: unknown): void {
  switch (x) {
    case "a":
      // 処理
      break;
    case "b":
      // 処理
      break;
    default:
      // エラーメッセージを出力
      throw new Error("不明な値: " + x);
  }
}

try {
  foo(1);
} catch (error) {
  console.error(error.message);
}

TypeScript 4.1以降の機能を使用する

function foo(x: unknown): string {
  switch (x) {
    case "a":
      return "a";
    case "b":
      return "b";
    default:
      // エラーが発生する: 型 'never' は 'string' に割り当てできません
  }
}

const result = foo(1); // エラーが発生する

console.log(result); // エラーが発生するため、この行は実行されない

実行方法

tsc file.ts

生成された JavaScript ファイルを実行します。

node file.js

出力結果

不明な値
エラー: 不明な値: 1

補足

上記のサンプルコードは、網羅性チェックを行うための基本的な方法を示しています。実際のコードでは、より複雑なケースが発生する可能性があります。




TypeScript 4.1 以前でスイッチブロックの網羅性チェックを行う方法

エラーメッセージを確認する

スイッチブロック内のすべてのケースを網羅していない場合、コンパイル時にエラーメッセージが表示されます。

function foo(x: number): string {
  switch (x) {
    case 1:
      return "a";
  }
}

// エラーが発生する: 'case' 文が 'default' 文の前に記述されています。

上記の例では、foo 関数は x の値が 1 の場合のみ処理を実行します。x が 1 以外の場合は、default ケースがないため、コンパイルエラーが発生します。

列挙型を使用する

スイッチブロックの対象となる値を列挙型で定義することで、網羅性チェックを行うことができます。

enum Color {
  Red,
  Green,
  Blue
}

function foo(color: Color): string {
  switch (color) {
    case Color.Red:
      return "赤";
    case Color.Green:
      return "緑";
    // ここに `Color.Blue` のケースを追加する必要があります。
  }
}

// エラーが発生する: 型 'never' は 'string' に割り当てできません

上記の例では、Color 列挙型を使用して、赤、緑、青の色を定義しています。foo 関数は color の値に基づいて文字列を返します。

Color.Blue のケースを追加していないため、colorColor.Blue の場合、never 型になり、エラーが発生します。

ライブラリを使用する

網羅性チェックを行うためのライブラリも存在します。

これらのライブラリを使用することで、より簡単に網羅性チェックを行うことができます。

TypeScript 4.1 以前では、

  • エラーメッセージを確認する
  • 列挙型を使用する
  • ライブラリを使用する

などの方法でスイッチブロックの網羅性チェックを行うことができます。

補足

  • ライブラリを使用する場合は、ライブラリのドキュメントをよく読んでから使用するようにしてください。

typescript


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